上司やお客様とタクシーに乗る際の座る位置、ビジネスマナーとは?
今度、初めて上司と外出することになり、外出にはタクシーを利用します。上司やお客様とタクシーに乗る際の、座る位置やビジネスマナーについて教えてください。
タクシーでは運転手の真後ろが上座。TPOに応じて臨機応変に対応しましょう。
上司と外出する際など、目上の人とタクシーに乗ることもあります。突然の時でもあせらずにスマートな対応ができるように、ビジネスマナー、タクシーや車の上座・下座を覚えておきましょう。
■お客様や上司とタクシーに乗車する場合
ビジネスでタクシーに乗る際のマナーとしては、運転手の真後ろが上座になります。お客様、もしくは上司を上座にご案内し、次にドア側、真ん中と座ります。運転手の隣の席は、下座にあたります。行き先を伝えたり、支払いをスムーズに行うことができます。
なお、タクシーの場合、上座は入口から最も遠いため、乗り降りしづらいという点があります。後部座席に3名座る場合にはお客様や上司を上座に通す前に「後部席で3人掛けとなりますが、どちらの位置がよろしいですか」と本人の意向を確認すると、より丁寧な印象になるでしょう。
また、3名でタクシーに乗る場合は、座りづらい真ん中を抜いて後部座席に2名で乗るようにします。
タクシー代の支払い時は、「スムーズかつ正確に」が重要ポイントになります。一般的には、助手席の人が、
(1)支払う
(2)おつりをもらう
(3)領収書ももらう
(4)忘れ物確認
などを行います。後部座席の人がドアを開けて待っている場合、雨が降っている場合、なども考えられますので、タクシーを利用する際は「スムーズかつ正確に」が基本マナーです。
また、忘れ物の確認については、携帯電話や財布など、運転手の死角になっているケースもあり、さらに夜間は車内が暗いこともあるため、タクシー降車時に点検・確認をしましょう。
■同行者が運転をする場合
タクシーの場合下座であった座席が、「顔見知りが運転手」の場合上座になります。例えば、課長が運転する場合、部長は助手席に座ります。これは顔見知りが運転する場合は、会話の内容も弾むため一番いい席になるのです。5人で乗車する場合は、座りづらい真ん中の席が下座となります。
ここは乗車するメンバーや状況に応じて、一概に助手席が上座になるとも限りません。シーンに合わせて臨機応変に対応するようにしましょう。
■車の中でもマナーを忘れずに
雑談力もコミュニケーション力のひとつです。「沈黙は禁なり」で何かひと声、きっかけのボールを自分から投げましょう。会話がないと、携帯電話、スマホに夢中になってしまい、マイペースな行動はマイナスの印象になることもあります。靴を脱いだり、足を組むなどもNGです。
車内での雑談は、「テ・ニ・ス」と覚えましょう。テ=天気、ニ=ニュース、ス=好きなこと(趣味など)です。ただし、悪天候、暗くなるニュース、プライベートを具体的に質問することはご法度ですので、前向きな明るい話題がベストです。
就職カウンセラー 唐沢 明
ビジネスマナーの基本を、わかりやすくお伝えします。
基本的なコミュニケーションマナーや敬語力を身に付けることは、信頼関係を生む第一歩。長い社会人生活をより豊かなものとするためにとても大切なことです。新社会人にとってはもちろん、長く社会人として活躍している方にとっても役立つビジネスマナーを紹介しています。ビジネスマナーの基本を身につけ、魅力的なビジネスマンを目指しましょう。
【URL】 | http://akira-dream.com/index.html |
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【経歴】 | 日本大学、東洋英和女学院大学、明治学院大学など、様々な大学コミュニケーション、キャリア講師を担当。 |
【メディア】 | 『めざせ!会社の星』(NHK教育テレビ)、『あっぱれさんま新教授』(フジテレビ)出演など。 |
【著書】 | 「敬語すらすらBook」(成甲書房)、「さすがと言われる話し方・聞き方のビジネスマナー」(高橋書店)、「恥をかかない話し方のビジネスマナー」(大和書房)など多数。 |
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