そもそもパーソナルカラーってなに?
B美さん「今日はパーソナルカラーの特別講義だって!InstagramとかTwitterで見聞きしたことはあるけど、実際どういうものなのかわからないな」
A太くん「確かに。『自分の色』ってどういうことなんだろうね……。あっ、先生来たよ!」
石井先生「お待たせしましたー!今日の特別講義を担当する、パーソナルカラーリストの石井朝子です。パーソナルカラーについて、興味を持ってもらえたら嬉しいな」
B美さん「石井先生、よろしくお願いします!早速なんですが、よく耳にするパーソナルカラーって一体どういうものなんですか?」
石井先生「パーソナルカラーは、一言でいうと『その人の個性を引き立たせる色』のことを指します。パーソナル=個人的な、カラー=色という言葉だから勘違いされやすいけど、赤色は似合うが青色は似合わない、みたいなことではないので覚えておいてくださいね」
A太くん「色みが似合う・似合わないではないのですね。パーソナルカラーって人それぞれ違うと思うのですが、どんな色があるのでしょうか?」
石井先生「パーソナルカラーは最終的に4つのグループに分かれますが、その前に大きく『ブルーベース(ブルべ)』と『イエローベース(イエベ)』という2つのグループに分かれます。ブルベは涼しげな色(寒色)、イエベは暖かみのある色が多いです。この図を見てください。シルバーの枠はブルべ、ゴールドの枠はイエベを表しています。ブルべは暖色に近い色がほとんどないのに対し、イエベは全体的にオレンジみがかっているのがわかるかな?」
A太くん「本当だ!色のメリハリがハッキリしてますね。ブルべは鮮やかな色が多いけど、イエベは明るい色が多いような……」
石井先生「お、A太くん鋭い!実際にはブルべに鮮やかな色、イエベに明るい色が多いということはないのだけど、ブルべは『彩度』、つまり色の鮮やかさで2タイプに分かれていて、イエベは『明度』、つまり色の明るさで2タイプに分かれているの」
B美さん「なるほど!それで、ブルべとイエベをさらに分類したのが、さきほど言われていた4つのグループということですか?」
石井先生「まさにそうです!次は4つのグループについて説明しますね」
四季の名前がついた4つの「シーズンカラー」
石井先生「4つのグループはシーズンカラーと言って、文字通り四季の名前がついています。ブルべには『Summer』と『Winter』が、イエベには『Spring』と『Autumn』が属しています」
B美さん「四季で分かれるなんて素敵なネーミングですね。どんな風に分かれているのですか?」
石井先生「じゃあ、まずはブルべのシーズンカラーから説明します。『Summer』は全体的にぼんやりとしたパステルカラーで、中彩度の色。『Winter』はビビットな原色に近い高彩度の色と、極めて薄い低彩度のパステルカラーの2種類があります。『ピンク』を例にとると、『Winter』のこのピンクに白を混ぜると『Summer』のこのピンクになり、さらに白を混ぜるとまた『Winter』に戻ってくる、という関係です」
A太くん「確かに高彩度→中彩度→低彩度の順に色みが薄くなっていく……。イエベはどういう関係なんですか?」
石井先生「イエベのシーズンカラーはもっと単純!『Spring』は明るくて軽やかな色、『Autumn』は暗くて重みのある色と覚えておいて。基本的に同じような色合いでできているけど、明るさによってそれぞれの色みが変わります」
シーズンカラーはどんな色?
B美さん「具体的にシーズンカラーにはどんな色があるのですか?」
石井先生「では左上から一つずつ説明しますね。『Summer』は夏!……なんだけど、夏といっても初夏の梅雨の時期のようなイメージです。紫陽花の花や葉っぱを想像するとわかりやすいかな?」
A太くん「なるほど。新緑みたいな緑色とか、雨雲みたいなうっすら暗い青色とか、さまざまな色がありますね」
石井先生「同じブルべの『Winter』は、真っ白な雪や、乾燥した夜空の真っ黒なイメージで、モノトーンが入っていることが特徴。左端の薄いパステルカラーは、シャーベットカラーやアイシーカラーなんて呼ばれることもあります」
B美さん「シャーベットカラー……可愛いし美味しそう……」
石井先生「イエベの『Spring』はお花畑のような色のイメージですね。ポピー(ヒナゲシ)の朱赤とか、菜の花の黄色とか、春に咲く花の色がそのまま『Spring』の色になっています。『Autumn』も考え方は同じで、秋の紅葉を思わせるアースカラーが多いですね」
A太くん「面白いですね!最初に見たときは似通った色が多いなぁという印象でしたが、説明を聞くと、ちゃんと区別されていることがわかりました。色の関係はよく理解できたのですが、それぞれのシーズンカラーを持つ人ってどんな特徴があるんですか?」
石井先生「わかってくれてよかった!それがパーソナルカラーの面白いところなんです。それぞれの特徴について、私がパーソナルカラーリストとして診断してきた統計を踏まえて説明しますね」
それぞれのシーズンカラーを持つ人の特徴
石井先生「まずは『Summer』から。『Summer』の人は、見た目は気品があって爽やかで、性格は“人あたりはソフトで中身は頑固”という感じです。社交的で応対も丁寧ですが、しっかりとした自分の考えや意志を持っているので、流されることが少ないですね。落ち着き払っているので、年上に見られることが多いタイプです」
B美さん「周りの友達にもそんな人います!」
石井先生「次は『Winter』。『Winter』の人は、見た目は“ハッと目を引く魅力の持ち主”で、性格はとっても繊細。優しいので相手のことを気にかけるのですが、ガラスのハートを持っているので、自分が不安を抱えがちです。その分、独特の感性を持っていて、話すとフランクで面白い人が多いですね」
A太くん「僕、性格だけなら『Winter』かもしれません……」
石井先生「『Spring』の人は、見た目はとにかく若々しくて、性格は天真爛漫で朗らかで前向き、色通りのイメージですね。一方で、幼く見られることがあるので、馬鹿にされたくないという思いが強く、『Spring』にはない黒色を身にまとって、強くカッコイイ雰囲気を演出したがる傾向がありますね。直観力と行動力に優れているので、判断が早いタイプ!」
B美さん「もしかしたら私、『Spring』かな?性格は全部当てはまります!」
石井先生「最後に『Autumn』の人。見た目は、知的で落ち着きがある印象で、性格は“自信満々に見えて、本当に自信満々”な感じ。気が強そうというイメージを持たれがちだけど、シーズンカラーの中で最も乙女な部分があるタイプでもあります。でも決して人前でそれを見せないカッコイイ人が多いですね。お世話焼きなので、女性の場合はダメンズメーカーな一面も……(笑)」
A太くん「シーズンごとに全然違うんですね。石井先生はなんとなく『Autumn』な感じがします!」
石井先生「すごい、大正解!私は『Autumn』なのです。だからイエベでも『Autumn』の明るい黄緑を着るとちょっと賢く見えるけど、『Spring』の明るい黄緑を着ると軽く見えちゃう。こんな風に、同じように見える色でもパーソナルカラーは人それぞれ違うんですね。ちなみに、『Winter』の人と『Spring』の人は、お互いに足りない部分を補い合うから相性ばっちりです!」
B美さん「知れば知るほど面白いですね。でも、パーソナルカラーってどうやって調べればいいのでしょうか?」
石井先生「気になるよね?でも、一旦休憩を挟みましょう。次は、『パーソナルカラー診断』について説明しますね」
まとめ
パーソナルカラーの基本的な知識について教えてもらったA太くんとB美さん。次回は「診断編」。簡単にできる「パーソナルカラー診断」について、引き続き石井先生に教えていただきます!