子どもが迷子になった時の対処方法とは?
先日、家族で遊園地に行った時に、子どもが急に見当たらなくなり、迷子になってしまうというハプニングがありました。幸いにも、近くのスタッフの方が保護してくださり、すぐに見つけることができましたが、このような人が多いレジャー施設やスタジアムなどで、子どもが迷子になってしまった時にはどのように対処すればいいのでしょうか?また、予防の方法も教えてください。
子どもの身元がわかるネームタグを用意して迷子にならない対策を。
遊園地などのレジャー施設で子どもが迷子になったとわかったら、すぐに近くにいるスタッフ、施設管理者に伝えてください。迷子を救援する事務所(迷子センターやインフォメーションセンター等、施設によって異なります)に届け出ることになります。子どもの名前や年齢、性別、身につけている洋服の色・柄など服装の特徴、背格好(身長等)、髪型などを伝え、園内放送などの対応をとってもらいます。
迷子の園内放送を、あえて行わないことで知られるディズニーリゾートの場合、まずは近くにいるキャスト(スタッフ)に声をかけてください。小学生以下の迷子を保護してくれる「迷子センター」が園内にあります。先に保護されていた場合、迷子センターで専門のスタッフが迷子のお子さまの相手をしてくれているはずです。
野球場やサッカースタジアムでの迷子の場合も、近くのスタッフに伝えてください。このような大きな施設の場合、迷子を保護する部署を設けているのが一般的で、場内アナウンスで呼びかけてもらうこともできます。しかし試合や上演の後や、施設外や街中へ出た後の迷子は、施設はもとより近くの交番にも届け出ましょう。交番でお子さまを保護したら、氏名の確認や電話対応をとってくれますが、得てして子どもが伝えるのは自宅の電話番号です。幼少のお子さまには、できれば両親の携帯電話の番号を控えたものを持たせると安心です。
小さなお子さまには、予め身元がわかるネームタグを用意して、装着させることです。衣類やカバン、靴には、氏名とともに親の携帯電話番号を記すこと。万一、迷子になっても名前などがわかるよう、衣類等に貼り付ける迷子シールを配布する施設もあります。また、住所などがひと目でわかる大きな名札をぶら下げるのは、かえって危険なことも。お子さまに、「もしも迷子になったら」の約束ごとを決めておくと安心です。
お子さまに事前に言ってきかせたいのは、次のとおりです。
(1)迷子になったら、すぐに遊園地等のスタッフに「迷子になった」と声をかけること。
→到着したら「あの制服を着た人に声をかけて」と、スタッフの特徴を子どもに教えてあげるとよい。
迷子になった時は「近くの大人に声をかけなさい」と言う親御さんもいます。そのような時は、「家族で来ているパパやママみたいな人に声をかけなさい」と、教えてあげるとよいでしょう。
(2)それと同時に、親とはぐれてしまい知らない人に声をかけられたら、「知らない人には、絶対について行かない」ことを約束させる。
→誘拐などの事件を未然に防ぐため、見知らぬ人からお菓子などをもらわない等、平時の約束ごとを復唱させましょう。
(3)年齢の高いお子さまの場合、はぐれた時の待ち合わせ場所・時間などを決めておく。
迷子の多くは、親の不注意が原因です。先頭を親が歩いて、あとからついてきた子どもが親の姿を見失ってしまうケースをよく見かけます。混雑する場所ではお子さまと手をつなぎ、目を離さないようにしましょう。
また、迷子のお子さまを見つけたら、近くにいるスタッフに伝えて保護してもらいます。自ら手をひいて迷子の救援場所へ連れて行くのではなく、スタッフに託すのがベターです。近年は、幼い子どもを狙った事件も珍しくなく、また、親御さんが探しに戻らないとも限りません。周囲の人と連携して、子どもの安全を守ってあげましょう。
観光ジャーナリスト 千葉千枝子
日本の明日を担うインダストリーとしての観光を応援しています。
旅をテーマにさまざまな角度から魅力やノウハウをお届けしています。旅は人生をより豊かにしてくれるツールです。古今東西、老若男女のエネルギーの行く先を、私、千葉千枝子が自信をもってナビゲートします。
【URL】 | http://www.longstaystyle.com/ |
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【経歴】 | 淑徳大学 教授。中央大学卒業後、富士銀行入行。シティバンクを経てJTBに入社。96年に独立、運輸・観光全般の執筆、講演活動を行うほか、TV・ラジオにも多数出演。観光人材の育成に注力する。 |
【著書】 | 「JTB旅をみがく現場力」(東洋経済新報社)、「観光ビジネスの新潮流」(学芸出版社)など多数。 |
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