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住宅を購入する際の流れとは?

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現在、住宅の購入を検討していますが、どうやって購入する住宅を選べばよいのか悩んでいます。また、契約の流れ、金融機関の住宅ローン審査などわからないことがたくさんあり不安です。住宅を購入する際のポイントや契約の流れを教えていただけないでしょうか。

住宅購入の成功のカギは資金計画から。

住宅購入は多くの人にとって一生で一番大きな買い物です。夢のマイホームが手に入った後も家族が幸せに暮らし続けるために、資金計画から物件選びまで失敗しない家選びの秘訣をお伝えします。


■賃貸か購入かをしっかり考えましょう

賃貸か購入かは誰もが悩むところですが、今後のライフプランを想像すると答えが見えてきます。たとえば、転勤や転職を考えているのに早急に家を買ってしまうと家より大事なものを失ってしまうかもしれません。また、結婚してすぐで家族構成もわからないのに郊外の広すぎる家や二世帯住宅を建ててしまっても、結局は手放すことになりかねません。いつ、どんな地域にどのような家を買うかは、損得ではなく自分のライフプランの中で考えることです。


■購入するならまずは資金計画から

購入することを決めたらまずは資金計画を立てましょう。返せる額から逆算してローンの借入額を決めます。今の家賃が10万円、住宅の頭金のために貯めているお金が毎月3万円の家計なら、購入後に住居費にかけられるお金は13万円です。でも、13万円すべてをローンの返済に充てられるわけではありません。


購入後は固定資産税などの税金やマンションであれば管理費や修繕積立金、車があれば駐車場代がかかります。一戸建てでも壁や屋根の吹き替えなどの修繕費はかかります。こうした維持費を毎月3万円とすると、13万円のうちローンの返済に充てられるお金は10万円です。


もし35年返済で金利が2%だった場合、返済額10万円で借りられる住宅ローンは約3,000万円です。この3,000万円と自己資金が住宅購入費用となります。


また、住宅購入にはローンを借りるための費用や不動産屋さんへの仲介手数料、火災保険料や地震保険料などの諸費用が掛かります。新築で物件価格の3~5%、中古で6~8%程度の予算を取っておきましょう。


■家選びのポイントは?

資金計画がきちんと決まればあとは気に入った家を見つけるだけです。地盤は大丈夫か、洪水やがけ崩れはないかといった安全性や、通勤通学の利便性、買い物や生活環境、治安や学区の確認など現在から将来の家族の生活を想像しながら地域や家を決めましょう。迷ったら、絶対譲れない条件や優先順位をつけると整理しやすいですよ。

また、高齢になっても住み続けたいなら、坂や急階段がない家を選ぶことも大切です。


家選びはどうしても最新の設備が整った新築の住宅に目が行きがちですが、立地で選ぶなら中古住宅も検討する価値があります。最近はリノベーションで新築と同じようなグレードの中古住宅も増えています。新築より低価格ならねらい目かもしれません。


■家が決まった後の流れ

気に入った家が決まったら、いよいよ申込金を払って申し込みをします。その後ローンの事前審査を申し込み審査が通ったら売買契約(住宅を建てる場合は建築請負契約)を結び、住宅ローンの本審査に申し込みます。本審査に通ったら住宅ローンの契約を結び、資金が振り込まれる日が引き渡しとなります。同日に自分の名義にするための登記やローンの抵当権設定の登記が行われ、ローン返済が始まります。


以上が家を購入するときの一連の流れです。物件選びから住宅ローン選びまですべて初めてでよくわからないことばかりだと思います。自身で勉強することはもちろんですが、住まいや資金計画の専門家の力も借りながら住宅購入を成功させましょう。


ファイナンシャルプランナー 有田 美津子

筆者の写真

暮らしや子育てにかかわるお金の疑問を分かりやすく解説します。

人生の一大イベントである住宅購入や子育てに関わるお金の知識はなかなか理解しにくいものですね。でもご安心ください。わかりにくい暮らしに関わるお金の疑問やお悩みを、2人の子供の子育てに奮闘しつつ、2回の住宅購入を経験してきた私自身の生活体験をもとに、わかりやすく解説いたします。

【URL】 http://www.fparita.com/
【経歴】 大学卒業後、地方銀行にて企業・個人向け融資を担当。結婚・出産を契機に7年間専業主婦として子育てに奮闘。その間にマンション購入、一戸建てへの買い替えを経験する。その後大手住宅販売会社、大手損保会社、メガバンクの住宅ローン窓口勤務を経たのち、FPの資格を取得して独立。子育て世代&シニア世代を応援する執筆やセミナーを積極的に行っている。
【著書】 「トクする住宅ローンはこう借りる」(自由国民社)、Webコラム「保険ジャーナル」、「ItMama」など執筆・監修多数

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