振り込み詐欺・オレオレ詐欺の対処方法とは?
先日、実家に私の名前を使って、泣きながら電話がかかってきたそうです。母はおかしいと思い、すぐに電話切ったようですが、後で話を聞くといわゆる「オレオレ詐欺」だったようなのです!なんとか詐欺には遭わずにすみましたが、今後も「振り込み詐欺」や「オレオレ詐欺」の被害に遭わないようにするためにどのような予防策がありますか? また、実際にそのような怪しい電話がかかってきた時にはどう対処すればいいのでしょうか?「振り込み詐欺」や「オレオレ詐欺」被害に遭った場合の対処方法についても教えてください。
現金の受け渡しに関するルールを、事前に決めておきましょう
■振り込み詐欺を予防するために
●現金の受け渡しに関するルールを決めておく。
現金の受け渡しをする方法について、事前に家族で話し合っておきましょう。
・手渡し以外では現金のやりとりをしない。
・お金のやりとりをする際には、必ず2名以上の身内の確認をとる。
・緊急のやりとりをする際の「合い言葉」を決めておく。
・電話でお金の話をする際には、渡す側から電話をかけ直す。
・電話番号が変わったという連絡を受けたら、必ず他の身内に確認する。
このようなルールを徹底するだけで、詐欺にあう可能性を減らせます。
●振り込み詐欺の手口について、定期的に家族で確認しておく。
自分だけは詐欺にあわないと思っていても、いざ「身内(を語る者)」から緊急の電話があると、気が動転してしまうことがあります。事前に手口について知っておくと、慌てずに詐欺電話へ対応することができます。
≪振り込み詐欺の手口≫
「ご主人が痴漢で捕まりました」→示談金を
「奥様が秘密で行っていた株取引で損失が」→穴埋めのお金を
「娘さんが交通事故を起こしました」→示談金を
「息子さんが勤め先のお金を使い込みました」→損害賠償を
「お孫さんが有料サイトの料金を滞納しています」→支払いを
また、保険や税金の還付を装っての連絡も常套手段です。耳慣れない言葉、緊急の事態が発生したら、必ず身内に連絡をして真意を確かめるようにしてください。
■だまされた場合の対応
振り込め詐欺の被害にあったことが分かった際には、すぐに警察と金融機関へ連絡をします。
●警察に連絡
警察には「110番」もしくは「#9110番(緊急でない場合の連絡先)」で連絡するか、最寄りの警察署に直接訪問して相談をします。
●金融機関に連絡
お金を振り込んでしまった金融機関へ直接連絡をしてください。連絡先が分からなければ、振り込みを行った窓口へ行って相談をしましょう。
●身内へ連絡
詐欺にあった可能性があることを、必ず身内に相談して判断をしてもらいましょう。
■だまされなかった場合の対応
電話が振り込み詐欺であることに気づき、かつその場の余裕がある際には、ぜひ警察の「だまされたふり」作戦に協力をしましょう。電話の途中で詐欺であることに気づいた場合は、そのままだまされたふりをして電話を続けてください。
※警察庁「だまされたふり作戦」Webサイトhttp://www.npa.go.jp/safetylife/seianki31/1_hurikome.htm
お金を振り込む方法などを確認して電話を切ったら、110番へ通報しましょう。すぐに警察官が出向いてきますので、警察官からアドバイスをもらいながら「だまされたふり」を継続します。なお、だまされたふりをする前に電話が切れてしまった場合でも、被害を拡大させないために警察へ電話しましょう。この場合は「110番」ではなく、警察相談専用電話である「#9110番」へ通報してください。
備え・防災アドバイザー 高荷智也
身近な危機に対応できる、暮らしの備え・防災をお伝えします。
「備え・防災は日本のライフスタイル。」世界有数の災害大国日本において、私たちの身近に潜むリスクに対処するためには、生活の中に備え・防災を取り込む必要があります。個人と家庭の視点で、暮らしの備えをご案内します。
【URL】 | http://sonaeru.jp/ |
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【経歴】 | 2007年に本業のかたわらで始めた防災ブログが反響を呼び、2011年より防災をテーマとしたセミナー・執筆・メディア出演を開始。2015年に、屋号をソナエルワークスと定め、以来インターネットメディアや講演会などを中心に活躍中。1982年、静岡県生まれ。 |
【メディア】 | テレビ、新聞、雑誌など出演多数、生活者視点の分かりやすい防災アドバイスに定評がある。著書に「中小企業のためのBCP策定パーフェクトガイド(2015年)」、他。 |
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