中古車を購入するときに必要な書類
中古車を購入して納車されるまでに必要となる書類は新車と変わらず、主に以下の通りです。
普通自動車 | 軽自動車 | |
---|---|---|
必要書類 | 実印 | 印鑑(認印可) |
印鑑証明書 | 住民票 | |
車検証 | 車検証 | |
自賠責保険証明書 | 自賠責保険証明書 | |
車庫証明書 | 車庫証明書 | |
委任状 | 委任状 |
中古車とひとことでいっても、普通自動車か軽自動車かによって必要書類は異なります。ご自身で用意が必要な書類は普通自動車の場合は「実印」と「印鑑証明書」、軽自動車の場合は「認印」と「住民票」です。他の書類においては、販売店が用意してくれるケースが多いので、購入時の案内に従って準備すれば問題ありません。
必要書類の準備方法
ここでは、普通自動車・軽自動車を購入する際に必要な書類を準備する方法や手順について説明します。
1.【普通自動車】実印と印鑑登録証明書を用意する
普通自動車を購入する場合は、実印と印鑑登録証明書が必要です。そのため、実印を持っていない場合は作成をしなくてはなりません。また、印鑑登録を行っていない場合、役所で実印を登録したあとに印鑑証明書を取得する流れが一般的です。実印を登録する際には、本人確認書類も必要となります。
2.【軽自動車】住民票の写しを取得する
軽自動車を購入する場合は、印鑑証明書の代わりに住民票の写しが必要です。役所やコンビニで取得できます。
※コンビニで取得する際はマイナンバーカードが必要です。
3.書類を準備するときの注意点
必ず自分で用意しなくてはならない書類以外は、中古車販売店が代わりに用意してくれるケースがあります。この場合に発生する代行手数料が適切かどうかも確認をしましょう。
販売店に依頼せずに自分ですべての必要書類を用意する際は、書類の有効期限が切れていないかチェックすることも大切です。特に車庫証明書の場合はおおむね一ヶ月が有効期限であり、期限が過ぎてしまうと取り直さなくてはなりません。そうなると、納車の日程が遅れてしまうこともあるため注意が必要です。
中古車を購入する際に必要な書類を代理人が準備する方法
中古車を購入したものの、お仕事の都合などで平日に警察署や運輸支局へ出向く時間が確保できない方もいるでしょう。そうした場合でも、中古車購入時に必要となる一部の手続きを代理人に依頼することが可能です。
ご自身での対応が難しいときは、信頼できる代理人に手続きを任せることでスムーズに登録を進めることができます。
印鑑証明書
印鑑証明書とは、「この印鑑は本人が登録したものです」と公的に証明するための書類です。証明書には、印影のほか、氏名・住所・性別・生年月日などが記載されています。中古車の名義変更など、公的な手続きの際に必要になることが多い書類です。
すでに印鑑登録が済んでいる場合、印鑑証明書の取得は代理人でも簡単に行えます。必要なのは、印鑑登録証と印鑑登録証明書交付申請書の2つです。これらを代理人に渡し、申請書に記入してもらって窓口に提出してください。この場合、委任状は不要です。
一方、印鑑登録がまだ済んでいない場合は、少し手間がかかります。まず代理人が、市区町村の窓口に次の書類を持参します。
- 登録する印鑑
- 委任状
- 印鑑登録申請書
- 代理人の本人確認書類
(※役所によっては、登録する本人の身分証明書の提示も求められることがあります。)
申請が受理されると、後日市区町村から本人宛てに「照会書(回答書)」が郵送されます。本人がこの照会書に必要事項を記入・押印し、それを代理人が再度持参すれば登録完了です。このときも、印鑑・委任状・本人と代理人それぞれの本人確認書類が必要になります。
代理人による印鑑登録は即日で完了しないため、余裕を持ったスケジュールで進めましょう。郵送のやりとりも含めて、1週間ほどかかることがあります。
印鑑登録が済み、印鑑登録証が手元にあれば、印鑑証明書はすぐに取得できます。手数料は地域によって異なりますが、印鑑証明書は1通300円、印鑑登録には数百円程度の費用がかかります。
車庫証明書
車庫証明書は正式には自動車保管場所証明書といい、自宅敷地内や駐車場など自動車を保管する場所が確保されていることを証明する書類です。車庫証明は車を保管する場所の管轄警察署に申請する必要があります。
もし駐車スペースが自宅になく駐車場を借りる場合には、警察署の管轄が間違いないか、気を付ける必要があります。
車庫証明書(普通車を購入した時)を取得するための必要書類は以下の通りです。なお、車庫証明の申請には、所有者本人・代理人に関わらず、必要となる書類は同じです。
- 自動車保管場所証明申請書 1通
- 保管場所標章交付申請書 1通
(警察署で交付しているものは2枚1組になっています。) - 権原書面(いずれか1通)
- 車庫が自己所有の場合:保管場所使用権原疎明書面(自認書)
- 車庫が他人所有の場合:保管場所使用承諾証明書(記載事項が充足されていれば契約書の写しでも可)
- 所在図及び配置図 1通
車庫証明申請書、車庫の所在図・配置図、保管場所使用権原疎明書(自宅などの場合)もしくは保管場所使用承諾証明書(駐車場を借りる場合)が必要となります。
代理人に委任状を渡して、上記資料を手数料と共に警察署窓口に提出してもらいます。通常4日から1週間程度で審査が完了しますので、代理人が申請時に渡された受領証を持参すれば、車庫証明書を受け取ることができます。
住民票
住民票は住民登録をしている地区町村窓口で交付される書類で、氏名や住所が記載されています。代理人が住民票の交付を申請する際に、法定代理人と任意代理人では必要とされる書類が異なっています。
また同一世帯の人であれば、本人でなくても住民票を取得することが可能です。法定代理人の場合には、親権者もしくは成年後見人など特別な地位を持つ人に限られ、それらの地位にあることを表する書類の提示が必要となります。
一方、任意代理人は、本人からの委任状が必要となります。法定代理人、任意代理人どちらの代理人の場合でも代理人本人の本人確認書類を提示しなければなりません。
中古車購入の流れとは?必要書類はいつ使う?
中古車を購入する際の流れや必要書類がいつ使われるかを4つの工程で詳しく解説します。
①車の選定をする
中古車を購入しようと考えたら、まずはインターネットで複数の中古車ディーラーなどを検索することをおすすめします。希望の車種、価格で販売されている車があればお店を訪問して、実際に見たり試乗させたりしてもらったりして、状態を確認します。
購入する車を決めたら見積りをもらいます。車両価格以外の諸費用がどの程度必要かもチェックしておきましょう。車の状態や費用面の確認が済んだら、購入の手続きを進めます。
②必要書類の準備を行う
中古車を購入では、売買の契約以外にも、いくつか必要書類を揃えなければ、名義書き換えなどができません。購入する側が準備する書類としては、以下のものがあります。
印鑑証明書 | ● 発行日から3か月以内のもの ● 市区町村窓口で取得可能(マイナンバーカードがあればコンビニでも可) |
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車庫証明書(自動車保管場所証明書 | ● 管轄の警察署で発行してもらう ● 申請から取得まで4日以上必要 |
委任状 | ● 代理人に申請してもらう場合に必要 |
③名義変更を行う
必要書類が準備出来たら、新所有者の現住所もしくは使用の本拠を管轄する運輸支局に自動車の名義変更の申請をします。先に挙げた印鑑証明、車庫証明、委任状などは、運輸支局に申請する際に必要となります。
手続きで参考にしたいのは国土交通省の運営する「自動車検査登録総合ポータルサイト」です。必要書類の詳細や申請書の記入方法などを見ることができます。中古車ディーラーとの売買であれば、手続きのほとんどは中古車ディーラーが行ってくれます。
④支払いと納車
書類の手続きが順調に進めば、あとは支払いを行って、車の引き渡しを受けます。現金もしくは振り込みで支払います。
ローンなどを利用する場合には、購入の手続きの初めから、平行してローンの手続きを進めます。納車日はローンの実行日以降に指定します。
納車を受けたら、まず車をチェックしましょう。購入を決めた際に気が付かなかった傷などがないか、また実際に乗ってみて違和感がないかなどを確認してください。中古車は保証期間が短い場合が多いので、おかしな点があれば、すぐに申し出ましょう。
中古車を売却する際に必要な書類とは?
中古車を売却する場合には、購入時とは違った書類が必要となります。普通自動車と軽自動車に分けて解説します。
中古の普通自動車を売却する場合
中古の普通自動車を売却する場合には、以下のような書類が必要となります。
自動車検査証(車検証) | ● 使用者や所有者に名称の変更や住所の変更がない ことの確認が必要 |
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自動車納税税証明書 | ● 毎年4月1日の所有者に対して課税 ● 未納の場合にはすぐに支払いを行う |
自賠責保険証 | ● 車に搭載されている |
リサイクル券 | ● 2005年以降の新車から前払いが必須 ● 券が無い場合も支払いが確認できればOK |
印鑑証明書 | ● 市町村役場で交付を受ける |
実印 | ● 印鑑登録をした印鑑 |
譲渡証明書 | ● 売り手から買い手へ交付 ● 定まった様式があるので確認する |
委任状 | ● 代理人を使う場合に必要 |
中古の軽自動車を売却する場合
中古の軽自動車を売却する場合には、以下のような書類が必要となります。
自動車検査証(車検証) | ● 使用者や所有者に名称の変更や住所の変更がない ことの確認が必要 |
---|---|
軽自動車税納税証明書 | ● 毎年4月1日の所有者に対して課税 ● 未納の場合にはすぐに支払いを行う |
自賠責保険証 | ● 車に搭載されている |
リサイクル券 | ● 2005年以降の新車から前払いが必須 ● 券が無い場合も支払いが確認できればOK |
譲渡証明書 | ● 売り手から買い手へ交付 ● 定まった様式がある ● 業者によっては不要な場合もあり |
委任状 | ● 代理人を使う場合に必要 |
印鑑 | ● 実印でなくてもよい |
中古車を購入するメリット・デメリット
ここからは、新車ではなく中古車を購入するメリット・デメリットについて説明します。
メリット
中古車を購入するメリットは主に以下の通りです。
- 購入費用が抑えられる
- 選べる車種が多くなる
- 納車までの期間が短い
中古車を購入する大きなメリットは、購入費用が抑えられる点です。新車では手が届かないような車種であっても、中古車であれば予算内で購入できるケースもあるでしょう。中古車販売サイトで数多く掲載されており、予算や車のタイプなどで絞り込んで検討ができるため、新車に比べて選びやすいというメリットがあります。
また、新車に比べて納車までの期間が短いことも特徴です。新車の場合は基本的に受注生産となるため、納車までに数ヶ月かかることも少なくありません。しかし、中古車であれば車検・整備の状況によって異なるものの、最短で2週間ほどで納車されることもあります。早期に車を利用したいのであれば、中古車も検討してみましょう。
デメリット
一方で、以下のようなデメリットがあることも覚えておきましょう。
- 購入後に修理費用が生じる恐れがある
- 車の状態がよくないケースがある
中古車は新車に比べて車両代金は抑えられるものの、中には購入後に思った以上にメンテナンス費用がかかるケースも珍しくありません。また、メンテナンスの頻度や定期点検の有無は記録簿などを見れば確認できますが、前の所有者がどのような乗り方をしていたかまでを把握するのは困難です。そのため、走行距離が少ないにもかかわらず車の状態がよくなかったというケースも少なくありません。中古車を購入する際は修復歴について調べることはもちろん、現車をよく確認するようにしましょう。
まとめ
中古車は新車と違って納車までの期間が短いため、車が決まったら保険の検討を始めるようにしましょう。自動車保険は自動車の型式や運転者の属性などによって保険料が異なるので、目安を把握することが大切です。初めての自動車保険について、詳しくは下の「自動車保険ガイド」の欄をご参照ください。