入口:料金所は前のクルマについていく
高速道路に乗るためには、まず料金所のゲートをくぐります。このとき、「どこのレーンに入ろうか…」と悩んでしまうと、あたふたしがち。
無理に空いているゲートに入ろうとせず、前のクルマについていくと安心です。複数のゲートが並ぶ大きなインターチェンジでは、左右のゲートほど空いているものですが、実は中央付近の多くのクルマが入るゲートを選ぶのが、ゲート通過後の合流や分岐でもラク。
気をつけてなくてはいけないのは、ETCを持っていない(搭載していない)場合、「ETC専用」のゲートは通過できないため、「一般」と書かれたゲートを選ぶこと。また、ETCを搭載している場合も、事前に有効なETCカードが挿入されていることの確認を忘れずに!
本線への合流:「これから入る」意思を伝えて
高速道路の難関ポイントのひとつである合流。加速車線から本線が見えてきたら、早めに本線のクルマの流れを見るようにしてください。「クルマがたくさん走っているか」、「流れは速いか」、あるいは「渋滞気味か」などをいち早く把握することで、入るタイミングを察知しやすくなります。
渋滞しておらず、速く流れている場合は、怖いと思う気持ちを抑えてググっとアクセルを踏み込んで加速。そして、右にウインカーを出すとともに、ミラーと目視で本線後方からくるクルマを見ながら、少しずつ本線に近づいて「これから入りますよ!」という意思を、本線を流れるクルマに伝えましょう。
基本的には相手ドライバーが、よけたり速度を調節したりして、スムーズに入れるようにしてくれます。
車線変更:「したいとき」ではなく「できるとき」
速い流れや車線変更に自信がないうちは、キープレフトでOK。最も左側の車線を走っていれば、速いクルマに後ろからせっつかれることもないですし、本線を降りるときもスムーズに降りられます。
それでも、遅いクルマがいて追い越したくなることもあるでしょう。車線変更は、「したいときにする」ではなく、「できるときにする」が大原則。
「今、車線変更したい」と思っても、クルマの流れからすぐにできないことも多く、また、いきなり車線変更をしてしまうと、他のドライバーの迷惑になるばかりか、事故の原因になってしまうこともあります。「今、車線変更したい」ではなく、クルマの流れを見ながら「今なら車線変更できる」というタイミングを待ちましょう。
出口の分岐:2km手前で左車線へ
サービスエリア/パーキングエリアに入りたいときや高速道路を降りるために出口に向かうときは、本線から分岐に入ります。
クルマの流れにタイミングを合わせる必要がある合流と異なり、こうした分岐の難易度は低いといえますが、ここで大事なのは「左車線」を走行していること(首都高などで一部例外あり)。
「分岐までまだ1kmあるから大丈夫」と、中央車線や追越車線を走っていると、あっという間に分岐にたどり着いてしまいます。目的の分岐まで2kmの標識を見たら、早いタイミングで左車線に入っておきましょう。
もしも、分岐ギリギリまで左車線に入れなかった場合は、そこで降りるのを潔く諦めて、次のインターまで行くようにしてください。急な車線変更は、危険です。
出口の料金所:とにかくスピードに注意
本線から分岐へ降りたら、料金所ゲートに向けてカーブが続くのが一般的。80km/hや100km/hというスピードで走っていると速度感覚が麻痺して、十分にスピードを落としたつもりでも、まだまだ速いことがよくあります。分岐へ降りたらカーブに差し掛かるまでに、しっかりとスピードメーターを見て減速してください。
料金所ゲートが見えたら、入ってきたときと同様に、「一般」「ETC専用」の表示を確認したうえで、前のクルマについていきましょう。
そして、一般道に出たら、ひきつづき「スピードの出しすぎ」に注意。高速道路を降りた直後は、まだまだ速度感覚が戻っていないので、スピードを超過しがちです。「ちょっと遅いかな」と思うぐらいで、ちょうどいいかもしれません。
サービスエリア:空いているスペースへ進もう
最後にもうひとつ、サービスエリア/パーキングエリア内での振る舞いについても確認しておきましょう。本線からサービスエリア/パーキングエリアへの分岐に入ったら、まずは十分な減速を行います。そして、「小型車」の案内にしたがって駐車スペースへ。
駐車スペースが混みがちなのはやはり店舗の近くですから、ゆったりと落ち着いて駐車したい人には、店舗から離れた場所に止めるのがオススメです。とはいえ、「空いているから」と大型車スペースに止めるのはNG。
高速道路に慣れないうちは、1時間に1回のペースでサービスエリア/パーキングエリアで休憩を取りましょう。運転、特に高速道路での運転は、知らず知らずのうちに疲れが溜まってくるものです。
まずは実際にチャレンジを!
高速道路での運転は、一般道以上に「早め早め」が大事。逆に言えば、「早め早め」を意識していれば、意外と難しくないものです。ここで紹介したポイントを頭に入れて、まずは一度、実践してみてください!
文・木谷宗義/type-e、編集: type-e