「洪水警報」が発表された時の対処方法とは?
大雨が続いた時にテレビやラジオを聞いていると「洪水警報」という言葉を耳にする時があります。私の住んでいる地域には大きな川などはないのですが、その場合、どのようなことに注意をすればいいのでしょうか?「洪水警報」が発表された時の対処方法について教えてください。
「はん濫情報(洪水予報)」の発表に注意しつつ、河川や水路には近づかない
■「洪水警報」が発表された際に注意すること
・警報地域内の河川や水路、水辺には絶対に近づかない。
・浸水のおそれがある地域にいる場合は、避難の準備をしておく。
・「はん濫情報(洪水予報)」が発表されないか、情報収集を行う。
・「はん濫警戒情報」「避難勧告」が発表された場合は、速やかに避難を開始する。
■「洪水警報」の内容と、発表時の対処方法
大雨や融雪などを原因に河川が増水し、重大な災害が生じる可能性があると予想された際に発表されるのが「洪水警報」です。特定の河川で洪水の危険が高まっている場合は「はん濫情報(洪水予報)」が発表されますが、「洪水警報」は地域全体で洪水の危険が高まっている場合に出されます。
「はん濫情報(洪水予報)」が出されるのは大きな河川に限られ、小さな川や水路のはん濫を個別に指定した発表は、気象庁からは行われません。しかし小さな川は少ない雨量でもはん濫しやすいため、地域に「洪水警報」が出された場合は、避難の準備だけでも行うようにしましょう。
また、普段から行政などが作成している洪水ハザードマップを見て、自宅が浸水する地域にあるのかどうか、避難する際に安全な道順はどこかを調べておくなど、事前に行っておくことが大切です。
■洪水に関する「大雨特別警報」について
洪水の発生状況は、雨の量だけでなく河川の整備状況や、その他様々な要因によって大きく変わります。そのため、「洪水特別警報」というものは発表されません。洪水災害の最大限の警戒は「洪水警報」または「はん濫情報(洪水予報)」となります。
「洪水警報」または「はん濫情報(洪水予報)」の情報が発表されたら、直ちに命を守るための最善の行動をとりましょう。
備え・防災アドバイザー 高荷智也
身近な危機に対応できる、暮らしの備え・防災をお伝えします。
「備え・防災は日本のライフスタイル。」世界有数の災害大国日本において、私たちの身近に潜むリスクに対処するためには、生活の中に備え・防災を取り込む必要があります。個人と家庭の視点で、暮らしの備えをご案内します。
【URL】 | http://sonaeru.jp/ |
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【経歴】 | 2007年に本業のかたわらで始めた防災ブログが反響を呼び、2011年より防災をテーマとしたセミナー・執筆・メディア出演を開始。2015年に、屋号をソナエルワークスと定め、以来インターネットメディアや講演会などを中心に活躍中。1982年、静岡県生まれ。 |
【メディア】 | テレビ、新聞、雑誌など出演多数、生活者視点の分かりやすい防災アドバイスに定評がある。著書に「中小企業のためのBCP策定パーフェクトガイド(2015年)」、他。 |
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