吐き気がするときの対処方法とは?
疲れているとき、食後に吐き気を感じることがあります。ストレスなどさまざまな原因があるかと思いますが、吐き気を感じるときはどのように対処すればよいのでしょうか?
常に吐き気がある場合は、受診が必要です
吐き気の原因は、胃腸の消化機能の低下や胃の炎症などが考えられます。
吐き気を感じるのが食後に限られていない場合は、妊娠や脳の異常が要因の場合もあります。
胃腸の機能低下や炎症は過労が要因に
消化機能の低下は胃の動きや消化液の分泌が悪くなると起こります。
胃の動きや消化液の分泌は自律神経のなかの「副交感神経」が関係しており、この副交感神経はストレスや過労などによって働きが悪くなったりバランスが崩れたりしてしまいます。
ストレスや疲れがたまっていると感じたときは、リラックスする時間をつくるようにしたいですね。
嘔吐を無理に止めない
吐き気が続き自然に嘔吐してしまう状態のときは、いったん吐いた方がスッキリする場合もありますので、嘔吐を無理に止める必要はありません。ただ、何度も嘔吐してしまう場合は、そのせいで食道が荒れたり電解質のバランスが崩れたりすることがあるので、早めの受診が必要です。
食べ物は胃に負担の少ないものを選ぶ
吐き気があるときは、できるだけ胃に負担がかからないあっさりしたやわらかいものを選び、よくかんで食べるようにしましょう。脂っこいものや刺激物は控えるようにしましょう。
キャベツなどに含まれる酵素は消化を助ける働きがあります。酵素が多く含まれる食品を積極的に摂りましょう。加えてショウガ・フェンネル・ローズマリーなどのハーブも消化を助ける働きを持ちます。料理に取り入れたり、サプリメントで摂取してみてください。
吐き気が数日続く場合は受診を
吐き気が2~3日で治まらない場合は、胃に炎症が起きている場合もありますので、早めに消化器内科を受診しましょう。
執筆者: 産婦人科医 清水なほみ
編集部からのコメント
産婦人科医の清水先生の解説にもあるように、吐き気が続く場合やひどい吐き気を感じる場合には、早めに受診するようにしてください。
また、日常生活のなかでも、環境によって吐き気を感じる場合があります。病気以外の吐き気の原因と対処方法をご紹介します。
二日酔いによる吐き気
お酒を飲みすぎた次の日に、気持ち悪くなったり頭が痛くなったり…大人になると一度は経験したことがあるのではないでしょうか。
二日酔いによる吐き気は、アルコール分解過程で生じるアセトアルデヒドという物質が影響しています。お酒を飲みすぎると、このアセトアルデヒドが体内に残り、吐き気を感じてしまうのです。
体内のアセトアルデヒドを薄めるためには、水分補給をするのがオススメです。真水より、体内への吸収率が高いスポーツドリンクや経口補給液を飲むとよいでしょう。
また、温かい緑茶とみそ汁を飲むのも、二日酔いの緩和に効果がありオススメです。緑茶は利尿作用があるので、体内のアルコールの排出を促してくれます。みそ汁は、二日酔いによる塩分不足を補い、アルコールを体内から排出させる働きがあります。
ただし、二日酔いになって水分補給で対処するのではなく、お酒は二日酔いにならない程度にたしなむことを心がけましょう。
乗り物酔いによる吐き気
車や船などの乗り物に乗ると、吐き気を感じて気持ち悪くなることがありますよね。このような乗り物酔いは、乗り物の揺れが、自律神経の乱れを起こし、吐き気や頭痛などの症状を引き起こすことが原因です。乗り物酔いには個人差がありますが、吐き気などを感じやすい人は、あらかじめ揺れにくい場所を選んだり、窓側に座るようにしましょう。
吐き気をもよおさないために、健康的な生活を心がけることも大切です。暴飲暴食をしない、ストレスをためないなど、胃に優しい生活を送るようにしましょう。
産婦人科医 清水なほみ
心と体の健康を自分の力で取り戻す方法を、一緒に考えていきたいと思います。
女性特有の病気を中心に日頃の不調を改善するためのアドバイスをいたします。 病院に行きづらいという患者さんの悩みを、現役医師の知識を活かしてサポートします。
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【資格】 | 日本産科婦人科学会専門医、 日本不妊カウンセリング学会認定カウンセラー |
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