痴漢えん罪の予防方法とは?
私の主人は毎日、満員電車に乗って出勤しているのですが、痴漢に間違えられないように必死に両手を上げているそうです。男性側の痴漢えん罪、痴漢に間違えられない対応策を教えてください。
満員電車に乗車する際は、触りたくないアピールをしましょう。
■痴漢えん罪被害の予防
痴漢の疑いをかけられると、えん罪であっても疑いを晴らすのには大変な労力を伴います。偶然女性の体に触れただけで、痴漢と捉えられることもありますから、自衛のための意識が必要です。
●できるだけ女性の近くに立たない
痴漢をされたと思った女性は、例外なく周囲の男性を疑いますから、女性の近くに立たないだけで痴漢と間違われる可能性は低くなります。
●両手を周囲から見える位置に出す
両手が周囲から見える位置にあれば、痴漢と間違われる可能性は低くなります。つり革を両手で持つ、片手を自分の肩に置く、携帯電話や書籍を持つなどして、常に両手が胸より上の位置になるようにしましょう。
またカバンを手で持つことは、手の甲が女性の体に触れる可能性があり疑われるリスクが高まります。可能であれば肩掛けのカバンを選び、体の前に回し、女性との間に障害物を挟むようにするなど意識すると良いでしょう。
■痴漢の疑いをかけられた際の対処法
とにかく冷静になり、痴漢行為を否定し、駅員室や警察への動向を拒否して、弁護士を呼んで対応するように努めましょう。また科学捜査が行われる事例も増えていますので、警察に対して繊維鑑定を行ってくれるように要求するのも、身の潔白を示す方法の一つと言えます。
●痴漢の疑いをかけられたら
痴漢の疑いが誤りであることを明言し、免許証や名刺で身元を明らかにした上で、相手に連絡先を伝えてその場を立ち去るのが最善ですが、現実的には難しいと思います。身の潔白を訴えても状況が改善せず、警察が出てきた場合には弁護士を呼んで協力を要請しましょう。
知り合いに弁護士がいない場合は、まず警察に弁護士を要求します。通常は警察の側で弁護士を呼んでくれますが、場合によっては渋られて呼んでくれないこともあり得ます。その場合は自ら最寄りの弁護士会に連絡して弁護士の依頼をしましょう。
日本弁護士連合会が用意している当番弁護士制度を用いると、弁護士が現地にやってきて対応のアドバイスをしてくれます。最寄りの弁護士会の連絡先を、普段から携帯電話に登録しておきましょう。なお初回の相談は無料で対応してくれます。
●走って逃げるのは有効か?
痴漢のえん罪を回避する方法として、その場から全力で逃げるという方法をよく耳にします。上手くいけばある意味で有効な方法とも言えますが、その場から逃げることができなかった場合、そこからの挽回がきわめて難しくなるため、勧められる方法ではありません。
備え・防災アドバイザー 高荷智也
身近な危機に対応できる、暮らしの備え・防災をお伝えします。
「備え・防災は日本のライフスタイル。」世界有数の災害大国日本において、私たちの身近に潜むリスクに対処するためには、生活の中に備え・防災を取り込む必要があります。個人と家庭の視点で、暮らしの備えをご案内します。
【URL】 | http://sonaeru.jp/ |
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【経歴】 | 2007年に本業のかたわらで始めた防災ブログが反響を呼び、2011年より防災をテーマとしたセミナー・執筆・メディア出演を開始。2015年に、屋号をソナエルワークスと定め、以来インターネットメディアや講演会などを中心に活躍中。1982年、静岡県生まれ。 |
【メディア】 | テレビ、新聞、雑誌など出演多数、生活者視点の分かりやすい防災アドバイスに定評がある。著書に「中小企業のためのBCP策定パーフェクトガイド(2015年)」、他。 |
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