データに合ったグラフを選ぶ
Excelで作成できるグラフにはたくさんの種類があります。それぞれデータの見せ方の特徴が異なりますので、用途に合ったグラフを選ぶことが大切です。主要なグラフと適したデータについてご紹介します。
値の大きさを比べたいときは「棒グラフ」
シンプルな縦・横の棒グラフのほかにも、さまざまな種類があります。
・縦棒グラフ
項目間の値の大きさなどをシンプルに比べたいときに適しています。
・横棒グラフ
ランキングなどの表現に適しています。基本は表の項目を上から順にグラフの交点(0)から並べますが、逆に並び替えることもできます。
・積み上げ棒グラフ
値を積み上げる「積み上げ棒グラフ」は、全体の大きさを比べることに加え、その内訳の比率を表したいときに適しています。
・100%積み上げグラフ
全体数を100%とする「100%積み上げグラフ」は、各項目の内訳の割合を比べたいときに適しています。
値の推移を示したいときは「折れ線グラフ」
時間の経過などに伴う値の変化を表したいときに適しています。下図のように値にマーカー(点)が表示される折れ線グラフもよく使われます。
構成比を示したいときは「円グラフ」
ある項目における各要素の割合を表したいときに適しています。Excelでは円グラフやドーナツグラフを選択することができます。ドーナツグラフは真ん中の空間にタイトルや強調したい数字などを入れてデザイン的に使うほか、二重・三重のドーナツで複数のデータ系列の割合を同時に表示することもできます。
2つのデータの関係性を表したいときは「散布図」
「広告費と売上金額」「勉強時間と成績」など、2つのデータの関係性を可視化するときに適しています。
3種類のデータを比べたいときは「バブルチャート」
縦軸・横軸に加えて各点の大きさでもデータを表現できるため、3種類のデータを比較・分析したいときに適しています。
グラフの基本的な作り方
では、実際にグラフを作ってみましょう! 以下のような新規会員登録者数の表から、「各店舗の新規会員登録者数を、月ごとに表した棒グラフ」を作成するとします。
グラフは、セルに入力されたデータ表をもとに作成します。数字だけでなく、グラフのもとになるデータが何を示すのかという見出しもきちんと入力しておきましょう。
グラフにする範囲を選択する
「グラフ化したい数字」だけでなく、数字が何を示すかを表す2行目の「見出し」も含めて範囲選択をします。今回の場合、合計はグラフに含めないので、このような範囲選択になります。
もしグラフにしたいデータが連続しない離れたセルであっても「Ctrl」キーを押しながら範囲指定することで、選択できます。
作りたいグラフの種類を選択する
STEP1:範囲を選択した状態で「挿入」タブをクリックします
STEP2:「グラフ」の中から作りたいグラフの種類を選択します
STEP3:今回は一般的な縦棒グラフを作りたいので、[縦棒/横棒グラフの挿入]ボタンをクリックします
STEP4:表示された一覧から、[2-D 縦棒]グループの[集合縦棒]をクリックします
縦棒グラフの完成です! A店とB店の新規会員登録者数の差や、月ごとの増減が把握しやすくなりました。
グラフタイトルの変更方法など、細かなグラフの編集方法については次回の[Excel活用術 第8回]で解説します。
迷ったら「おすすめグラフ」機能を使おう
手もとにあるデータがどのグラフに適しているのかわからないというときは、「おすすめグラフ」機能を使ってみましょう!
STEP1:範囲を選択した状態で「挿入」タブをクリックします
STEP2:「グラフ」の中から「おすすめグラフ」をクリックします
ダイアログボックスが表示されると、「おすすめグラフ」タブでは範囲選択したデータをもとにExcelがおすすめのグラフを提案してくれます。左側の一覧からグラフを選択するとどんなグラフになるかが右側に表示され、「OK」ボタンをクリックするとグラフが作成されます。
また「すべてのグラフ」タブをクリックすると、左側にグラフの種類の一覧が表示されます。一覧からグラフの種類を選ぶと、右上にさらに細かなグラフの種類が表示されます。選択するとどんなグラフになるかが下に表示され、「OK」ボタンをクリックするとグラフが作成されます。
まとめ
今回は、基本的なグラフ作成の方法と、データに適したグラフの選び方についてご紹介しました。次回は作成したグラフをさらに見やすく編集する、さまざまな手順について解説していきます。