トラブル解決術

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「高潮特別警報」が発表された時の対処方法とは?

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「高潮特別警報」が発表された時には、どのように対処すればいいのでしょうか?「高潮特別警報」の対処方法について教えてください。

津波と同様の被害が想定されるため、海岸から離れて避難をしましょう。

■特別警報とは

気象庁の警報の基準をはるかに上回る現象により、数十年に一度の重大な災害が発生する恐れが大きい場合に、「特別警報」が発表されます。避難指示や避難勧告が出ていなくても、直ちに命を守る行動をとってください。


■「高潮特別警報」が発表された際に注意すること

大規模な高潮は防潮堤を乗り越え、津波と同じ浸水被害をもたらします。「高潮特別警報」が発表された際には、津波がやってきた際と同じように、指定された避難所や高台へ避難するようにしてください。


・海岸に近づかず、また海岸沿いを移動する際は浸水に注意する。

・海水浴、サーフィンなど海岸沿いのレジャーは行わない。

・釣り船(遊漁船)やプレジャーボートを出港させない。

・浸水の恐れがある地域に居住している場合は、避難の準備をする。


「高潮特別警報」が発表されるほどの高潮は、数十年に一度の強さの台風や、同程度の低気圧(爆弾低気圧)によって引き起こされると想定されています。「高潮」は津波と同じように、海面全体の水位が上昇する現象です。水位が想定以上に高くなると、防潮堤を乗り越えて大規模な浸水被害をもたらします。


高潮が発生する理由は大きく分けて2つあり、台風や低気圧が海面を吸い上げる場合と、強風や波浪(高波)が絶え間なく押し寄せることで海面が上昇する場合に分けられます。台風や低気圧が接近している際に海の満潮時刻が重なった場合、特に被害が生じやすくなります。このような時は、海岸沿いに近づくのは絶対に避けてください。


なお、戦後の自然災害で、東日本大震災に次ぐ被害額をもたらした伊勢湾台風(阪神・淡路大震災を上回る被害額)では、高潮が被害の主要因となり、5,000名を超える死者・行方不明者を出しています。平成に入ってからも、台風が原因の高潮被害で度々死者が発生するなど、高潮には津波と同じような警戒が必要です。


備え・防災アドバイザー 高荷智也

筆者の写真

身近な危機に対応できる、暮らしの備え・防災をお伝えします。

「備え・防災は日本のライフスタイル。」世界有数の災害大国日本において、私たちの身近に潜むリスクに対処するためには、生活の中に備え・防災を取り込む必要があります。個人と家庭の視点で、暮らしの備えをご案内します。

【URL】 http://sonaeru.jp/
【経歴】 2007年に本業のかたわらで始めた防災ブログが反響を呼び、2011年より防災をテーマとしたセミナー・執筆・メディア出演を開始。2015年に、屋号をソナエルワークスと定め、以来インターネットメディアや講演会などを中心に活躍中。1982年、静岡県生まれ。
【メディア】 テレビ、新聞、雑誌など出演多数、生活者視点の分かりやすい防災アドバイスに定評がある。著書に「中小企業のためのBCP策定パーフェクトガイド(2015年)」、他。

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