洗濯物が縮んだ時の対処方法とは?
先日洗濯した際、お気に入りの綿のTシャツが縮んでしまいました。縮んだTシャツを復活させる方法はありますか?また、ウールのセーターなど生地によって洗濯物の縮みの対処方法が異なるものも合わせて教えて下さい。
縮んだ洗濯物に水分と熱を含ませて、元の大きさまで戻しましょう。
●洗濯した綿のTシャツが縮んでしまったら…
洗濯により縮んでしまった綿のTシャツは、もう一度水で濡らし、元の大きさになるように引っ張りながら乾かせば、ある程度は洗濯前の大きさに戻ります。戻りにくい場合は、アイロンのスチームをあて、水分に加え熱を含ませることで伸びやすいようにしながら、引っ張ってみましょう。
綿素材は洗濯機でジャブジャブ洗えるイメージがありますが、実は洗濯で縮みやすい素材です。水をよく吸収する性質を持っていますが、濡れると繊維が膨らんで、繊維同士の間隔が狭まります。洗濯後に乾燥する時にはその間隔が狭まったまま、繊維の太さだけ洗濯前に戻るため、生地は縮んでしまうのです。
洗濯で縮まないよう防縮加工がされているものもありますが、洗濯前には必ず洗濯絵表示を確認して下さい。水洗いができないものは、クリーニング店でのドライクリーニングをおすすめします。
●洗濯したウールのセーターが縮んでしまったら…
洗濯で縮みやすい素材に、セーターなどによく使われるウールがあります。ウールは水に濡らした状態で、強く力を加えると、繊維が絡み合い縮んでしまう性質があります。
洗濯によりウールのセーターが縮んでしまったら、まずは戻したい洗濯前の大きさに切った型紙を段ボールなどで作ります。オシャレ着洗い用の中性洗剤を規定通りにぬるま湯に溶かし、縮んだセーターをつけ置き洗いしたあと、軽く脱水します。そして最初に作っておいた型紙をセーターに入れ、陰干しをします。
これでも洗濯前の大きさに戻りにくい場合は、すすぎのときにヘアトリートメントを柔軟剤代わりに加えてみて下さい。5分ほど漬けこんでから、ゆっくりと洗濯前の大きさに伸ばしていきましょう。
●大事な衣類を縮ませないための洗濯方法
どんな素材の衣類であっても、洗濯をすればある程度は伸び縮みします。特に水や熱を加えると、変形しやすいので、洗濯をする前には洗濯表示を見て、水洗いできるのかどうか、ふさわしい液温はどのくらいかを確認してから洗いましょう。
また、洗濯で衣類に加わる力も、縮みや型崩れの原因となります。大事な衣類ほど優しく、ていねいに。中性洗剤を使い、洗濯ネットに畳んで入れて洗います。洗濯機で洗うのであれば、手洗いコースで。手洗いをするのであれば、つけ置き洗いや押し洗いといった方法で、できるだけ洗濯物に負荷をかけないようにしましょう。
さらに、洗濯した衣類を干す時には直射日光が縮みの原因になるため、陰干しに。洗濯前の大きさや形に整えてから、平干しにしましょう。洗濯をすると、洗濯前の大きさや形がわかりにくくなるので、事前に衣類の形と大きさを紙に写し取り、それに合わせて整えていくのがおすすめです。
暮らしのコラムニスト 河野真希
暮らしの中の“困った”を解決するお手伝いをします。
WEBや雑誌等を通じて、料理や家事、インテリアなど、気持ちのいい暮らしを目指すライフスタイルを提案しています。暮らしの中で突然起こるトラブルをすばやく的確に解決して、毎日を安全・安心に過ごしましょう。
【URL】 | 河野真希オフィシャルサイト http://kawano-maki.net/ |
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【メディア】 | 「MEN'S NON-NO 」(集英社)、「女性セブン」(小学館)、「月刊SPA」(扶桑社)、日本経済新聞、朝日新聞、「ズームイン!!SUPER」 (日本テレビ)出演など多数。 |
【著書】 | 「ひとり暮らしの季節ごよみ」(祥伝社) |
【監修】 | 「はじめよう!気持ちのいい暮らし」(PHP研究所)、「これで解決!ひとり暮らしのQ&A」(主婦の友社)他 |
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