車のエンジンがかからないときの対処方法とは?
先日、父親が車で出かけようとしたときに、キーを回してもエンジンがかからないということがあったそうです。車のエンジンがかからない理由は、どんなことがあるのでしょうか?また、車のエンジンがかからなくなったときはどのように対処すればよいのでしょうか?
機械の故障以外にも、操作ミスという場合も!確認ポイントをご紹介します。
スターターモーターの確認
車のエンジンがかからない理由はいくつか考えられますが、もっとも単純な問題から説明していきましょう。まず、エンジンキーを回したときに始動するスターター用の電気モーターが正しく回っているのかどうかを確認する必要があります。
バッテリーが弱っていたり、モーターが故障していたりするとスターターモーターは元気よく回りません。エンジンをかけるにはある一定の回転数が必要なので、古いバッテリーでは電力が足りなくなる場合があるわけです。
バッテリーが上がっている
スターターモーターが回ってもエンジンがかからないときは、スターターモーターが元気よく回っているのか確認してください。回転数が少ないなら電力不足です。この場合はバッテリーを交換する必要があります。
もし、スターターモーターが元気よく回ってもエンジンが始動できないなら、エンジン本体の問題の場合があるので、専門家に依頼をした方がよいかと思います。最近の自動車はコンピューターを使った診断装置が用意されているので、専門家でないとわからないのです。
ギアポジションの確認
また、エンジンをかけるにはギアポジションも重要です。オートマ車(AT)の場合「PやNレンジ」にギアを固定しておかないとエンジンはかかりません。さらにマニュアル車(MT)の場合、クラッチを奥までしっかりと踏み込まないとエンジンがかからないようになっています。
わからないときは専門家に確認を
専門知識があるならヒューズを確認することも良い方法ですが、本質的な問題解決にはならないでしょう。どこかに電線がショートしているなどの病巣があるのですが、ヒューズがなぜ切れたのかがわからないと再び同じ問題が起きる可能性があります。あまり深追いせずにディーラーや整備工場、ロードサービスに連絡することをおすすめします。
執筆者: モータージャーナリスト 清水和夫
編集部からのコメント
モータージャーナリストの清水先生の解説にもあるように、自動車のエンジンがかからない原因には、機械トラブル以外にも、操作ミスのような人為的な要因によるものもあります。エンジンがかからずにお困りの際には、次のような状態になっていないかも、あわせて確認をしてみましょう。
ハンドルロックがかかっていないか?
ハンドルロックとは、キーが入っていない状態でハンドルを回した際に、盗難防止のためハンドルがロックされ、エンジンがかからなくなるという機能のことです。駐車後に、タイヤの位置を変えようとしたり、何かのはずみで停止後にハンドルを動かしたときにハンドルロックがかかるケースがあるようです。
一度ハンドルロックがかかると、普通にキーをいれてもエンジンはかからないため、ハンドルロックを解除する必要があります。ハンドルロックを解除するには、ハンドルを一方向に動かしながらキーを回すようにしましょう。
ガス欠を起こしていないか?
車を運転するにはガソリンが必要不可欠ですよね。もしかしたら気づかないうちに、ガソリンが空になり、ガス欠を起こしているかもしれません。エンジンがかからない場合には、ガス欠を起こしていないかも、確認しましょう。
ガス欠を起こしているようであれば、ガソリンを補充するか、ロードサービスを呼びましょう。ガス欠の詳しい情報は、「ガス欠を起こしたときの対処方法とは?」の記事を参考にしてください。
定期的に車検に出すなど、普段からきちんと車の整備を行うことも大切です。自分での対処が難しいエンジントラブルは、すぐロードサービスや整備工場に連絡をしましょう。
モータージャーナリスト 清水和夫
環境問題という点から車とエコについて解説します。
国内外の耐久レースで活躍する一方、モータージャーナリストとして自動車の運動理論や安全性能を専門にしつつ、最近ではクルマ好きが考える安全と環境をライフテーマとして執筆しています。
【URL】 | http://kaz-administration.blogspot.com/ |
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【メディア】 | 「ディーゼルこそが、地球を救う」(ダイヤモンド社)、「車安全学のすすめ」(NHK出版) 、「モーターマガジン」「ENGINE」「GENROQ」などで連載中、TV番組のコメンテーターやシンポジウムのモデレターとしての出演も多数。 |
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