1. 自動車保険の加入タイミングは納車前がベスト
自動車保険への加入は納車前に済ませるのがおすすめです。中には「納車前で車が手元にないのに加入手続きができるの?」と思う方もいるかもしれませんが、車検証があれば納車前でも加入手続きができます。
車検証は納車日よりも前に販売店に届くケースが一般的であるため、販売店で控えをもらうなどして自動車保険の加入手続きを進めるとよいでしょう。
1-1. 納車前に加入しても保険料で損をすることはない
納車前に自動車保険の加入手続きを済ませても、保険料で損をすることはありません。保険料の支払いは保険始期日(補償開始日)から始まるため、保険開始日を納車日とすることで保険料を余分に払わずに済みます。
1-2. 納車後の保険加入はリスクが高い
納車後の自動車保険加入はリスクが高く、おすすめできません。その理由として、自動車保険加入前に万が一自動車事故を起こした場合、自賠責保険からしか補償を受けられないことが挙げられます。自賠責保険ではあくまで他人を死傷させ、法律上の損害賠償責任を負った場合にしか補償が受けられないほか、補償額も上限が定められている点に注意が必要です。
そのため、高額な損害賠償請求等が起きた際に自賠責保険ではカバーできず、結果として自己負担額が非常に大きくなってしまうでしょう。また、自身のケガや車の損害についても補償を受けられない恐れがあります。
このように納車後の自動車保険加入は事故を起こした際にさまざまなリスクが生じる恐れがあることから、納車前に自動車保険への加入手続きを済ませておき、納車のタイミングで補償期間が開始しているようにするとよいでしょう。
2. 自動車保険の加入手続きについて
ここでは自動車保険の加入手続きが行える場所や、契約時の必要書類について解説します。
2-1. 手続きが行える場所
ディーラーや自動車保険を扱う保険代理店で契約する自動車保険のことを「代理店型」、インターネットで契約をする自動車保険のことを「ダイレクト型」や「通販型」といいます。
代理店型は保険のプロに相談しながら内容を決めることができるので、保険の知識が無い方でも安心です。対面でじっくり相談したい、保険の知識が無くて不安、いつも決まった担当者と話をしたい、といった方におすすめと言えるでしょう。
ダイレクト(通販)型は、その名のとおりインターネットで契約をするため、自分でプラン内容を選択する必要があります。保険の知識がある方や、わからないことは自分でインターネットで確認したり、コールセンターに問合せをすることができれば、場所と時間を選ばず自分の良いタイミングで契約ができることがメリットと言えるでしょう。
2-2. 加入手続きに必要なもの
自動車保険に加入手続きで必要となる主な書類や情報は以下の通りです。
・運転免許証
・累計走行距離
・保険料支払情報(銀行口座やクレジットカード情報)
など
3. 自動車保険加入時の注意点
必要な補償は人によって異なるため、自動車保険に加入する目的を明確にすることが大切です。たとえば、自賠責保険では補償が不十分な対人事故、また補償対象外となる対物事故に備える場合は、自動車保険に加入して対人賠償保険や対物賠償保険の保険金額を無制限に設定するとよいでしょう。また、事故による車の修理費に備えたい人は車両保険をつけるのもおすすめです。複数の保険会社を比較検討したうえで、自分のニーズに見合った商品を選ぶようにしましょう。
4. まとめ
今回のコラムでは、自動車保険の加入タイミングや注意点についてお伝えしました。
自動車保険は事故が起きた際の損害を補償してくれる保険であり、納車前に加入することをおすすめします。販売店などから車検証の控えを受け取ったうえで、余裕をもって加入手続きを始めることを心がけましょう。
また、置かれた状況は人により異なることから、必要な補償も変わってきます。事前に加入目的を明確にしたうえで自分に見合った商品を見つけることが大切です。補償知識や補償選びに不安がある場合は、代理店型の自動車保険を検討して保険のプロからアドバイスをもらうことをおすすめします。
※このコラムでご案内した内容は概要を説明したものです。詳細につきましては、取扱代理店または引受保険会社までお問い合わせください。なお、補償の内容・取扱い・特約名称等は、引受保険会社により異なります。詳細は各引受保険会社までお問い合わせください。
SJ23-05207(2023.7.26)