トラブル解決術

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ハンドルをきると異音がする時の対処方法とは?

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最近、ハンドルをきると「キュルキュル」と異音がする時があります。どんな原因が考えられるのでしょうか?また、ハンドルをきって異音がする時はどのように対処すればいいでしょうか?

ハンドルからの異音の多くはパワーステアリング(以下、「パワステ」と呼ぶ)が原因と考えられます。

一般的に車庫入れの際に扱いやすいように、ハンドルは軽くなるように設計されています。これがパワステです。従来の自動車では油圧を使ったパワステが主流でした。この油圧はエンジンの回転を使って油圧ポンプを回し、ステアリングギアボックスに繋がっています。ある一定の油圧が確保されることで、ハンドルが軽く操作できるわけです。ところが最近はエンジンの負担を減らし、燃費向上に寄与できる電動パワステが流行ってきています。


さて、ハンドルをきった時のキュルキュルという異音の原因についてですが、エンジンに取り付けられたクランクシャフトのプーリー・ベルトが緩んでいたり、あるいは油圧ポンプそのものが壊れている可能性があります。前者なら軽傷なので安く修理できますが、後者の場合は油圧ポンプ交換となり、多少の出費を覚悟する必要があるでしょう。


こうしたパワステのトラブルは新車のときには見られないのですが、古い自動車では決して珍しくありません。パワステの問題の程度を探るには、駐車場でハンドルを左右に回せるところまで回してみてください。ハンドルの角度が多いほど異音が大きくなると思います。その音の大きさでパワステの問題が深刻かどうか想定できます。いずれにしても高速走行以外なら走行できるので、気をつけて修理工場まで移動しましょう。


まれにですが、パワステのオイル量が極端に減っていることもあります。エンジンルーム内にパワステのオイル量を計れる小さな補助タンクがありますから、その量をチェックすることもできます。いずれにしてもパワステの修理やオイル注入は専門家に任せましょう。もし、電動パワステでハンドルをきった時に異音がでるなら、ステアリング機構に問題が考えられるのですぐにカーディーラーか整備工場に持ち込みましょう。


モータージャーナリスト 清水和夫

筆者の写真

環境問題という点から車とエコについて解説します。

国内外の耐久レースで活躍する一方、モータージャーナリストとして自動車の運動理論や安全性能を専門にしつつ、最近ではクルマ好きが考える安全と環境をライフテーマとして執筆しています。

【URL】 http://kaz-administration.blogspot.com/
【メディア】 「ディーゼルこそが、地球を救う」(ダイヤモンド社)、「車安全学のすすめ」(NHK出版) 、「モーターマガジン」「ENGINE」「GENROQ」などで連載中、TV番組のコメンテーターやシンポジウムのモデレターとしての出演も多数。

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