釣り針が刺さった時の対処方法とは?
先日、友人が釣りをしに行った際に、誤って釣り針が指に刺さってしまったそうです。運よく、指先に少し刺さっただけだったのですが、もし万が一、深く釣り針が刺さったり、釣り針が抜けなくなったりした場合はどのように対処すればいいのでしょうか?
無理矢理抜こうとせずに、まずはそのままで!
釣り針の先はU字型をしており、その短い片方が鋭利で魚の口先を貫通しやすくできています。さらにカエシと呼ばれるフック状に引っ掛かるような抜けにくい加工がされており、これは取り扱いを誤れば人の皮膚にも刺さり易く、一度刺さるとその形状から深く刺さって皮膚を貫通してしまい、取れにくくなります。
指先で起こることが多いのですが、皮膚の露出した腕や稀に顔などに刺さってしまうこともあります。刺さった場所と深さ、釣り針の大きさ等にもよるのですが、まず慌てずに対処する必要があります。
■釣り針が刺さった時の対処方法
・釣り針についている釣り糸を釣り針の根本で切ります。
・刺さっている状況を確認します。
・傷口を真水で洗います。
皮膚の組織を損傷する恐れがありますので、釣り針を無理矢理抜いてはいけません。釣り針をぶつけたり、それ以上に深く刺さらないようにして、そのまま医療機関で治療を受けましょう。皮膚を完全に貫通している場合でも、釣り針が刺さったまま真水で傷口をよく洗った後に滅菌ガーゼなどで押さえながら医療機関で治療を受けます。
深い部分に刺さっている場合には、血管を損傷していることもあり、釣り針を抜くことで出血をひどくさせたり、皮膚の組織を損傷させてしまうことがあるため、必ず釣り針が刺さったままの状態で医療機関に行くようにしてください。釣り針がはずれても、また傷口が小さくても、痛みがなかった場合であっても感染症の危険がありますので必ず医師の治療を受けましょう。
ライフセービング インストラクター 上野真宏
海や河川など水辺の危険を知って、海水浴やレジャーを安全に楽しみましょう。
海水浴にマリンスポーツ、釣りなど海や川には楽しいアクティビティがたくさんありますが 毎年、夏になると水難事故が多く起きてしまうのも悲しい事実です。 水辺の危険を事前にお伝えすることで、1つでも多くの事故がなくなることを願っています。
【URL】 | 日本ライフセービング協会 http://www.jla.gr.jp/ |
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【所属】 | 特定非営利活動法人 日本ライフセービング協会 理事・事務局長、 国際武道大学 体育学部スポーツトレーナー学科 非常勤講師 |
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