「地震情報」が発表された時の対処方法とは?
テレビやラジオ、インターネットなどで、「震度速報」に続き、自分の住んでいる地域に「地震情報」が発表された場合、どんなことに注意し、またどのように対処すればいいのでしょうか?
更新される情報に注意を払い、津波の危険がある場合は至急避難しましょう。
地震発生後、大きな揺れが到達する前に通知される情報が「緊急地震速報」、地震が発生した約90秒後に、地震の揺れを観測した時刻と、震度3以上の揺れを観測した地域名を速報として発表されるのが「震度速報」です。その後、順次発表される詳細な情報がこの「地震情報」です。
■「地震情報」が発表された際に注意すること
・「地震情報」は新しい情報が入るたびにしばらく更新され続けるため、特に海岸付近にいる場合は津波情報を中心に、しばらくは最新の「地震情報」を収集する。
・今発生した地震が、より大きな地震の前震であったり、また今後余震が続くおそれもあるため、しばらく(数時間~数日)は連続する地震に注意を払う。
・地震の揺れが強かった地域と連絡を取る場合、電話が輻輳(ふくそう:通話が集中して回線がパンクし、電話がつながらなくなること)を起こしている場合は、メールでの連絡や災害伝言ダイヤル171の連絡に切り替える。
●「海岸沿い(海水浴・海釣り・サーフィン中など)」にいた場合
・海水浴やサーフィン、海釣りなどをしている場合はすぐに中止する。
・海岸付近や、海沿いの標高が低い地域にいる場合はすぐに避難を始める。
・特に大津波警報が発表された場合は、高い場所を目指して移動をし続ける。
・地震の揺れが小さくとも巨大な津波がやってくることがあるため、揺れの大小にとらわれず警報や注意報に従って避難をする。
●「自動車を運転中」の場合
・カーラジオをつけて続報に注意を払い、また外の音が聞き取れるようにしておく。
・所在地の震度が大きかった場合、速度を落として落下物や道路の亀裂に注意する。
・海岸付近を走行中に津波警報や注意報が発表されたら、すぐに安全な高台へ移動する。
■「地震情報」の内容と、発表時の対処方法
地震が発生した後、新しいデータに従って発表される一連の情報が「地震情報」です。地震の約90秒後に発表される「震度速報」をはじめとして、震源の情報、津波の情報、各地の震度情報などが順次発表されます。
地震の規模が大きかった場合、それ自体がより大きな地震の前震(前触れ)であったり、もしくは今後同じ規模の余震が発生する可能性があります。数日間は地震に対する警戒を、普段より高めにしておくと良いでしょう。
▼家の中を再点検しておく。
・家具の固定が緩んでいたら直しておく。
・高いところにある重量物は下ろしておく。
・窓ガラスに飛散防止フィルムを貼っておくか、カーテンを引いておく。
・就寝時には枕元に懐中電灯・靴・着替えなどを置いておく。
▼貴重品や必要不可欠なものの管理を厳重にしておく
・メガネ、入れ歯、補聴器などを使っている場合は常に手元へ置く。
・持病の薬を飲んでいる場合は、水と一緒に持ち出せるようにまとめておく。
・現金や通帳などの貴重品はまとめておく(盗難に注意)。
▼備蓄品、地震対策グッズの確認をしておく
・懐中電灯やラジオの電池を確認して使えるようにしておく。
・バール、ノコギリ、ジャッキなどの救助用具を用意しておく。
・空いている容器や風呂の浴槽に、水をたくさんためておく。
・冷凍庫に保冷剤(またはペットボトルなど)を多めに入れておく。
備え・防災アドバイザー 高荷智也
身近な危機に対応できる、暮らしの備え・防災をお伝えします。
「備え・防災は日本のライフスタイル。」世界有数の災害大国日本において、私たちの身近に潜むリスクに対処するためには、生活の中に備え・防災を取り込む必要があります。個人と家庭の視点で、暮らしの備えをご案内します。
【URL】 | http://sonaeru.jp/ |
---|---|
【経歴】 | 2007年に本業のかたわらで始めた防災ブログが反響を呼び、2011年より防災をテーマとしたセミナー・執筆・メディア出演を開始。2015年に、屋号をソナエルワークスと定め、以来インターネットメディアや講演会などを中心に活躍中。1982年、静岡県生まれ。 |
【メディア】 | テレビ、新聞、雑誌など出演多数、生活者視点の分かりやすい防災アドバイスに定評がある。著書に「中小企業のためのBCP策定パーフェクトガイド(2015年)」、他。 |
※上記に関するご質問、お問合せは、原則受付けておりませんのであらかじめご了承ください。