「東海地震予知情報」が発表された時の対処方法とは?
東日本大震災以降、我が家では大地震に備えて、防災グッズなどを整理するようになりました。大地震と言えば東海地震の話をよく耳にしますが、事前に予測をし「東海地震予知情報」が発表される可能性があると聞いたことがあります。「東海地震予知情報」とは、「東海地震注意情報」とどのように異なるのでしょうか?また発表された場合はどのように対処するべきでしょうか?
日頃の地震対策を再点検し、津波や崖崩れの危険がある場合は避難地へ移動しましょう
■「東海地震予知情報」が発表された際に注意すること
東海地震の前兆が観測されると「東海地震”注意”情報」が発表されますが、いよいよ東海地震発生のおそれがあると判断された場合に、「東海地震”予知”情報」が「警戒宣言」と共に発表されます。
●東海地震”予知”情報(警戒宣言)が出されるとどうなる?
・公共交通機関は運行が停止する。
・耐震性が低い建物の商店は営業が停止する。
・一部のATMを除き金融機関は営業が停止する。
・学校や幼稚園は全て閉じられ、休みになる。
・病院などは、急患を除く外来診療が停止する。
※電気・ガス・水道は通常通り利用できます。
●東海地震”予知”情報(警戒宣言)が出されたら何をする?
・自宅が避難対象地区(津波・崖崩れ)にある場合は、あらかじめ指定されている「避難地」へ移動します。
・自宅が避難対象地区(津波・崖崩れ)以外にある場合は、地震に対する備えについて再点検を行います。また地震発生の本番に備えて周囲の安全には常に気を配り、二次災害から避難するための非常持ち出し袋についても確認をします。
■「東海地震予知情報(警戒宣言)」の内容と、発表時の対処方法
予知情報(警戒宣言)が発表されると、政府や行政は地震発生を前提とした準備を開始し、個人や家庭にも大地震発生に対する備えが求められます。
●自宅が避難対象地区(津波や山・がけ崩れの危険地域)にある場合
・あらかじめ指定された「避難地」へ移動します。避難地は原則として屋外で、予知情報(警戒宣言)が解除されるまでは自力での生活が求められるため、キャンプ道具に近い用品と食料などを、あらかじめ用意しておく必要があります。
※東海地震が発生した場合、早い場所では数分以内に巨大津波が押し寄せる可能性があるため、海岸には絶対に近づかず、地震発生前に安全な避難地へ移動しておくことが必要となります。
●自宅が避難対象地区の外にある場合
▼家の中を再点検しておく。
・家具の固定が緩んでいたら直しておく。
・高いところにある重量物は下ろしておく。
・窓ガラスに飛散防止フィルムを貼っておくか、カーテンを引いておく。
・就寝時には枕元に懐中電灯・靴・着替えなどを置いておく。
▼火災に対する備えをしておく
・ガスコンロの使用は最小限にし、未使用時は元栓を閉める。
・石油ストーブなど裸火を用いる暖房の使用は控える。
・使っていない電気製品のコンセントは抜いてく。
・消火器や消火剤、消火用の水などを用意しておく。
▼貴重品や必要不可欠なものの管理を厳重にしておく
・メガネ、入れ歯、補聴器などを使っている場合は常に手元へ置く。
・持病の薬を飲んでいる場合は、水と一緒に持ち出せるようにまとめておく。
・現金や通帳などの貴重品はまとめておく(盗難に注意)。
▼備蓄品、地震対策グッズの確認をしておく
・懐中電灯やラジオの電池を確認して使えるようにしておく。
・バール、ノコギリ、ジャッキなどの救助用具を用意しておく。
・空いている容器や風呂の浴槽に、水をたくさんためておく。
・冷凍庫に保冷剤(またはペットボトルなど)を多めに入れておく。
※東海地震の事前予知は完全でなく、注意情報や予知情報なしで突然地震に襲われる可能性も大いにあります。予知の発表があってから備えを行うのではなく、日頃から準備をしておき、予知情報が発表された場合には再点検をする、というようにしておきましょう。
備え・防災アドバイザー 高荷智也
身近な危機に対応できる、暮らしの備え・防災をお伝えします。
「備え・防災は日本のライフスタイル。」世界有数の災害大国日本において、私たちの身近に潜むリスクに対処するためには、生活の中に備え・防災を取り込む必要があります。個人と家庭の視点で、暮らしの備えをご案内します。
【URL】 | http://sonaeru.jp/ |
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【経歴】 | 2007年に本業のかたわらで始めた防災ブログが反響を呼び、2011年より防災をテーマとしたセミナー・執筆・メディア出演を開始。2015年に、屋号をソナエルワークスと定め、以来インターネットメディアや講演会などを中心に活躍中。1982年、静岡県生まれ。 |
【メディア】 | テレビ、新聞、雑誌など出演多数、生活者視点の分かりやすい防災アドバイスに定評がある。著書に「中小企業のためのBCP策定パーフェクトガイド(2015年)」、他。 |
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