車のダッシュボードとは?
ダッシュボードは、自動車のフロントガラスの下、運転席と助手席の前方に位置する内装部品全体を指します。
1970年代から安全性向上の対策として、緩衝材で覆われたダッシュボードが広く適用されるようになりました。主にポリウレタンフォームが使用され、表面をポリ塩化ビニルや高級車では皮革でカバーしています。 1990年代になると、運転席と助手席にエアバックの装着が必須となりました。
現在のダッシュボードには、速度計、タコメーター、燃料計、水温計などの計器類が配置されており、運転に必要な情報を一目で確認できるようになっています。また、エアコンの操作パネルやオーディオシステムなども組み込まれ、機能性と快適性を兼ね備えた部品となっています。
ダッシュボードに置いたら違法になるものはある?
ダッシュボードに物を置くこと自体は法律で禁止されていませんが、安全運転を妨げる可能性のあるものは違法となる場合があります。
具体的には、運転者の視野を遮る大きなぬいぐるみや装飾品、急ブレーキ時に転がる可能性のある固定されていないもの、反射光で視界を妨げる可能性のある光沢のある物などが該当します。
ダッシュボードと混同しやすい車の用語
車の内装に関する用語には、似たような意味を持つものがいくつかあります。以下では、3つの用語について解説します。
1:インパネ(インストルメントパネル)
インパネ(インストルメントパネル)は、本来は計器盤を意味する言葉ですが、現在では自動車業界を中心に、フロントガラス下部の運転席から助手席にかけての内装部分全体を指す言葉として広く使われています。つまり、ダッシュボードとほぼ同義で使用されます。
2:計器盤
計器盤は、主に速度計やタコメーター、燃料計などの各種メーターが集まっている部分を指します。ダッシュボードの構成要素ですが、ダッシュボード全体を指す言葉ではありません。
3:グローブボックス
グローブボックスは、助手席前方にある収納スペースのことを指します。小物や書類を収納するためのスペースとして、活用されています。
車のダッシュボードの正しい管理・お手入れ方法

ダッシュボードは車内で最も目につく部分の一つであり、適切な管理とお手入れを行うことで、車内の美観を保ち、快適な運転環境を維持することができます。
以下では、ダッシュボードを長く美しく保つための管理・お手入れ方法を紹介します。
1:日焼けから守る
ダッシュボードは直射日光に晒されやすい場所にあるため、紫外線による劣化が起こりやすいです。日焼けを防ぐには、サンシェードを使用したり、可能な限り日陰に駐車したりすることが効果的です。
2:こまめに掃除をする
定期的な清掃は、ダッシュボードの美観を保つだけでなく、車内の臭いの原因となる汚れを防ぐためにも重要です。軽い汚れは水拭きで十分ですが、頑固な汚れには薄めた中性洗剤やルームクリーナーを使用するとよいでしょう。
エアコンの吹き出し口や隙間の汚れは、綿棒や柔らかい歯ブラシを使うと効果的に除去できます。
3:物を置かない
ダッシュボードに物を置くことは、視界を遮ったり、運転の妨げになったりする可能性があるため避けるべきです。また、エアバッグの作動を妨げる可能性もあります。
4:専用マットなどで保護する
ダッシュボード専用のマットを使用することで、直射日光や傷から保護することができます。また、マットには滑り止め効果もあり、物が滑り落ちるのを防ぐ役割もあります。
さらに、マットを使用することで車内の印象を変えることができ、インテリアのアクセントとしても活用できます。
ダッシュボードの傷を修理する手順・方法

ダッシュボードに傷がついてしまった場合でも、適切な手順で修理することで見栄えを改善することができます。以下では、ダッシュボードの傷を効果的に修理する手順と方法を詳しく解説します。
専門家に依頼することもできますが、自分で挑戦してみたいという方は参考にしてください。
1.傷の状態を確認する
まず、傷の深さや範囲を慎重に確認します。浅い傷であれば、比較的簡単な方法で目立たなくすることができますが、深い傷の場合はより専門的な対応が必要です。
2. 周囲をきれいに清掃する
修理を始める前に、傷の周囲を丁寧に清掃します。ホコリや砂などが付着していると、後の作業に支障をきたす可能性があります。水拭きや専用のクリーナーを使用して、傷の周辺を入念に清掃しましょう。
3.修復箇所を保護する
修理作業中に他の部分を傷つけないよう、修復箇所の周辺をマスキングテープやビニールテープで保護します。作業範囲を明確にし、塗料が他の部分に付着するのを防ぐことができます。
4.補修材を塗布して傷を埋める
傷の深さに応じた適切な補修材を選び、慎重に傷を埋めていきます。浅い傷の場合は、専用の補修ペンや補修液を使用します。深い傷の場合は、充填剤を使用して傷を埋めます。この段階では完璧な仕上がりを求める必要はなく、傷を埋められれば十分です。
5.表面を整えて仕上げる
補修材が完全に乾いたら、細かい目の紙やすりで表面を慎重に滑らかにします。その後、ダッシュボードの色に合わせた塗料を使用して色を合わせます。必要に応じて、プライマーを使用して下地を作ってから塗装すると、より自然な仕上がりになります。
まとめ
ダッシュボードは車の内装の中でも目立つ場所であるため、お手入れが欠かせません。日焼けから守り、こまめに掃除し、物を置かないようにすることで、ダッシュボードの美観と機能性を長く保つことができます。
また、傷がついてしまった場合も、適切な手順で修理することできれいな状態を保つことができます。
車を初めて持つ方や、車の内装に詳しくない方にとって、ダッシュボードの管理や修理は難しく感じるかもしれません。そんな時は、専門家のアドバイスを受けることをおすすめします。
※この記事は2025年1月時点の情報です。
執筆者プロフィール
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