気温35度以上の猛暑日(「高温注意情報」発表時)の注意点とは?
気温35度以上の猛暑日が続いています。このような猛暑日の体調管理や過ごし方として、どのような点に注意すればいいでしょうか?また「高温注意情報」が発表された時の対処方法についても、教えてください。
熱中症への注意が必要です。できるだけ涼しくして過ごしましょう。
「高温注意情報」は熱中症への注意を呼びかけるための発表です。当日または翌日の最高気温が、おおむね35℃以上になることが予想される際に、気象庁から都道府県単位で発表されます。
このような日は屋外での激しい活動を避けたり、屋内においても扇風機やエアコンを使って室温と湿度を下げたりと、体温が上がりすぎないよう涼しく過ごすことを心がけてください。
■熱中症について
熱中症は、気温が高い状況で体温を下げることができなくなった状況で生じる、体の不調全般を総称する病気です。最悪の場合は死に至ることがあるため、予防と適切な対処が必要になります。
●熱中症が起こる状況について
・高温時、乳幼児や高齢者に起こる
・高温の環境で労働をする際に起こる
・スポーツなどをする際に起こる
体温調節が上手でない幼児や高齢者は、屋内で静かに過ごしている場合でも熱中症が起こる場合があります。またスポーツにおいては冬場でも、体温が上がったり脱水の影響で熱中症が起こる場合があるため、注意が必要です。
●熱中症の症状について
軽度:めまい、立ちくらみ、筋肉痛、汗が止まらなくなる
中度:頭痛、吐き気、体がだるくなる、虚脱感に襲われる
重度:意識不明・もうろう、痙攣、高い体温、歩行困難
重度の症状が見られる場合は、死の危険がある緊急事態です。体を冷やしながらすぐに救急車を呼ぶか、病院へ運び込む必要があります。
■熱中症になった時の応急処置はコチラ
https://park.sompo-japan.co.jp/japanda_ch/japanda-ch/trouble/health/500006.html
■「高温注意情報」が発表された際の対処方法
●熱中症を予防する
・屋内ではエアコンや扇風機を使い、湿度と室温を下げる。
※湿度が高いと汗をかいても蒸発せず、体温が下がらなくなるため、室温だけでなく湿度を下げることも重要になります。
・屋外では日なたを避けたり帽子をかぶって直射日光を避ける。
・活動時はこまめに休憩をして、体温が上がりすぎないようにする。
・スポーツドリンクや水と塩あめなど、水分と塩分をまめに補給する。
※水だけを飲んでいると体内のナトリウム(塩分)が不足し、熱中症の症状がでるため塩分の摂取が必要になります。
・のどの渇きを感じる前に水分補給をするように心がける。
・車に乗っている場合は、車内の温度が上がりすぎないようにエアコンを使う。
●熱中症に対処する…高温下で意識を失っている場合
・重度の熱中症に対しては、いかに早く体を冷やせるかが重要
・すぐに救急車を呼び、日陰などの涼しい場所へ移動させ、衣服を脱がせる
・皮膚に水をかけ、風を当てて体を冷やす
氷があれば、首筋、脇の下、太ももの付け根など、太い血管の近くにあてて血液を冷やす
●熱中症に対処する…意識はあるが熱中症の症状がある場合
・重症時と同じく、肌を外気に露出させて体温を下げるようにする
・自力で水分の摂取ができる場合は、スポーツドリンクや薄い食塩水(1Lに1~2gの食塩)を飲ませる
・症状が改善しない場合は病院へ搬送する
備え・防災アドバイザー 高荷智也
身近な危機に対応できる、暮らしの備え・防災をお伝えします。
「備え・防災は日本のライフスタイル。」世界有数の災害大国日本において、私たちの身近に潜むリスクに対処するためには、生活の中に備え・防災を取り込む必要があります。個人と家庭の視点で、暮らしの備えをご案内します。
【URL】 | http://sonaeru.jp/ |
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【経歴】 | 2007年に本業のかたわらで始めた防災ブログが反響を呼び、2011年より防災をテーマとしたセミナー・執筆・メディア出演を開始。2015年に、屋号をソナエルワークスと定め、以来インターネットメディアや講演会などを中心に活躍中。1982年、静岡県生まれ。 |
【メディア】 | テレビ、新聞、雑誌など出演多数、生活者視点の分かりやすい防災アドバイスに定評がある。著書に「中小企業のためのBCP策定パーフェクトガイド(2015年)」、他。 |
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