お腹が張るときの対処方法とは?
最近、食後にお腹にガスが溜まり、洋服がきつくなるほどお腹が張るときがあります。食後にお腹が張るのはどういうことが原因なのでしょうか?また食後にお腹が張るのを緩和する方法などありましたら、教えてください。
腸内細菌のバランスが悪いせいでお腹が張るのかもしれません
悪玉菌が増殖するとガスが発生
お腹が張るのが食後のみでしたら、食後の腸内で異常発酵がおきている可能性が考えられます。腸内には善玉菌と悪玉菌がおり、食べ物を分解します。そのうちの悪玉菌は、消化不良のたんぱく質を消化する際にガスをつくり出しています。食後に悪玉菌が増え、異常なガスの発生がおきるとお腹が張ることがあります。
お腹の張りの緩和
野菜中心の食事と、乳酸菌の摂取
悪玉菌を増やさないためには、甘いもの・脂っこいもの・ジャンクフードやファストフードを避けて、野菜中心の食事を心がけてください。善玉菌を増やすヨーグルトや乳酸菌飲料などを摂るのもおすすめです。
冷たいものを摂りすぎない
また、お腹が冷えても腸の動きが悪くなり、ガスが溜まってお腹が張りやすくなります。物理的にお腹や足の裏を冷やさないようにしたり、体を冷やす食べ物(精製したお米や小麦や砂糖・ジャンクフード・葉野菜・トロピカルフルーツなど)を控えたり、体を温める食べ物(精製していない玄米や小麦・発酵食品・根菜類など)を積極的に食べるようにしましょう。
食事はゆっくりする
食べ物を急いで食べると、空気も一緒に飲み込んでしまい、お腹にガスが溜まってお腹が張る原因にもなります。一口ずつゆっくり噛んで食べるようにしてみてください。
便秘薬の種類によっては、薬のせいでガスが増えて強くお腹が張るものがあるので注意が必要です。
心配な場合は受診を
食後に限らず、お腹の張りが常にあるようでしたら、腸の一部に通りが悪いところができていたり、卵巣の腫れなどが原因でお腹が張る感じがしているという可能性も考えられます。洋服がきつくなるほどお腹が張る場合は、消化器内科や婦人科で診察を受けた方が安心でしょう。
執筆者: 産婦人科医 清水なほみ
編集部からのコメント
清水先生にご紹介いただいたように、普段の食事や生活を正すことで胃腸の動きをよくし、お腹の張りを緩和することができます。
清水先生の解説に加え、以下の生活習慣がある人はそれを正すことから始めましょう。
運動が少ない
運動が少ないと腸の活性化に大きな影響のある副交感神経を高められません。特に仕事などで長時間座りっぱなしの方は仕事終わりや休日に体を動かす習慣をつけることをおすすめします。
便意を我慢している
外出先などで便意を我慢してしまう方はいらっしゃいませんか?便意があるのに我慢してしまうと、腸の動きが鈍り悪玉菌が増加してガスが溜まりやすくなります。
便意を感じたときはなるべく我慢をしないようにしましょう。
全ての不調において睡眠、食事、運動は大切なポイント。生活習慣を正すことで腸内環境を整え、お腹の張りをなくしましょう!
産婦人科医 清水なほみ
心と体の健康を自分の力で取り戻す方法を、一緒に考えていきたいと思います。
女性特有の病気を中心に日頃の不調を改善するためのアドバイスをいたします。 病院に行きづらいという患者さんの悩みを、現役医師の知識を活かしてサポートします。
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【資格】 | 日本産科婦人科学会専門医、 日本不妊カウンセリング学会認定カウンセラー |
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