私の収納適量ってどのくらい?
私がスペインから帰国した時のこと、小さな子どもを二人連れ、抱えられるだけのトランクに身の回りのものを収納したら、7つになりました。生活に必要なモノが、たったの7箱。
トランクには私達の「今」が詰っていました。子供の人形や、よく着る服、手放せない本など。荷物を収納しはじめたら、買ったことも忘れていたモノが見つかったりして、なんてたくさんのモノを持っていたことか。トランクへの収納がすんで、スッキリしたと感じたのは、自分が何をどのくらい持っているかがわかったから。
あなたは今、何をどのくらい持っているかわかりますか? 趣味や職業や年齢によってモノの量は違いますが、快適に暮らせる数量が収納適量です。自分の収納適量がわからずに家の中にモノが溢れてはいないでしょうか?
本当に必要なモノの収納適量を知って、ミニマムでシンプルな暮らしをスタートさせましょう。
モノの持つ3つの特性
モノは大きく分けて、固定物資(耐久消費財的なモノ)、流動物資(消費消耗されるモノ)、愛着物資(思い出のモノ) の3つに分類できます。収納適量を決める際に、モノの持つ3つの特性を知ることで、おおよその収納適量を導き出すことができます。
[ 固定物資 ] こわれない限り無くならないモノ(家具・家電・道具類など) [ 流動物資 ] 消費消耗されていずれ消えていなくなるモノ (食材・日用雑貨・医薬品・衣類・文具・化粧品など) [ 愛着物資 ] メモリーや愛着のあるモノ(思い出のもの)
家具・家電などの固定物資は、個人のライフスタイルや価値観によって、持ち方が大きく変わるので、おおよその適量を決めにくいモノです。家の所有スペースから考えて、適量かどうかを割り出します。
それに対して、食材・日曜雑貨・衣類などの流動物は、適量が決めやすいモノ。たとえば、家中のあちこちにあった洗剤類を一箇所に集めてみると、適量を超えているかどうかが一目でわかるはずです。消費できる量を適量として、数量を決めましょう。 愛着物質はモノとしての本来の役割は終えているが、個人的感情から保管しておきたいモノ。部屋を逼迫するほど増えすぎないように、家族それぞれが箱ひとつ分などと上限を決めることも大切です。
では、実際にはどのようにして収納適量を決めていくのか、エリア別にみていきましょう。
洗面所収納
タオル、洗面用具、化粧品、洗剤、洗濯物…たくさんのアイテムがぎゅうぎゅうに詰まった洗面所収納。毎日使っているモノだから、減らすなんて?!私は、こんな風に収納適量を決めています。
わが家のバスタオルの適量は4人家族なので、4人分×2(予備)=8枚をバスルームに収納しています。タオルは贈られることも多く、いつのまにか数が増えていくから収納に困ります。使い始めも異なるので、消耗度に差があって買い換えが難しい。
そこで、タオル類は思い切って一気に新しくします。いわゆる大人買いです。一時に消耗するから、買い替えの目安がわかりやすいし、同じ色柄のタオルが並べば、ホテルの洗面スペースみたいに見せる収納にも統一感が出ます。私たちの暮らしの中で、バスタオルを使い始めたのは最近のこと。それまでは、手ぬぐいひとつで事足りていたのかも知れません。 だから発想を変えて、より手ぬぐいに近いものを。これが、思いがけない収納負担の軽減に繋がりました。 生地が薄くなるだけで、洗濯量も減って、乾きも早い。もちろん畳んで重ねても場所をとりませんから、収納美人なバスタオルと言えます。