台湾の交通状況や気候とは?台湾の基本情報
今度の休みに台湾へ旅行に行こうと考えています。はじめての台湾旅行のため、台湾の基本情報を詳しく知りません。台湾の交通状況や気候、通貨など、台湾の基本情報について教えてください。
個人旅行も安心の台湾。雨季・乾季があるので持ちものに注意しましょう。
近くて気軽に行ける国、台湾。時差もほぼありませんが、注意すべき点がいくつかあります。気候、交通事情などの基本事項を紹介していきますのでこれを読んで、素敵な旅行にしていきましょう!
台湾の気候、台湾旅行のベストシーズンとは
台湾には雨季と乾季があり、ベストシーズンは10月~3月です。雨季となる4月~6月ごろは、局地的にシャワーのような雨が降り注ぎます。ゴールデンウィークに旅行される場合は、携帯傘やレインコートを持参すると便利です。靴にも注意してください。
また、台湾は亜熱帯性気候のため1年をとおして温暖ですが、地域によって気候が若干異なりますので服装の準備には注意が必要です。
■日本が冬の時期
台北が位置する北部や山間部は大陸性気候の影響を受けて冷え込むことがありますので、冬もののコートなどを持参していくとよいでしょう。
一方、人気の注目都市、高雄は北回帰線から南に位置する熱帯性気候なので、冬でも温かくコートは必要ありません。
■日本が夏の時期
台北も高雄もとても暑くなりますので、日本と同じく薄手の服装がおすすめです。
ただし、建物内はクーラーが効いているので軽く羽織るものを持参するようにしましょう。
台湾の通貨とは
台湾の通貨は、元(ユェン)です。台湾元をニュー台湾ドル(NT$)と表記することもあり、単に台湾ドルと呼ぶ場合もあります。NTD、TWDと表記されます。
紙幣は2,000元・1,000元・500元・200元・100元札があり、コインは50元・20元・10元・5元・1元があります。1台湾元は約3.75円(2018年2月8日現在)。
夜市や街なかの個人商店では、500元札や100元札が使い勝手がよいので、両替の際に細かく崩しておくと慌てません。
日本円から台湾元への両替は、日本から円(紙幣)を持参して、現地空港の銀行窓口などで両替するのがよいでしょう。
コインは外貨両替ができないので注意してください。市中の銀行ATMや窓口でも両替が可能で、街なかには両替所もあります。
台湾では日本の消費税に相当する「営業税」が導入されており、税率は5%です。また、外国からの旅行者を対象に税の還付制度があります。デパートや免税店などTRS(Tax Refund Store)認定店で1日2,000元以上の買いものをした場合は、消費税から手数料を差し引いた額が還付されます。商品は購入日から30日以内に携帯して出国するのが条件で、申請は購入当日限り。「同一住所・同一受取人あて」が条件のこともあり、購入時にはパスポートが必要です。
台湾の電圧とプラグ形状とは
台湾の電圧は110ボルト、周波数は60ヘルツです。コンセントのプラグ形状は、日本と同じAタイプ(ごく稀にCタイプ)なので、変換アダプターは基本的には不要です。変圧器がなくても、おおむね日本の電気製品が使えます。
台北・高雄の地下鉄MRTの乗り方とは?
台湾の新交通システム・MRTは、値段も安く台湾初心者でも安心して利用できる移動手段の一つです。基本的な乗り方をマスターして観光の足としてぜひ活用しましょう。
台北市内を7路線(2018年3月現在)走行している台北捷運(台北MTR)は、台北駅、桃園国際空港、松山空港などに乗り入れています。また高雄捷運(高雄MRT)は、台湾第二の都市・高雄市内の移動に便利です。
台湾では空港のことを「機場」といいます。桃園国際空港は機場第一航廈駅と機場第二航廈駅にわかれているので、利用航空会社がどちらのターミナルから発着するのか事前に調べておくようにしましょう。
MRTの乗り方は簡単です。券売機でトークン(片道乗車券)と呼ばれるICチップ製コインを購入するか、悠遊カード(Easy Card)と呼ばれるプリペイド式カードを購入しデポジットして使用します。また、パス券(1日乗車券・24時間券など)を購入し気軽に利用することもできます。
悠遊カード(Easy Card)は路線バスでも利用可能で、購入額は500元、そのうちデポジットは100元です。なお購入後3ヶ月以内または使用回数5回未満の場合は、返金手数料20元を差し引いた金額がMRT駅各窓口にて返却されます。使用期限はありません。
悠遊カード(Easy Card)は、残金が少なくなったら駅のチャージ機で100元単位でチャージできます。路線図マップは、台北捷運の公式ウェブサイトなどから入手可能なほか、駅窓口にも備えつけてあります。
なお、MRTの車内は飲食禁止です。ガムもNGなので注意してください。違反すると罰金を徴収されます。
台湾のタクシーの乗り方、料金とは?
台湾のタクシーは日本よりも安く、初乗り70元(1.25キロ)です。以降、250メートルごと、または1分40秒ごとに5元が加算されるメーター制なので、安心して利用できます。言葉が通じないときのために、行き先を書いた紙、ビジネスカードや地図を持っているとよいでしょう。
23時から翌朝6時までは深夜料金となり、20元が加算されます。また、旧正月などの祝日利用や、後部トランクを使用した場合には10~20元が加算されます。
台湾の路線バス事情とは?
台湾は路線バス網が発達していますが、バス停がわかりづらかったり、往路と復路でルートが違うといったこともあり、慣れないと不安も多いでしょう。渋滞が激しい台北市内や高雄では、路線バスの利用はあまりおすすめできませんが、時間があればチャレンジしてみるのもよいでしょう。
バスの乗り方は、バス停を見つけたら、そこで待っているだけでなく、バスが近づいたら手を大きくあげるようにします。運賃の支払いは、先払いとあと払いの2とおりがあり、路線によって異なります(バスの乗降口を入ってすぐの前方上側に掲示されています)。「上車収票」が先払い、「下車収票」はあと払いです。目的地の停留所に近づいたら、ブザーを押して降りる意思表示をします。
運賃は、どちらの支払い方法の場合もドライバー脇の回収箱に入れます。おつりが出ませんので、事前に小銭を用意しておくとよいでしょう。悠遊カード(Easy Card)があれば、カードリーダーにカードをかざすだけ。小銭を気にすることもなく便利です。
台湾ではレンタサイクルを利用しよう!
台湾は自転車天国で観光客向けのレンタサイクルの整備も進んでいます。なぜなら、世界的に有名な自転車メーカーが台湾企業であることなどを理由に、近年、サイクリングがブームになっているからです。MRTの主要駅や観光名所・公園などの付近には、無人の貸し出しステーションがあります。レンタサイクル 「YouBike」を目印にしてください。
借り方は簡単です。悠遊カード(Easy Card)を貸し出し機にタッチするだけ(利用者登録が必要です。登録は駅キオスクでできます。クレジットカードが必要です)、しかも最初の30分は無料です。4時間以内の貸し出しなら30分ごとに10元課金という仕組みです(料金例)。返却は、借りた場所以外でもかまいません。ただし返却場所が満車の場合、返すことができないので、別のステーションを探すことになります。最大貸し出し時間は24時間です。
注意したいのは事故です。台湾は自動車や二輪車が多いので、自転車に乗るときは左右をよく見て運転し、夜間は避け、できればヘルメットを着用するようにしましょう。
台湾での喫煙について
台湾では2009年に「煙害防止法」が施行されてから、ホテルやレストラン、商業施設など公共の場での喫煙を禁じています。違反者には罰金が科せられるので注意してください。夜21時以降に開店する居酒屋やスナック、バーなどの飲食店で、18歳未満が立ち入り禁止の店は店内で喫煙が可能です。一般にホテルなどの外には喫煙場所がありますが、室内・館内に特別設置された「喫煙室」以外での喫煙は禁止です。
台湾のトイレ事情とは?
台湾の多くのトイレは水洗であっても、トイレットペーパーを流さず、屑箱に入れるのがルールです。ホテル客室や一部のレストラン、商業施設では一緒に流せますが、個人経営のレストランや小さな商店ではトイレが詰まってしまうので、注意してください。
今回は台湾の基本情報についてご紹介しました。マナーもルールも国それぞれですね。守るべきところは守り、楽しい台湾を満喫しましょう。
情報提供 千葉 千枝子
淑徳大学 教授。中央大学卒業後、富士銀行入行。シティバンクを経てJTBに入社。96年に独立、運輸・観光全般の執筆、講演活動を行うほか、TV・ラジオにも多数出演。観光人材の育成に注力する。