1.軽自動車にかかる税金の種類と支払うタイミング
軽自動車には、主に3つの税金がかかります。「消費税」「軽自動車税」「自動車重量税」です。それぞれ払う時期が異なるため、「いつ、どの税金を払うのか」を、まずは下の表で確認しましょう。
| 税金の種類 | 支払うタイミング |
|---|---|
| 消費税 | 軽自動車を購入するとき |
| 軽自動車税 | 毎年5月頃 |
| 自動車重量税 | 新車登録時とその後の車検時 |
※これまで軽自動車の購入時には「軽自動車税環境性能割」という税金もかかっていましたが、2026年3月末に廃止されました。
消費税は、車両価格やオプション費用に課税され、購入時に支払います。軽自動車税は、原則として毎年4月1日時点の所有者に課税され、5月に発送される納税通知書により、5月末までに支払います。自動車重量税は自家用乗用車の場合、新車登録時に3年分、その後の車検時に2年分をまとめて払います。
このように、購入したあとも続けて払う税金があるため、維持費の一部としてあらかじめ見込んでおくと安心です。それぞれの税金が具体的にいくらになるのか、次から順に見ていきましょう。
2.軽自動車税はいくらになる?
軽自動車税は、毎年4月1日時点で軽自動車を所有している人にかかる地方税です。普通自動車の自動車税は都道府県に納めるのに対し、軽自動車税の納め先は市区町村です。納税通知書が5月頃に届き、原則として5月末日が納付期限となっています。
軽自動車税の金額は、車種(三輪・四輪)や用途(自家用・営業用)、初度検査年月(その車が初めて車検証の交付を受けた年月)によって変わります。ご自身の車の軽自動車税がいくらになるのか、次の表で確認しましょう。
2.1.車種・用途別の軽自動車税額
一般的な軽自動車にあたる「四輪以上・乗用・自家用」の場合、2015年4月以降に新規登録された車は、毎年10,800円の軽自動車税がかかります。車種・用途ごとの税額は、次のとおりです。
| 車種区分 | 2015年3月以前に登録 (旧税率) |
2015年4月以後に登録 | ||
|---|---|---|---|---|
| 三輪 | 3,100円 | 3,900円 | ||
| 四輪以上 | 乗用 | 自家用 | 7,200円 | 10,800円 |
| 営業用 | 5,500円 | 6,900円 | ||
| 貨物 | 自家用 | 4,000円 | 5,000円 | |
| 営業用 | 3,000円 | 3,800円 | ||
※上記は、新規登録から13年未満の車の税額です。
出典:総務省「平成28年度から軽自動車税の税率が変わります」
同じ車種でも、2015年3月以前に登録された車は旧税率、4月以降に登録された車は新税率が適用され、金額が異なります。中古車を購入する場合は、買った時期ではなく、その車が最初に検査を受けた時期(初度検査年月)によって税額が決まります。
2.2.13年経過すると「重課税率」の対象になる
軽自動車税には、新規登録から13年を超えた車の税額を重くする「重課」という仕組みがあります。古い車は新しい車に比べて環境への負荷が大きいと考えられ、税負担が引き上げられています。
たとえば、2026年度(令和8年度)に重課の対象となるのは、2013年(平成25年)3月以前に登録された車です。重課税率が適用された税額は次のとおりです。
| 車種区分 | 新車登録から13年経過 (重課税率) |
||
|---|---|---|---|
| 三輪 | 4,600円 | ||
| 四輪以上 | 乗用 | 自家用 | 12,900円 |
| 営業用 | 8,200円 | ||
| 貨物 | 自家用 | 6,000円 | |
| 営業用 | 4,500円 | ||
出典:総務省「平成28年度から軽自動車税の税率が変わります」
一般的な四輪以上・乗用・自家用の場合、13年を超えると、軽自動車税は10,800円から12,900円に上がります。なお、電気自動車や天然ガス自動車など環境負荷の小さい一部の車は、13年を経過しても重課の対象外となるケースがあります。
軽自動車に長く乗り続けている場合は、車検証の初度検査年月を見て、重課の対象になる時期を把握しておきましょう。また、中古車を買うときも、初度検査年月を確認しておくと、いつ税額が上がるのかを把握できます。
3.自動車重量税はいくら?車検ごとにかかる税額一覧
自動車重量税は、自動車の重量等に応じて課税される国税です。ただし、軽自動車は普通車と異なり重量に関わらず税額が一律で、新規登録時と車検時に納めます。
3.1.新車登録時と車検時の自動車重量税額
自動車重量税は、新車登録時と車検時に、次の車検までの有効期間分をまとめて納付します。
新車の自家用乗用車の初回車検は3年分、その後の車検時は2年分ずつを納めます。
| 車検期間 | 3年 | 2年 | ||
|---|---|---|---|---|
| 税率 | 当分の間税率 | 本則税率 | 当分の間税率 | 本則税率 |
| 自家用 | 9,900円 | 7,500円 | 6,600円 | 5,000円 |
| 営業用 | - | - | 5,200円 | |
※上記は、新規登録から13年未満の車の税額です。
※「本則税率」とは、エコカー減税の対象になる車(国の燃費基準などを満たした車)に適用される税率です。それ以外の車には「当分の間税率」が適用されます。エコカー減税が適用される場合は、燃費性能に応じて25%・50%・75%・100%(免税)と税額がさらに減免されることがあります。
出典:国土交通省「自動車重量税額について」
自動車重量税は、原則として車検のたびにかかる税金です。
車検費用というと整備費用や自賠責保険料を思い浮かべがちですが、それとは別に自動車重量税もかかります。費用を見積る際は、自動車重量税も含めて準備しておきましょう。
3.2.自動車重量税も13年・18年経過で税額が加算される
自動車重量税も、軽自動車税と同じように、新規登録から年数が経つと税額が上がります。古い車は新しい車に比べて環境への負荷が大きいと考えられるためで、エコカー減税の対象とならない車の場合、13年を超えたときと、18年を超えたときの2段階で加算されます。
車検時(2年分)の税額は、経過年数によって次のように変わります。
| 車両の状態 (経過年数) |
自家用(2年分) | 営業用(2年分) |
|---|---|---|
| 13年未満 | 6,600円 | 5,200円 |
| 13年経過 | 8,200円 | 5,400円 |
| 18年経過 | 8,800円 | 5,600円 |
出典:国土交通省「継続検査等時における自動車重量税の税額」
加算される金額は、用途によって差があります。自家用は13年、18年と比較的差額が大きい一方、営業用の上がり幅は緩やかです。
軽自動車税と自動車重量税は別々にかかる税金です。どちらも新規登録から長い年数が経った車の税額が上がるため、長く乗り続ける場合や年式の古い中古車を検討する場合は、こうした負担の変化も見込んでおくとよいでしょう。
4.軽自動車の購入時にかかる税金
軽自動車を取得したときには、車両の本体価格に加えて、オプション装備や付帯サービスの費用に対しても、消費税が課税されます。自動車購入に関する消費税率は10%であるため、軽自動車の車両の本体価格にオプションを加えて150万円となる場合は、15万円が消費税として課税されます。
軽自動車購入時の消費税額は、販売店が提示する総支払額に含まれますので、購入時に明細を確認しましょう。
5.軽自動車に関する減税制度をチェック
軽自動車には、環境性能に優れた車両を対象とするエコカー減税やグリーン化特例、障害のある方への減免制度がありますので、対象になるかチェックしておきましょう。
5.1.エコカー減税
エコカー減税は、排出ガス性能や燃費性能に優れた車を対象に、自動車重量税が免税・減税される制度です。
2026年度の税制改正により、適用期間は2026年5月1日から2028年4月30日までの2年間に延長されました。ただし、対象となる燃費基準は段階的に引き上げられるため、対象となる車の範囲は狭まる方向です。
減税の内容は、車の種類や燃費性能の達成度に応じて決まります。
- 電気自動車・燃料電池車・天然ガス車・プラグインハイブリッド車:免税となる場合があります
- ガソリン車・ハイブリッド車など:燃費基準の達成度に応じて、25%・50%・75%の軽減、または免税
- 上記の燃費基準を満たさないガソリン車など:減税の対象外
エコカー減税が適用されるかどうかや減税率は、その車の燃費性能によって決まります。購入を検討している車が対象となるかは、販売店やメーカーのカタログなどで確認するとよいでしょう。
参考:国土交通省「エコカー減税(自動車重量税)の概要」
5.2.グリーン化特例
グリーン化特例は、環境負荷の低減を目的として導入されました。排出ガス性能および燃費性能に優れた軽自動車について、軽自動車税を軽減する制度です。
エコカー減税が自動車重量税を対象とするのに対し、グリーン化特例は軽自動車税を対象とする点が異なります。
2026年度の税制改正により、適用期間は2028年3月31日まで延長されました。対象は電気自動車・燃料電池自動車・天然ガス自動車などで、軽自動車税がおおむね75%軽減されるケースが一般的です。
軽減されるのは、新車として新規登録を受けた年度の原則、翌年度に限られます。
参考:国土交通省「軽自動車税のグリーン化特例の概要」
5.3.障害のある方への減免制度
障害のある方やそのご家族が使用する軽自動車については、自治体が定める要件を満たすことで、軽自動車税が減免される場合があります。
対象となるのは、次のような手帳の交付を受けている方のうち、手帳に記載された障害の種類や程度が、自治体の定める等級などの要件に当てはまる方です。
- 身体障害者手帳
- 療育手帳
- 精神障害者保健福祉手帳
- 戦傷病者手帳
また、車を運転する人についても、次のいずれかに当てはまる場合が対象となります。
- 障害のある方本人が運転する場合
- 生計を一にする方が障害のある方のために運転する場合
- 障害のある方のみの世帯で、その方を常時介護する方が運転する場合
減免を受けられるのは、普通自動車なども含めて、障害のある方1人につき1台までです。
この減免は、要件を満たせば自動的に適用されるものではなく、自治体への申請が必要です。
※減免の対象となる障害の程度や等級、減免される金額、申請の期限や手続きの方法は、お住まいの市区町村によって異なります。利用を検討する場合は、早めに自治体の窓口や公式サイトなどで要件と手続きを確認してください。
参考:新宿区HP「軽自動車税の減免」
富山市HP「軽自動車税の減免」
6.軽自動車の税金の負担を軽くする方法は?
軽自動車の税金は、いくつかの方法で負担を軽くできる場合があります。ここでは、軽自動車の購入や手放す時期による方法と、税金の支払い方による方法をお伝えします。
6.1.購入時期・手放す時期をずらす
軽自動車税は、毎年4月1日時点で軽自動車を所有している人に課税される税金です。年度の途中で取得しても月割りで課税される仕組みはありません。
軽自動車を手放す予定がある場合は、3月中に廃車や名義変更などの手続きを済ませると、翌年度の軽自動車税はかかりません。4月2日以降に手放した場合は、軽自動車を所有していなくても、その年度分の軽自動車税の納付が必要になります。
反対に、これから購入する場合は、4月2日以降に取得すると、その年度の軽自動車税は課税されません。たとえば3月に購入を検討しているなら、登録のタイミングを4月2日以降にずらすことで、1年分の負担を軽くできる可能性があります。
ただし、購入時期をずらすことで、車が必要な時期に納車が間に合わなくなったり、ディーラーの決算期(3月)のお得な割引キャンペーンを利用できなくなったりする場合もあります。目先の税額だけでなく、全体の購入費用やライフプランと照らし合わせて検討しましょう。
6.2.eL-QRやクレジットカード納付で支払い時期を調整する
軽自動車税などの負担感を軽くする方法の一つに、クレジットカードを利用して「実際の支払いのタイミングをずらす」というものがあります。
近年は納付書に印字された「eL-QR(地方税統一QRコード)」や「地方税お支払サイト」が全国で導入され、自宅にいながら簡単にクレジットカードやスマートフォン決済アプリで納税できるようになりました。
クレジットカードで納税した場合、他の買い物の支払いと合わせて1か月単位でまとめられ、毎月の決まった支払日に銀行口座から引き落とされます。お金が手元から離れていく月をずらせるため、税金の支払いの繰り延べ効果が期待できるでしょう。
なお、地方税お支払サイトからのクレジットカード納付には、納税額に応じたシステム利用料が別途かかります。
6.3.ポイント還元を利用する
一部のスマートフォン決済アプリやクレジットカードを利用して税金を支払うと、ポイントが還元されることがあります※。利用できる決済方法のなかからポイント還元率の高いものを選ぶことで、実質的な税金の負担を軽くできる可能性があります。
スマートフォン決済アプリを利用すれば、銀行やコンビニに行く時間と交通費の節約にもなります。
※近年、スマートフォン決済やクレジットカードによる税金支払いでは、ポイント還元の対象外となったり、通常よりもポイント還元率が低く設定されたりするケースが増えています。事前にご利用予定の決済サービスの最新の規約やポイント付与条件をご確認ください。
7.まとめ
軽自動車には、購入時の消費税、毎年の軽自動車税、車検ごとの自動車重量税がかかります。軽自動車税は毎年4月1日時点の所有者に課税され、自動車重量税は新車登録時や車検時に納めます。
軽自動車税も自動車重量税も、新規登録から13年を経過すると、原則として税額が上がります。長く乗り続ける場合や年式の古い中古車を検討する場合は、こうした負担の変化も見込んでおくと安心です。
また、環境性能に優れた車を対象とするエコカー減税やグリーン化特例、障害のある方への減免制度など、税負担を軽くする制度もあります。購入や手放す時期の調整、キャッシュレス決済の活用といった方法もあわせて、ご自身の状況に合った形で負担を軽くする工夫を検討しましょう。
※記事内の情報は2026年7月時点のものです。

