動物に噛まれた時の対処方法とは?
先日、友人が家族で動物園に行った時に、動物に触ることができるコーナーで、動物に指を噛まれてしまったそうです!幸い、痛みだけで血も出なかったそうなのですが、このような施設で動物に噛まれるなどのケガをしてしまった場合は、どのように対処すればいいのでしょうか?
動物園内には救護室があります。急いでスタッフに伝え応急処置を!
動物園での事故は、来園者の側に原因がある場合が少なくありません。ストレスを抱えた動物や繁殖期で気が荒くなっている動物が人に噛みつくなど、事故例は少なくありません。動物園には「檻(おり)の中に手を入れないで」等の、観覧時の注意書きが貼られているのが一般的です。注意事項をよく守り、観覧する側が動物に、挑発を与えるなどの行為を慎むようにしましょう。
特に小さな子ども連れの場合は、くれぐれも親が目を離さないように注意しましょう。近年は、動物園や牧場などに、動物に触れたり、餌を与えることができる体験コーナーが設けられているケースが増えています。都会暮らしの人や幼い子どもにとっては貴重な体験となり、情操教育にも役立つとされていますので、噛まれて怖い体験とならないようにしたいもの。檻の中に手を入れたり、規制線を越えてしまった場合、動物が過剰に反応することで事故が起こるケースもありますのでルールは厳守しましょう。また、動物園側に過失責任があることも。民法では、動物を占有するものには、その動物が他人に与えた損害を賠償する責任がある、としています。いずれにせよ、事故が起きてからでは遅いので、未然防止を心がけましょう。
万一、動物に噛まれた・引っかかれたら、至急、園内のスタッフに伝えて、まずは救護室で応急処置を施してもらうことです。伝染病などの感染症を引き起こす可能性があるため、軽微であっても医師の診断を受けるのが適切です。症状によっては専門の病院を紹介してもらう、その場で救急車を要請してもらうなどの措置をとってもらいます。動物園側に過失がある場合、診断書の提出が必要になります。
お子さまの中には、動物との接し方がわからず怖がって大声で泣いたり、また、若い人たちが騒いだりすることで、動物が過剰に反応することもあります。ちょっとした悪ふざけが、動物を怒らせてしまうことも。こうした挑発的行為は慎み、おだやかな心で動物と接したいものです。特にサファリパークや、海外に多い野生動物保護区での観察には、ガイドの説明やルールを守って、安心安全な見学を心がけるようにしましょう。
観光ジャーナリスト 千葉千枝子
日本の明日を担うインダストリーとしての観光を応援しています。
旅をテーマにさまざまな角度から魅力やノウハウをお届けしています。旅は人生をより豊かにしてくれるツールです。古今東西、老若男女のエネルギーの行く先を、私、千葉千枝子が自信をもってナビゲートします。
【URL】 | http://www.longstaystyle.com/ |
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【経歴】 | 淑徳大学 教授。中央大学卒業後、富士銀行入行。シティバンクを経てJTBに入社。96年に独立、運輸・観光全般の執筆、講演活動を行うほか、TV・ラジオにも多数出演。観光人材の育成に注力する。 |
【著書】 | 「JTB旅をみがく現場力」(東洋経済新報社)、「観光ビジネスの新潮流」(学芸出版社)など多数。 |
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