1.代車費用特約(レンタカー特約)とは?

代車費用特約(レンタカー特約)とは、希望により自動車保険にセットできる特約(オプション)の一つです。ご契約の自動車が事故または故障で走行不能となりレッカーけん引等された際に、修理期間中などに借りる代車(レンタカー)の費用を補償するものです。なお、事故の場合は、走行不能とならないときもお支払いの対象となります。

修理期間中は、修理工場から代車を借りられることもありますが、車種やサイズを選べなかったり、空きがなかったりすることもあるでしょう。しかし、代車費用特約があれば、希望するクラスの車を手配しやすくなり、日常生活の「移動手段」をスムーズに確保できます。

一般的に、補償される金額や日数は「1日あたりの上限額」や「限度日数」によって決まりますが、設定できる範囲は、保険会社やご契約プランによって異なります。

損保ジャパンの個人用自動車保険『THE クルマの保険』の「代車費用特約」は、所定の事故、故障またはトラブルにより走行不能となりレッカーけん引された場合などに、被保険者が負担した代車費用が、1事故につき保険証券記載の保険金額に、代車の利用日数を乗じた額を限度に支払われる特約です。なお、事故の場合は、走行不能とならないときも支払いの対象となります。利用日数は次の2種類から選択可能です。

  • 代車費用特約(事故時30日型):事故の場合は30日、故障損害により走行不能となった場合は15日が限度
  • 代車費用特約(15日型):事故、故障損害などいずれの場合も15日が限度

大きな事故や部品の取り寄せが必要な故障の場合、修理が数週間に及ぶこともあります。万が一修理が長引いても安心できるよう、ご自身の状況に合わせてプランを選びましょう。

2.代車費用特約(レンタカー特約)の補償範囲について

代車費用特約(レンタカー特約)の補償範囲は保険会社によって異なり、「事故」のみを対象としている場合もあれば、「故障」までカバーする場合もあります。加入している保険会社やご契約プランによって条件が変わるため、事前の確認が大切です。

例えば、損保ジャパンの代車費用特約では、下表のとおり事故だけでなく、所定の条件を満たせば「故障」も補償範囲としています。

費用保険金 補償範囲
レッカーけん引された場合、または法令上の走行不能時に自力でご契約の自動車を移動し、修理工場に入庫した場合 左記以外
事故 故障 事故 故障
代車費用 ×

(注)修理などでご契約の自動車を使用できない期間のレンタカー費用がお支払いの対象となります。ただし、お支払いの対象となる期間は、事故発生日などの翌日から起算して1年以内にかぎります。

表の通り、事故の場合は幅広く補償されますが、故障の場合は注意が必要です。単に故障しただけでは対象とならず、走行不能となり、レッカーけん引された場合、または法令上の走行不能時に自力でご契約の自動車を移動し、修理工場に入庫した場合が補償の対象となります。(走行不能となった地において応急処置により走行不能が解消された後に修理工場などに入庫した場合を含みます。)

このように、事故の場合は幅広く使えることが多い一方で、故障の場合は条件が付くことが一般的です。

3.代車費用特約(レンタカー特約)のメリット・デメリット

代車費用特約(レンタカー特約)をセットすることによるメリットとデメリットについて解説します。

3.1.メリット

メリットには、以下があります。

  • 代車(レンタカー代)の出費を抑えられる
  • 修理工場の代車の空き状況に左右されにくい
  • 普段の生活スタイルに合った車を選びやすい

まずは、代車(レンタカー代)の出費を抑えられることです。車の修理には、部品の取り寄せなどで数週間から1か月近くかかることもあります。もし自費で代車(レンタカー)を1か月借りると、まとまった出費になりますが、代車費用特約(レンタカー特約)がついていればこの費用を保険でまかなえます。

また、修理工場の代車の空き状況に左右されにくい点もメリットの一つです。

修理工場にある無料の代車は台数に限りがあり、借りられないこともあります。代車費用特約(レンタカー特約)を使えば、レンタカー会社などから車を手配できるため、代車待ちで困ることなく、スムーズに移動手段を確保できます。

さらに、レンタカーなら、普段の生活スタイルに合った車を選びやすくなります。「子どもの送迎でスライドドアの車が必要」「仕事道具を積むのでミニバンでないと困る」といった場合でも、ご契約の保険金額(日額)を目安に用途に合った車種を選べるため、不便を感じずに生活を送れるでしょう。

3.2.デメリット

デメリットとしては、以下の2点が挙げられます。

  • レンタカーの費用すべてが補償されるわけではない
  • 保険料負担が発生する

まずは、レンタカーの費用すべてが補償されるわけではない点です。補償されるのは、あくまで契約時に決めた「保険金額」と「限度日数」の範囲内です。そのため、設定した日額を超える高級車を借りたり、規定の日数を超えて借り続けたりした場合の差額は自己負担となるため注意が必要です。

また、代車費用特約(レンタカー特約)は基本補償ではなくオプションであるため、セットするとその分、保険料負担が発生する点にも注意をしましょう。

4.代車費用特約(レンタカー特約)は自分に必要かどうか判断するには

「保険料を少しでも安くしたいけれど、外してしまって大丈夫かな?」など、代車費用特約(レンタカー特約)をセットするべきか迷う場合は、「車がないと日常生活に支障が出るかどうか」を基準に判断するとよいでしょう。

代車費用特約(レンタカー特約)の必要性が高い人の例を紹介します。

  • 毎日の通勤・通学で車を使用している
    電車やバスなどの代替手段がなく、車がないと出勤や通学に支障が出るようなケースです。
  • 子どもの送迎や家族の通院・介護などで頻繁に車を使う
    保育園の送り迎えや病院への通院など、車移動が生活の一部になっており、タクシーなどでの代替も難しい場合です。
  • 公共交通機関が少ない地域に住んでいる
    最寄りの駅やバス停が遠く、車が生活の足となっているなど、移動手段が限られている地域では、車が使えない期間の影響が大きくなります。
  • 万が一の際の急な出費を避けたい
    自費でレンタカーを借りると、期間によってはレンタカー代が数万円から十数万円の出費になることもあります。「貯蓄を取り崩したくない」「家計への急な負担を避けたい」という方は、保険でカバーすると安心です。
    ※ただし、レンタカー特約をセットすることで保険料は上がるため、家計への影響などとのバランスを検討する必要があります
  • 高級車や輸入車に乗っている
    部品の取り寄せなどで修理期間が長引く傾向にあり、同等クラスのレンタカーを自費で借りると高額になりやすいためです。
    ※ただし、補償されるのはあくまでご契約時に設定した「1日あたりの保険金額」の範囲内となります。

修理期間中の不便や予期せぬ出費を避けるためにも、普段の生活に車が欠かせない方は、本特約のセットを検討するとよいでしょう。

5.代車費用特約(レンタカー特約)はどんな場面で使えるの?

特約が使えるケースと使えないケースを具体的に解説します。

5.1.代車費用特約(レンタカー特約)が使えるケース

基本的には事故や所定の故障による修理や買替期間において利用できますが、保険会社や契約内容によって使えるケースが異なります。

ここでは、損保ジャパン『THE クルマの保険』の代車費用特約で使える具体的な例を見てみましょう。

トラブルの種類 利用できるケース(例)
事故
  • 車同士の衝突や接触事故などで損傷し、修理が必要になった。
  • 車が盗難被害に遭った。
  • 台風被害に遭い、修理が必要になった。
故障
  • エンジン故障などで、工場までレッカーけん引され修理が必要になった。
  • テールランプが故障し法令上の走行不能となり、修理が必要になった。

なお、代車費用特約(レンタカー特約)をセットするためには「車両保険への加入」が条件となっている保険会社もあります。そのため、本特約への加入を検討する際は、加入条件をよく確認しましょう。

5.2.代車費用特約(レンタカー特約)が使えないケース

車を修理工場に預けていても、代車費用特約(レンタカー特約)が使えないケースもあります。具体例としては、次のようなものが挙げられます。

あらかじめ予定された整備
  • 車検
  • 法定点検
  • オイル交換 など
走行不能によるレッカーけん引を伴わない故障
  • バッテリー上がり
  • ライトやワイパーの不具合 など
法令上の走行不能に該当しない故障
  • エアコンの故障
  • カーナビ、オーディオの不具合

代車費用特約(レンタカー特約)が使えないケースは保険会社によって異なります。「故障」そのものが補償の対象外(事故のみ対象)となっている場合もあるため注意が必要です。

いざというときに慌てないためにも、ご自身の保険が「どのような条件で使えるのか」や「いくらまで補償されるのか」を、この機会に確認しておくと安心です。

6.代車費用特約(レンタカー特約)を使うと等級は下がる?

代車費用特約(レンタカー特約)のみを使って保険金を受け取る場合、翌年の等級は下がりません。基本的にレンタカー特約による保険使用は「ノーカウント事故」として扱われます。「ノーカウント事故」とは、その名のとおり、保険を使っても事故の件数として数えない扱いのことで、等級への影響(ダウン)がない事故のことです。

例えば、事故でレッカーけん引され、車の修理代は車両保険を使わずに自費で直し、代車費用特約(レンタカー特約)だけ保険を使ったというケースが「ノーカウント事故」にあたります。

ただし、その事故で車両保険や対人・対物賠償保険など等級ダウンする保険を使用する場合は、翌年の等級が下がります。

7.まとめ

代車費用特約(レンタカー特約)は、事故や所定の故障によって車が使えなくなった際の代車(レンタカー)費用を補償する特約です。毎日の通勤・通学、子どもの送迎、ご家族の通院や介護など、車が欠かせない生活を支える重要な備えといえるでしょう。

また、代車費用特約(レンタカー特約)のみの使用であれば等級は下がらず、修理工場の代車が空いていない場合でも希望する車種を手配しやすい点もメリットです。

一方で、補償には上限があり、保険会社によっても補償範囲や条件が異なります。特約をセットするとその分、保険料負担が発生することにも注意したうえで、ご契約の更新時やライフスタイルの変化に合わせて、特約のセットを検討してみてください。

※本コラムの記載内容は、特段の記載がない限り、損保ジャパンの保険商品ではなく、一般的な保険商品の説明としています。
※損保ジャパンの保険商品に関する内容は、2026年1月1日以降始期契約における補償内容等の概要をご説明したものです。詳しい内容については取扱代理店または損保ジャパンまでお問い合わせください。

SJ25-57078(2026.02.12)
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