トラブル解決術

  • ジャパンダのデータ研究所

海外でのバスの乗り方とは?

  • Facebook
  • Twitter

これまでツアー付きの海外旅行ばかりだったのですが、次回はフリープランに挑戦してみようと思います。公共の交通機関にもチャレンジしてみたいのですが、海外でのバスの乗り方がわかりません。一般的な乗車方法や、注意点などありましたら、教えてください。

まずは路線図と小銭(コイン)はたくさん用意しましょう。お釣りは期待しないこと。

海外の見知らぬ土地で、バスなどの公共交通機関を初めて利用するには、少しドキドキしますよね。とはいえ現地の人の暮らしの足を実際に利用することで、すっかりロコ気分になれますし、何よりリーズナブル。一度は体験したいものです。


まずはホテルや観光案内所、バスステーションなどで、現地・ローカルの路線図(ルートマップ)を入手するとよいでしょう。終点(行き先)がわかるので、乗り間違いを防ぐことができます。英語圏以外の地域では特に、万一、乗り間違いをしたときなどに路線図があると助かります。路線図を広げて、指差しで教えてもらうことができるからです。時刻表(タイムテーブル)があれば、なお助かるでしょう。ローカルバスの場合、路線図も時刻表も、日本のガイドブックには詳しく掲載されていないのが一般的です。ですから現地で調達するようにするのです。


そして、ローカルバスに乗車するときには、小銭(コイン)をたくさん用意しておくことです。日本のようにお釣りが出る機械などは取り付けられていないので、ぴったりの額を渡さなくてはなりません。お札は、あらかじめスモールチェンジ(小銭に両替)しておくことをおすすめします。


何度もバスを乗り降りするのであれば、パス券を購入するとよいでしょう。停留所近くのキオスク(駅・停留所前の売店)などで販売されています。一日乗車券のタイプや、旅行者用のパス券など種類も揃っているのが通例です。


国や地域により異なりますが、一般にローカルバスは乗車時にコインを渡してから乗り込みます(前払い)。降車のときにはブザーを押す、ないしはアメリカの場合、窓枠の黒い紐を引っ張って降車をドライバーに伝えます。


これらバスをはじめ、公共の交通機関は治安の悪いエリアを通ることがあるほか、さまざまな人が乗り込むので、スリや置き引き、その他のトラブルには注意を払わなくてはなりません。夜の一人での利用は危険ですし、また、小銭を出すときの財布の出し入れで、狙われやすくなるので注意します。乗車賃は、裸のコインをポケットから出す、コインケース(小銭入れ)を利用するなどの工夫をして、さっと渡せるようにして、貴重品を鞄におさめる姿や大きな財布をできるだけ周囲の人に見せないようにしましょう。


観光ジャーナリスト 千葉千枝子

筆者の写真

日本の明日を担うインダストリーとしての観光を応援しています。

旅をテーマにさまざまな角度から魅力やノウハウをお届けしています。旅は人生をより豊かにしてくれるツールです。古今東西、老若男女のエネルギーの行く先を、私、千葉千枝子が自信をもってナビゲートします。

【URL】 http://www.longstaystyle.com/
【経歴】 淑徳大学 教授。中央大学卒業後、富士銀行入行。シティバンクを経てJTBに入社。96年に独立、運輸・観光全般の執筆、講演活動を行うほか、TV・ラジオにも多数出演。観光人材の育成に注力する。
【著書】 「JTB旅をみがく現場力」(東洋経済新報社)、「観光ビジネスの新潮流」(学芸出版社)など多数。

※上記に関するご質問、お問合せは、原則受付けておりませんのであらかじめご了承ください。