家計管理に役立つクレジットカードの使い方とは

生活費を現金で支払う場合は、支払いのたびにレシートを受け取り、家計簿などへ転記する必要があります。しかし、クレジットカードで生活費を支払うようにすれば、カードの利用明細などで簡単に支出を把握できるようになります。家計簿をつける時間がなくなるので、忙しい日々の中にゆとりができるでしょう。

また、生活費と事業用経費でクレジットカードを使い分けることにより、家計管理がスムーズに行えるようになります。生活費の支払いでは家族カードを利用して、事業の経費はビジネスカードで支払うようにすれば、「何に」「いくら」使ったのかを簡単に把握できるようになります。1枚のクレジットカードで生活費と経費を支払っていると支出の把握が難しくなるので、用途ごとにカードを分けるようにしましょう。

1. 生活費は家族カードで支払う

生活費を支払う場合は、家族カードを利用するようにしましょう。夫婦別々のカードで生活費を払うと、それぞれの利用明細を照らし合わせて計算する手間が生じてしまいます。その点、家族カードであれば利用明細をまとめて確認できるので、毎月の支出をスムーズに把握できるようになります。

家族カードは、代表者の配偶者であれば申し込めます。家計管理を効率的に行いたい方は作成を検討するとよいでしょう。ただし、一部のクレジットカードでは家族カードを発行できない場合があります。

2. 事業経費はビジネスカードで支払う

事業用経費を支払う際は、ビジネスカードを活用するとよいでしょう。ビジネスカードとは自営業者の決済に特化したクレジットカードのことで、会計ソフトと連携させることにより経費を自動で集計してくれるようになります。また、経費の仕訳も簡単になるので、確定申告の手間を軽減できるというメリットもあります。

夫婦でクレジットカードを活用するメリット

夫婦でクレジットカードを活用するメリットには、以下のようなものがあります。

  • 家計を見える化できる
  • お得にポイントを貯められる
  • 生活費と経費の支払いを分けられる

夫婦でクレジットカードを活用する大きなメリットは、家計を見える化できるようになる点です。家族カードで生活費を支払うことにより、毎月の明細をまとめて確認できるようになります。「今月は電気代が高かったなぁ…。」「月々の保険料が負担になっているなぁ…。」といったように、客観的に支出を確認することで、家計改善にも活かせるでしょう。

また、家族カードを活用する場合は、お得にポイントを貯めることができるというメリットもあります。個別でクレジットカードを利用している場合は、個人の利用額に対してポイントが付与されます。しかし、家族カードの場合は、ふたりの利用額に応じたポイントが代表者に付与されるので、多くのポイントを計画的に使えるようになるのです。貯まったポイントは、クレジットカードの支払いに利用できたり街のお店で使えたりします。

夫婦でクレジットカードを利用する際の注意点

夫婦でクレジットカードを利用する際は、以下のような点に注意しましょう。

  • 利用明細が共有されることを認識しておくこと
  • 決済に利用するカードを事前に決めておくこと
  • 生活費と経費を混同しないこと

家計の見える化を目的としてクレジットカードを利用する場合は、決済に使うカードを決めておきましょう。複数のカードで生活費を支払ったり、生活費以外の用途でカードを利用したりすると、家族カードを作成するメリットが薄れてしまうからです。支払いのたびに利用するカードを意識するのは面倒かもしれませんが、レシートを集めて家計簿を作成するよりは手間がかかりません。

また、今まで使っていたカードをそのまま利用したい場合は、新たなクレジットカードを作成する方法が有効です。スーパーで利用するとポイント還元率が高くなるカードや、特定の日または曜日に利用すると割引が受けられるカードもあるので、生活費の決済に活用できます。

自営業夫婦のクレジットカードの選び方

自営業夫婦がクレジットカードを選ぶ際は、以下のような点を意識しましょう。

  • 生活費の支払いでは基本還元率を重視すること
  • よく利用する店舗でお得なカードを選ぶこと
  • ビジネスカードは会計ソフトとの連携を意識すること

クレジットカードを作るなら、お得にポイントが貯まるものや多くのお店で利用しやすいものを選びましょう。

1. 生活費の支払いでは基本還元率を重視すること

決まったお店で買い物しない方や、ネットショッピングで日用品を購入することが多い方は基本還元率を重視するとよいでしょう。基本還元率が高めに設定されているものを選ぶことで、スーパーでの買い物や公共料金の支払いなどでお得にポイントを貯めやすくなるからです。クレジットカードの基本還元率は0.5%のものが多く、1.0%以上であれば高還元率といわれています。

2. よく利用する店舗でお得なカードを選ぶこと

特定の店舗でよく買い物をする方は、そのお店でお得なカードを選ぶとよいでしょう。クレジットカードの中には基本還元率が低くても、指定のお店で利用するとポイント還元率が高くなったり、割引が受けられたりするカードがあるからです。

薬局やスーパー、コンビニなど、指定のお店はクレジットカードによって異なるため、自宅の近くにあるお店が対象になっているかを事前に確認しておくことをおすすめします。「いつものお店でしか使わない」と決めておけば、カードの利用ルールを守りやすくなるというメリットもあります。

3. ビジネスカードは会計ソフトとの連携を意識すること

経費の支払いに利用するビジネスカードを選ぶ際は、会計ソフトとの連携を意識しましょう。利用する会計ソフトによっては、せっかく作成したビジネスカードの情報を同期できない場合があるからです。対応しているカードの種類は公式サイトで公開されているので、事前に確認しておくとよいでしょう。

クレジットカードを活用して生活費と経費を区別しよう

現金や預金口座で生活費を支払っていると、何にいくらお金を使ったのかレシートを見ながら確認する手間が生じてしまいます。また、夫が自営業の場合は、生活費と経費を区別して支出を確認することになります。

その点、家族カードやビジネスカードでは、目的に合わせて使い分けられるので、毎月の生活費を把握しやすくなります。最近では、家計簿アプリを活用して家計を管理している人も少なくありません。クレジットカードと連携させて、簡単・便利な家計管理をはじめてみてはいかがでしょうか。