1.自動車保険の更新はいつ?
自動車保険の更新は、満期日より前に手続きするのが基本です。手続き可能となる日は保険会社によって異なりますが、満期日の1~2か月前から手続きができることが多いです。
一般的に、満期日の約2か月前に、加入している保険会社から更新手続きの案内がハガキやメールなどで届きます。具体的な手続き可能時期はその更新案内に記載されているため、きちんと確認しておきましょう。
大切なのは、余裕を持って満期日より早めに更新手続きを完了させることです。一般的に多くの自動車保険では、満期は「満期日の16時」とされています。その場合は、「満期日の23時59分まで」ではなく、16時を過ぎると満期(契約終了)となります。何らかの事情で、更新手続きをするのが満期日当日になる場合は注意が必要です。
更新手続きをしないまま満期になると、原則として、その後に自動車事故を起こしても補償されないリスクがあります。また、ノンフリート等級を引き継ぐためには、一般的に満期日(または解約日)の翌日から起算して7日以内に新規契約が開始される必要があります。まだ期間があると思って手続きを先延ばしにしていたら満期が過ぎてしまった、ということがないようにしましょう。
契約内容によっては、自動更新(継続)特約がセットされている場合があります。自動更新(継続)特約がセットされていると、満期時に契約が自動的に更新されるため、契約者による手続きは不要です。これを利用すれば手続きを忘れた、長期不在などの事情で手続きできなかった、などの事態を防げるでしょう。
一方、自動更新は更新前契約と同条件での継続となるため、下の「3」で解説するような補償見直しの機会を逃しがちになる点には注意が必要です。
2.自動車保険の更新手続きに必要な書類や流れ
ここからは、自動車保険の更新手続きの際に必要な書類や手続きの流れを見ていきましょう。
2.1.必要な書類・情報
自動車保険の更新手続きでは、一般的に次のような書類が必要です。なお、補償内容に変更がなければ、提出を求められないケースもあります。
- 現在の保険証券(または保険契約継続証)
- 更新案内の通知(ハガキ、メールなど)
- 記名被保険者の免許証
- オドメーター(積算走行距離計)の数値(走行距離区分のある契約の場合)
更新に合わせて契約内容の変更をする際は、上記以外の書類が必要になることもあります。 あらかじめ加入先の保険会社や代理店に確認しておきましょう。
2.2.手続きの方法
自動車保険の更新手続きの方法は、大きく「代理店型」と「ネット型(ダイレクト型)」に分けられます。
「代理店型」の場合は、保険会社からの更新案内が届く頃に保険代理店からも更新手続きに関する連絡があります。現在の補償内容や登録車両、記名被保険者の現状(年齢、免許証の色など)の確認とともに補償見直しの相談などをしたうえで、対面またはインターネットで更新手続きを行いましょう。
最近では、代理店型でも登録車両や記名被保険者の変更などがなければ、インターネットで更新手続きができる保険会社もあります。インターネット経由の手続きは、対面や電話連絡をしなくても24時間いつでも申込みができるケースもあり便利です。
「ネット型(ダイレクト型)」の場合は、保険会社からの更新案内が届いたら、保険会社の公式サイトからマイページにログインして更新手続きをします。単純な更新だけであれば、基本的には画面上に表示された現在の補償内容や登録車両、記名被保険者の情報、免許証の色、使用目的などを確認し、画面の指示に沿って進めるだけで手続き可能です。
補償の見直し提案も画面上で表示されることもありますので、必要に応じて見直しと更新の手続きを同時に行いましょう。
3.更新時に見直したい3つのポイント
更新手続きをする前にはあらためて契約内容をチェックし、見直しの必要がないかどうか確認してみましょう。見直すことで補償の最適化を図れたり、保険料を抑えたりすることが期待できます。
その際特にチェックしたいポイントは、「運転者の範囲・年齢条件」「車の使用目的」「補償内容・特約」の3つです。
3.1.運転者の範囲・年齢条件
まずは「運転者の範囲(本人限定、本人・配偶者※限定など)」と「年齢条件(21歳以上補償・26歳以上補償など)」をチェックしましょう。子どもが独立して別居した、同居する子どもの年齢区分が上がったなど、車を使用する家族の状況に変化があった場合、運転者の範囲や年齢条件を変更することで保険料を抑えられる可能性があります。
次表では運転者の範囲に応じてセットできる運転者限定特約の種類、および年齢条件の適用可否をまとめています。
| 運転者限定特約 | 運転者の範囲 | |||
|---|---|---|---|---|
| ①:記名被保険者 | ②:記名被保険者の配偶者※ | ③:①または②の同居の親族 | ④:別居している親族 友人や知人など①〜③以外の方 |
|
| なし | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
| 本人・配偶者※限定 | ◯ | ◯ | × | × |
| 本人限定 | ◯ | × | × | × |
| 年齢条件 | 年齢条件が適用される | 年齢条件は適用されない | ||
年齢条件は、保険会社によって区分が異なる場合がありますが、損保ジャパンでは次表のとおり4つに区分しています。このうち、保険料が最も高いのが「全年齢補償」、最も安いのが「35歳以上補償」です。
| 運転者の年齢条件区分 | 補償の範囲 |
|---|---|
| 全年齢補償 | 年齢を問わず補償の対象となる |
| 21歳以上補償 | 21歳以上の方が運転中に事故を起こした際に補償の対象となる |
| 26歳以上補償 | 26歳以上の方が運転中に事故を起こした際に補償の対象となる |
| 35歳以上補償 | 35歳以上の方が運転中に事故を起こした際に補償の対象となる |
※損保ジャパンでは配偶者には内縁の相手方および同性のパートナーを含みます。以下、同様とします。
運転者の範囲や年齢条件についてはこちらの記事でも詳しく説明しています。
3.2.車の使用目的
次に確認したいのが、補償対象となっている車の「使用目的(日常・レジャー使用、通勤・通学使用、業務使用)」です。転職や退職、引っ越しなどで車の用途や特定の用途に対する頻度が変わった場合は、使用目的を変更する必要があり、それによって保険料を抑えられる可能性があります。
例えば、「以前は通勤に使っていたが、今は週末の買い物程度」などという場合は、「通勤・通学使用」から「日常・レジャー使用」へ変更することで保険料が下がります。
| 使用目的 | 事故のリスク | 保険料 |
|---|---|---|
| 日常・レジャー使用 | 低い | 安く設定されている |
| 通勤・通学使用 | 「日常・レジャー」より高いが、「業務」より低い | 「日常・レジャー」より高いが、「業務」よりも安く設定されている |
| 業務使用 | 高い | 高く設定されている |
使用目的の判断基準については、こちらの記事で詳しく説明しています。参考にしてみましょう。
3.3.補償内容・特約
補償内容のチェックも忘れずに行いましょう。まずは「相手」「ご自身・同乗者」「車」に対する基本補償が十分に備わっているか確認します。
- 相手への賠償:対人賠償責任保険、対物賠償責任保険
- 自分・同乗者の死亡・ケガ:人身傷害保険
- 車の損害:車両保険
不十分だと思われる場合は、よく検討したうえで保険金額の増額も選択肢の一つにしてみましょう。一方、車の経年劣化に伴う車両保険金額の減額など、保険金額の減額調整を検討したほうがいい場合もあります。また、保険料を抑えたい場合は自己負担額(免責金額)の引き上げを検討するのもいいでしょう。
特約についても補償の過不足がないか確認しましょう。契約した当時からご自身や家族のライフスタイルが変わり、他に加入した保険と補償が重複していたり、新たに必要性が生じたりしている可能性があります。例えば、次のような補償です。
- 自転車事故や日常生活での賠償事故に備えられる「個人賠償責任特約」
- もらい事故に役立つ「弁護士費用特約」など
4.自動車保険の更新を忘れてしまったらどうなる?
更新時期を忘れないように意識することは大切ですが、現在は自動更新(継続)特約がセットされている自動車保険もあり、また満期前には通知されるなど、いわゆる「更新手続き忘れ」は生じにくい仕組みになっています。しかし、特定の状況下では、意図せず更新もれ(無保険状態)が発生してしまうケースもあります。例えば、次のようなケースです。
- 海外赴任前に中断証明書を発行してもらうのを忘れていた
- 保険会社の乗り換えを予定し、旧契約の自動更新停止手続きだけを行い、新規契約申込み手続きを忘れた(遅れた)
- クレジットカードの有効期限切れなどにより保険料支払いができず、滞納とみなされ契約を解除された
このように、何らかの事情で満期前に更新できない可能性やその際のリスクにも留意しましょう。
4.1.満期日を過ぎると無保険状態になる
更新手続きをしていないまま満期日を過ぎてしまった場合、自動車保険の契約は終了してしまいます。いわゆる任意保険未加入の「無保険状態」になります。その状態で車を使用し、万一事故を起こすと、自賠責保険の補償範囲内での補償しか得られません。つまり、次のような費用は、原則、自己負担となります。
- 自賠責保険の補償上限(※)を超える対人賠償
(※)被害者1人につき、死亡3,000万円、後遺障害75万~4,000万円、傷害120万円 - 相手の車やモノに対する対物賠償
- ご自身のケガ(治療代等)
- 車の修理費等
4.2.ノンフリート等級が引き継げなくなる
これまでの「ノンフリート等級(割増引率)」を引き継げず、リセットされてしまう可能性があります。「ノンフリート等級(割増引率)」は、原則として6(S)等級からスタートし、1年間無事故で保険を利用しなかった場合、更新時に1つ上がります(1年契約の場合)。等級が上がるほど割引率が上がるため、保険料が安くなります。
しかしながら、原則として満期日から一定の猶予期間を過ぎると、これまでの等級がリセットされて6(F)等級になります。結果的に、前年よりも保険料が高くなります。
4.3.期限切れに気づいたときの対処法
万一、手続きが遅れて満期日を過ぎてしまっても、一般的に「満期日の翌日から起算して7日以内(保険会社によって異なる場合あり)に次の契約を開始」できる場合は、前契約の等級を引き継げる可能性が高いでしょう。
やむを得ない事情等で継続手続きを忘れて満期日を8日以上過ぎてしまった場合でも、満期日の翌日から起算して30日以内に手続きを行えば満期日と同条件、かつ無保険期間を作らず(満期日に遡って)継続契約を締結できるケースがあります。また、これまで事故歴があり6(S)等級よりも低い等級(1~5等級)である場合は、「満期(あるいは契約終了)後も13か月間はその低い等級を引き継ぐ」というルールが適用されるケースが多いです。つまり、この場合は再加入時の等級が6(S)等級にはなりません。
どちらの場合でも、満期後の再加入手続きをするまで無保険状態になるのは前述したとおりです。自賠責保険だけでは十分な補償を得られずリスクが大きいため、期限切れに気づいた時点で早急に保険代理店に連絡し、必要な手続きを行いましょう。
5.まとめ
自動車保険は1年契約のケースが多く、満期日より前に更新手続きする必要があります。一般的に、満期日の約2か月前に保険会社から更新の案内が届くため、いつから更新できるか確認し、必要書類を揃えておきましょう。万一、満期前に手続きできない場合は自動車保険の補償がなくなる、等級が引き継げなくなるなどのリスクがあります。
自動更新(継続)特約がセットされている自動車保険もありますが、何らかの事情で手続きができない可能性もあるため注意しましょう。更新に合わせて、契約内容が現状に合っているか見直しをするのもおすすめです。補償の適正化はもちろん、保険料を抑えられる可能性もあります。
今加入している自動車保険の内容や手続きに不安を感じる方は、更新のタイミングで保険代理店に相談するのもおすすめです。
※本コラムの記載内容は、特段の記載がない限り、損保ジャパンの保険商品ではなく、一般的な保険商品の説明としています。
※損保ジャパンの保険商品に関する内容は、2026年7月1日以降始期契約における補償内容等の概要をご説明したものです。詳しい内容については取扱代理店または損保ジャパンまでお問い合わせください。
SJI26-57122(2026.08.12)
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