「乾燥注意報」が発表された時の対処方法とは?
寒い季節になると、テレビなどのメディアで「乾燥注意報」が発表されるのを目にします。「乾燥注意報」とはどういった時に発表されるのでしょうか?また発表された時にはどういった点に注意すればいいのでしょうか?「乾燥注意報」が発表された時の対処方法について教えてください。
乾燥注意報は火災への注意喚起、火の元の管理を厳重に行いましょう。
■「乾燥注意報」が発表された際に注意すること
●「火災」に注意…乾燥で火災が生じやすくなっているため、束ねた新聞紙やまとめた落ち葉などを屋外に放置しないようにする。
●「感染症」に注意…乾燥が続くと、インフルエンザやノロウイルスへ感染しやすくなるため、手洗いやうがいをまめにして感染予防に努める。
●「静電気」に注意…乾燥が続くと静電気が発生しやすくなるため、パソコンや精密機器に触る前は金属に触って放電し、静電気で故障させないように注意する。
●「セルフ給油」に注意…乗車時にセルフのガソリンスタンドで給油をする際は、静電気で火災が起こる可能性があるため、静電気除去シートへ確実に触ってから給油を行う。
■「乾燥注意報」の内容と、発表時の状況
空気が乾燥することによって、火災が生じやすくなっている際に、火災に対する注意を呼びかけるために出されるのが「乾燥注意報」です。
「乾燥注意報」が発表される際の基準は地域によって異なり、例えば東京の場合は「最小湿度が25%、実効湿度が50%」を下回る場合に注意報が出されます。主目的は火災への注意喚起ですが、乾燥によって引き起こされる現象に対しても注意が必要です。
インフルエンザウイルスやノロウイルスは低温・乾燥を好むため、毎年冬場に大流行を起こします。「乾燥注意報」が出ている状態ではウイルスに感染しやすくなるため、こまめに手を洗い、不用意に口や鼻に触らないようにし、また感染している場合は拡大を防ぐためにマスクをするなどの対応が必要です。
また空気が乾燥していると静電気が生じやすくなります。例えばパソコン用のUSBメモリなどに触れて静電気が生じた場合、データを失う可能性があるため注意が必要です。パソコンや精密機器に触る際には、事前に水道の蛇口や金属の棚などに触れて放電しておくようにしましょう。
備え・防災アドバイザー 高荷智也
身近な危機に対応できる、暮らしの備え・防災をお伝えします。
「備え・防災は日本のライフスタイル。」世界有数の災害大国日本において、私たちの身近に潜むリスクに対処するためには、生活の中に備え・防災を取り込む必要があります。個人と家庭の視点で、暮らしの備えをご案内します。
【URL】 | http://sonaeru.jp/ |
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【経歴】 | 2007年に本業のかたわらで始めた防災ブログが反響を呼び、2011年より防災をテーマとしたセミナー・執筆・メディア出演を開始。2015年に、屋号をソナエルワークスと定め、以来インターネットメディアや講演会などを中心に活躍中。1982年、静岡県生まれ。 |
【メディア】 | テレビ、新聞、雑誌など出演多数、生活者視点の分かりやすい防災アドバイスに定評がある。著書に「中小企業のためのBCP策定パーフェクトガイド(2015年)」、他。 |
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