この連載も、おかげさまでシーズン3に突入しました。これから3回はこれまでと少し視点を変えて、仕事に役立つ整理法をご紹介します。もちろん仕事のみならず、普段の生活でも活用していただけるものですので、どうぞおつきあいくださいね。
会社で必死に仕事をこなし、疲れて帰ってきた家は泥棒が入った後のように散らかり放題。買わなくちゃと思っていたティッシュペーパー、また買い忘れてしまった……。そのような悪循環に囚われている方、案外多いのではないでしょうか。
人は皆、会社、家、プライベートと様々な顔と役割を持っています。それらを両立するのはなかなか難しいことですが、時間の使い方をちょっと変えるだけで、行動や時間、金銭面の無駄が減って大きな変化があらわれます。
一日を始める前に、書いて整理
一日の時間は誰も等しく、24時間。その時間をどのように使うかは自分次第です。まず、仕事を始める前に一枚の紙を用意して、その日の仕事の大まかなスケジュール、家のことでやるべきこと、購入するものなどを「仕事」、「家」、「買物」の三つに分けてリスト化しましょう。その際、優先順位の高いものには目立つように印をつけておきます。すると、頭の中が目で見える形で整理されて、自分がどのように動いたらいいかが明確に把握できます。スケジュールが立てこんでいる時などは特に、これをやるとやらないでは格段に違いが出ます。また、終わった項目を消していくことで、達成感や満足感も得られますよ。
「ついで」にすませる
効率のいい人に着目すると、ひとつのことに気づきます。それは「ついで」にすませるのがとても上手だということ。コピーを取りに立ったついでに、後で使う資料を持ってくる。銀行に行ったついでに薬屋へ寄る。料理をするついでに、目についたところをキュキュっとお掃除。このように、関連付けてできることをまとめてすませて、時間や動きなどを大幅にカットしているのです。
手帳上手は仕事上手
一日の動きを組み立てて効率をアップさせると、その積み重ねの一週間、一ヶ月、一年という単位の結果も全く違うものになります。ここでは次に、手帳の選び方と使い方について触れたいと思います。
まず、手帳を持つメリットは、一週間、一ヶ月の予定を大まかに把握しつつ、現在地点を確認できることにあります。ですので、もちろんご本人にとっての使いやすさもありますが、こまごまとメモをする余白のある、一週間か二週間見開きタイプをおすすめします。そこに、仕事のアポイント、締め切り、プライベートの約束、自分磨き(ネイル、エステ、ヘアサロン、習い事)などとシールで色分けしながら予定を記入します。ハートや星など可愛いデザインのシールを使っていただいてもいいですし、シンプルにしたければ文具店のラベルシールコーナーにある、赤・青・黄・緑・白色の丸いシールのセットも使いやすく経済的です。色分けをすると、最近仕事漬けになっているな……など、自分の行動の傾向が一目瞭然。毎日毎日仕事だけ頑張っていては、長続きしません。時には仕事を早めに切り上げて外食や映画、ネイルなど、自分自身のために時間を使いましょう。
ペンで書きこんではいけません
ところで、「手帳を見せてください」と言うと、大部分の方は「ぐちゃぐちゃなので見せられません」とおっしゃいます。これはなぜかというと、それは消えないペンで書きこんでいるから。人との約束は、相手あってのこと。互いの都合で変更になることもあると考えましょう。ですので、もし手帳をキレイに使いたいのであれば、鉛筆で書きこむか、決定事項でないことは付箋に書いて貼っておきます。こうすれば、ペンで直接書きこんで二重線で消したりすることがなくなって、手帳を美しく使うことができます。
手帳はいわば、自分のスケジュールをすべて把握している司令塔のようなもの。手帳を大事にしている人は、時間を大事にしているように感じませんか。誰のためでもなく、自分のために。どうぞ、今日から初めてみてくださいね。