真夏のキャンプを快適にすごすための暑さ対策
毎年暑さが増しているように感じられる日本の夏。とはいえ長期の休暇があるこの時期は、アウトドアを満喫しやすい季節でもあります。真夏の暑さはときに命の危険にも関わりますが、きちんと対策をすればキャンプを楽しむことも難しくありません。ここでは、そんな真夏のキャンプで涼しくすごすためのコツをご紹介します。
キャンプを涼しく楽しむためには?
一番は涼しいキャンプ場に行くということ。標高1,000mを超えるところなら、ワンランク上の涼しさを実感できるでしょう。また、サイトを自分で選べるキャンプ場であれば、場内をひと回りしてから設置場所を考えるということができます。林間のキャンプ場なら日陰も多く、比較的涼しくすごせます。
サイトが指定されてしまう場合には、その条件下でできる限り涼しくすごす方法を考えるしかありません。
重要なポイントは風とおしをよくすることと、日差しを避けること。
5つのポイントに絞ってその対応方法をご紹介します。
POINT1:風とおしのいい場所に設営する
場内を一周して風がとおる場所をチェックしましょう。クルマで回る際には、クルマから降りて風を体に受けてみることが大切です。
そしてテントやタープを設営する際にも風がよく通るようにレイアウトすることも重要です。しかし、風がよくとおるレイアウトということは、雨が降ってくると、雨もいっしょに吹き込んでくるということなので、天気との相談も必要になります。
POINT2:日陰の多い場所に設営する
テント内は直射日光を受け続けるとかなり高温になり、すべての窓を開けて換気をしても熱気はなかなか抜けてくれないもの。ひらけた場所と日陰のある林間では、その涼しさはかなり異なります。
もし日陰のサイトがない場合は、日中はタープで影をつくり、その下ですごすと風がとおりやすく涼しくすごせます。
また、一日中陽が当たりっぱなしの場所とそうでない場所は、陽が落ちてからの涼しさもまったく違います。ひらけた場所は日中の日差しで地面が温まっており、真夏の地面の熱は、夜半になってもなかなか抜けてくれません。
そのような場所しかない場合は、保冷剤などをタオルに巻き首元に敷いて寝ると体感温度を下げられ、眠りやすくなります。
POINT3:換気性のよいテントを選ぶ
前述しましたが、テントの中の風とおしのよさによって涼しさは大きく異なります。
暑い季節によくキャンプに行くという人は、ベンチレーター(換気口)のたくさんあるテントを選ぶといいでしょう。テントの多くはフライシート(雨除けの外張り)と本体(内張り)によって成り立っていますが、モデルによっては本体がメッシュ生地のみのモデルもあります。これは通常の生地でできたモデルよりもかなり涼しく、「夏用のテント」といえるでしょう。
就寝時にどうしても暑さで寝苦しいときは、フライシートの両サイドを片面ずつ(だいたいのモデルはファスナーから左右それぞれを巻き上げられる)開けておくとよいでしょう。風がテント内を抜けていき、涼しくすごすことができます。
中でライトを点けているとテント内のようすが見えてしまうので気を使う必要がありますが、そうでなければ夜のインナーテント越しに中が見えてしまうことはそうそうありません。
POINT4:コットやハンモックで寝る
昼間の太陽によって温められた地面の温度はなかなか下がってくれません。
ブラジルなどの暑い国ではハンモックを多用していますが、それは熱い床(地面)から寝床を離し、寝床の下に風をとおして「できる限り快適に眠る」ためです。
コットはいわゆる「キャンプ用のベッド」です。コットの下を風がとおるので、地面にマットを敷いて寝るよりも格段に涼しいのです。夏はマットを使わずにコットの生地の上にそのまま寝ると、体温がマットにこもらないという点でも涼しさをアップしてくれます。
ただし、フロア生地のあるテント内で使う際には、脚の接地部分の下にタオルを敷くなどしてテントのフロアの保護をしたほうがいいでしょう。
POINT5:日差しから身を守り、気化熱も活用する
炎天下では、ツバの広い帽子や後頭部を保護する布のついた帽子で、首筋から肩を日差しから守り、濡れてぬぐいや冷却素材で首を冷やすのが効果的です。首は太い静脈が体表近くまで出ていて、ここを冷やすことで心臓に戻る血液を一気に冷やすことができます。
逆に首や肩を熱すると、心臓に戻る血液が一気に熱せられることになるので、首や肩を直射日光に当てると熱中症になりやすくなります。通気性がよく蒸れにくい素材できたツバ広の麦わら帽子というのは、非常に理にかなった道具なのでおすすめです。
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