トラブル解決術

  • ジャパンダのデータ研究所

子どもの通学時に気を付けることとは?

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最近、日が落ちるのが早くなってきて子どもの通学時や塾帰りがとても心配です。実際、近所のお子さんは知らない人に声を掛けられた・・・なんて被害も耳にしました。子どもの通学などで日頃からできるトラブル予防策などありましたら教えてください。

家族以外は全て知らない人である、と教え込みましょう

子どもが被害者となる犯罪の多くは、学校の登下校や塾の行き帰りに生じており、とりわけ子どもが1人でいるところが狙われます。


■登下校時、子どもが1人にならないように配慮する。


子どもが不審者に最も狙われやすいのは、1人でいる時です。子どもが1人になるシーンを減らすことが、トラブル防止の最重要ポイントであると言えます。


多くの友達を作り、近所づきあいを深め、同級生と登下校させるようにすることがベストです。近所との交流が深まれば、それは地域全体の防犯対策にもつながります。安全な通学路を歩かせることも重要です。子どもと一緒に通学路を歩いてみて、危険なポイントを現地で教え、人通りが多い道や見通しがよい道を歩かせるようにしましょう。


■家族以外は「知らない人」であると教え込む。

安全対策の基本はフェイルセーフ(自然と安全側に働くこと)です。具体的には、


「知らない人について行ってはダメ」と教えるのではなく、

「家族以外にはついて行ってはダメ」と教えることが重要です。


子どもは、自分の名前を呼ばれたり、家族の名前を出されたりすると、その人を「知っている人」と認識してしまう傾向にあります。家族、そして事前に決めた特定の人以外は、何を言われたとしても全て「知らない人」であると、教えておきましょう。


また、困っている人を装って近づいてくるケースもあります。この場合も「困っている人は大人に頼るよ、子どもに近づく人は怪しい人だよ。」と教えておき、実際に話しかけられたとしても「よく分からないので大人の人に聞いてください。」と答えられるように、子どもと練習しておきましょう。


■防犯ブザーを持ち歩かせて、抑止力としましょう。

ランドセルのベルトなど、子どもがすぐ触れる場所に防犯ブザーをぶら下げておき、不審者に対する抑止力としましょう。ブザーを選ぶ際のポイントは次の通りです。


 ・音が大きいこと: 85dB(デシベル)以上が目安です。

 ・操作しやすいこと: 簡単操作で1秒以内に音が出せるように。

 ・音が止めにくいこと: すぐに止められては意味がありません。

 ・壊れにくいこと: 故障を防ぐため、防水防塵タイプが望ましいです。


防犯ブザーの代わりに「こども向け携帯電話」を持たせるのも有効です。ブザーが鳴らされた際に現在地をGPSで取得して、指定の電子メールアドレスへ通知する機能が搭載された機種が、携帯電話会社各社から販売されています。


なお、抑止力ではなく”本番”の危機回避に役立てるためには、普段から使えるようにしておくことが必要です。ブザーを鳴らしやすい場所につけておくこと、親が不審者役となり実際に練習をしておくこと、電池のチェックをこまめに(月1回)することなどを実践してください。


備え・防災アドバイザー 高荷智也

筆者の写真

身近な危機に対応できる、暮らしの備え・防災をお伝えします。

「備え・防災は日本のライフスタイル。」世界有数の災害大国日本において、私たちの身近に潜むリスクに対処するためには、生活の中に備え・防災を取り込む必要があります。個人と家庭の視点で、暮らしの備えをご案内します。

【URL】 http://sonaeru.jp/
【経歴】 2007年に本業のかたわらで始めた防災ブログが反響を呼び、2011年より防災をテーマとしたセミナー・執筆・メディア出演を開始。2015年に、屋号をソナエルワークスと定め、以来インターネットメディアや講演会などを中心に活躍中。1982年、静岡県生まれ。
【メディア】 テレビ、新聞、雑誌など出演多数、生活者視点の分かりやすい防災アドバイスに定評がある。著書に「中小企業のためのBCP策定パーフェクトガイド(2015年)」、他。

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