トラブル解決術

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足を捻挫してしまったときの応急処置とは?

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ヒールのある靴で走っていたら、足首をグキっとひねってしまいました。 おそらく捻挫だと思うのですが、両足で立ちあがるのも正直つらい状態です。捻挫の場合は、冷やした方がいいのでしょうか?それとも温めた方がいいのでしょうか?捻挫の応急処置を教えてください。

骨折を伴う捻挫もありますので、医師に診てもらいましょう。

捻挫(骨折、脱臼、打撲、突指、肉離れなど)の応急処置には「RICE処置」を覚えておくと安心です。捻挫直後に「RICE処置」を行うと回復も早くなります。


RICE処置とは


R(Rest / 安静)

患部に負荷をかけないよう動かさないようにする。


I(Ice / 冷却)

炎症、痛みを抑えるため、患部だけでなく広い範囲を冷やす。


C(Compression / 圧迫)

内出血や腫れを防ぐため、包帯や三角巾やテープなどで足首が動かないように固定する。

野外での運動中などの場合は、靴の上からしっかりと固定する。


E(Elevation / 上げる)

患部を心臓よりも高く上げることで、痛みと腫れ、充血を防ぐ。


捻挫の際の注意点


湯船に浸からない


捻挫直後(2~3日)はお風呂で温まるのは我慢しましょう。

患部を温めると症状が悪化する場合があります。


夜は湿布をする


I(Ice / 冷却)を72時間以上続けるようにしますが、氷水などは凍傷を誘発する場合がありますので、夜などは湿布に切り替えた方が良いでしょう。


痛みや腫れがひかない場合は病院で受診

捻挫後2~3日経っても腫れがひかず、体重をかけると激しい痛みがある場合は、骨折が考えられますので医療機関で必ず受診しましょう。


自分で判断しない

捻挫の際、3日間くらい冷やしたあとは、回復時期には新陳代謝を促すために温めますが、

移行のタイミングを誤ると逆効果になる場合がありますので、医師の指示に従ってください。


応急手当ての目的


今回は、だれでも簡単に身につけられる応急手当てをご紹介いたしました。応急手当て(ファーストエイド)とは、怪我や急病のとき、それ以上「悪化させない」ように「苦痛を軽減」して、なるべく早く医師の手当てを受けさせることを目的としています。


執筆:ファーストエイド・インストラクター 鹿口恵子


編集部からのコメント


ファーストエイド・インストラクターの鹿口先生の解説にもありましたように、捻挫になってしまった場合、まずは自分でできる応急処置をします。


捻挫は初動が大切


捻挫をしてしまった場合、すぐに処置することで痛みや腫れが悪化することや後遺症が残ることを防ぐことができます。できるだけ早く応急手当てをするように心がけましょう。


効果的なアイシング方法


アイシングをするときはビニール袋に氷を入れたものを直接患部に当てるようにします。その際に、氷だけでなく少しだけ水を入れることで凍傷を防ぐことができます。湿布は痛みを和らげる効果がありますが、冷却する効果はありませんので、氷の方が効果的です。


受診する場合は整形外科へ


捻挫で受診する場合は整形外科に行きましょう。

整形外科ではレントゲン検査をしてもらうことができるので、骨に損傷がないか、靭帯が切れていないかを診てもらうことができます。


病院での捻挫の治療とは?


検査後は、RICE処置に加え必要に応じてテーピング、ギプスをしてくれます。

さらに治療が必要な場合は、以下のような治療が考えられます。


・手術

・運動治療(体を動かすことによる治療法)

・物理治療(温熱など物理的なエネルギーによる治療)

・薬物治療(服用薬や湿布薬による治療)


このように大きな治療に発展しないよう、もしものときに備えてRICE処置の正しい方法を覚えておくようにしましょう。


ファーストエイド・インストラクター 鹿口恵子

筆者の写真

突然のケガなどに、誰でもできる応急処置をご案内します。

突然のケガや急病の時に、「それ以上悪化させない」、また「苦痛を軽減」するために応急処置をご紹介していきます。日ごろから応急処置の方法を知っておくことで、突然の事故でも正しい対応が可能になります。

【資格】 財団法人日本交通安全普及協会チャイルドシート認定指導員。 東京都消防庁認定 応急手当普及員。 モータースポーツ・ライフセービング機構「ドライバー&子供の応急手当」インストラクター。 NPOキッズデザイン協議会会員。日本交通医学工学研究会会員。

※上記に関するご質問、お問合せは、原則受付けておりませんのであらかじめご了承ください。