理由は?頻度は?1日自動車保険を利用するのはこんな人
近年注目される1日自動車保険は、主にどのような方が活用しているのでしょうか。ここでは、実際に1日自動車保険を利用した方がどんな理由で、どの程度の頻度で利用しているかを調査し、利用の状況を探ってみます。
Q.1 なぜ1日自動車保険に加入することにしましたか?
他人の車を運転する機会は意外と多いものです。友人とのドライブや旅行、実家への帰省、引っ越しの手伝いなど、さまざまなシーンで「ちょっと運転を代わる」ということがあります。
加入動機に関するアンケート結果から、利用者のリスク意識が見えてきます。
「保険の補償対象にならない」あるいは「なるかが不明だった」と答えた方が最も多い結果となりました。
多くの方の加入動機が、知人の車を運転する時に、「保険の補償対象にならない」ことへのリスクヘッジであることがわかります。多くの自動車保険では、他車運転特約が用意されています。他車運転特約とは、自分が加入している自動車保険に付ける特約で、友人や知人、別居の親などから一時的に借りた他人の車を運転中に事故を起こした場合に、自分の自動車保険から補償を受けられるものです。
ただし、自分や配偶者、同居親族が所有または常時使用する車の運転は補償対象外となるケースが一般的です。利用者は「借りた車で事故を起こした場合、保険が適用されない」という状況だと、安心して運転できないと考えているのでしょう。
他人の車を運転する際の保険適用は複雑で、車両保険の補償範囲や運転者限定特約の有無によっても適用される範囲が変わります。そのため、「よくわからないから、念のため加入しておこう」と、安全策を選ぶ方もいるかもしれません。
補償範囲の都合や、貸し手からの勧め、貸し手や同乗者への配慮などを加入理由に挙げている方も多いです。一般的な自動車保険とは異なり、他人の車を借りる行為ならではの「持ち主に対する配慮や気遣い」といった感情が浮き彫りになっています。
Q.2 この1年間で、1日自動車保険を何回利用しましたか?
1日自動車保険は、実際にはどのくらいの頻度で利用されているのでしょうか。利用回数から、この保険がどのような位置づけで利用されているかが見えてきます。
「年2〜3回」が5割で最多でした。
これは、多くの方にとって、1日自動車保険を利用する場面が、帰省や旅行などの限定的なイベントが中心であることを物語っています。
一方で、「4回以上」利用している人が20%近くいる点も注目です。この層に該当する方は定期的に他人の車を運転する機会があり、その都度加入していると考えられます。
1日自動車保険は、必要な時にすぐ使える手軽さも魅力です。他人の車を運転する機会が多い方は、「日常的に利用する保険」と認識している可能性があります。
Q.3 現在、自分の車を所有していますか?
「1日自動車保険を使う人=車を持っていない人」というイメージがあるかもしれません。しかし、加入者の車の所有状況からは、1日自動車保険の意外な使われ方が見えてきます。
自身の車を所有している方が9割以上です。
回答者の93.2%が自身の車を所有し、非所有は6.8%でした。この結果から、1日自動車保険が「車を持たない人のための保険」ではなく、「自身の車を持っている人が、他人の車を運転する際の保険」として機能していることが読み取れます。
加入者は 自身の車を持っているからこそ、自動車事故のリスクに備える重要性を理解している、とも考えられます。つまり、1日自動車保険の加入者は「保険」そのものに対するリテラシーが高い傾向にあるようです。
なお、自身の車をお持ちの方は、任意保険に「他車運転特約」が付帯しているかも確認しましょう。
ただし、1日自動車保険と他車運転特約は、どちらも保険によって補償内容や保険料が異なります。適用範囲と対人・対物の保険金額を事前に確認しておくと安心です。自身のニーズに合わせて比較検討しましょう。
専門家が解説!
1日自動車保険の利用実態から見えてきたのは、利用者に「リスク意識が高いマイカー所有者」が多い現状です。他人の車を運転する際に、適切にリスクへ備える手段、さらにマナーとして1日自動車保険を活用しています。
「保険の補償対象にならない」ことへの備えが過半で、貸す側や同乗者への配慮、既存の任意保険や特約だけでは不安という声があがりました。他人の車を運転する際には、さまざまな不安が伴いますが、1日自動車保険は「運転するその日だけピンポイントで万が一の事故に備えたい」というニーズにも対応しています。
また、1年間の利用頻度で最も多かったのは「2〜3回」で、次いで「1回のみ」でした。必要に応じてスポット的に利用できるため、柔軟性と利便性に優れているといえるでしょう。
実際の利用者の状況から、1日自動車保険は「保険のすき間を埋める」という重要な役割を果たしていることがわかります。保険リテラシーの向上と、リスク管理意識の高まりを示している背景をふまえて、今後もお客さまの多彩なニーズに応えてまいります。
(損害保険ジャパン株式会社
自動車保険業務部 河原聖也)
利用するのはどんな場面?誰の車を運転したの?
続いて、実際の利用者から1日自動車保険のニーズについて探ってみましょう。実際に1日自動車保険を利用した方はどんな場面で必要性を感じ、何を不安に思ったのでしょうか。
アンケートの結果から、1日自動車保険の有用性が見えてきました。
Q.4 どんな時に利用しましたか?
1日自動車保険は、どのような場面で必要とされるのでしょうか。利用シーンを分析することで、現代のライフスタイルにおける車の貸し借りの実態をイメージできます。
利用シーンで最も多かったのは、「旅行・レジャー」で58.4%でした。特に長距離の旅行やレジャーでは移動時間が長くなるため、運転を交代するケースも多いでしょう。
一般的に、長時間の運転は疲労による事故リスクの上昇につながると考えられます。複数人で運転を分担することは理にかなっており、安全性に対する加入者の強い意識が読み取れます。
運転練習や試運転を除けば、引っ越し(28.0%)や、帰省(23.6%)も目立ちます。これらは普段とは違う「非日常」の場面で、保険の必要性を感じる方が多いのかもしれません。
ほかにも、病院への送り迎え、習い事・買い物など、日常的な場面でも使用されています。
このように、1日自動車保険は多様な用途で利用されていることがわかります。
Q.5 誰の車を運転するために利用しましたか?
車の貸し借りは、信頼関係のうえに成り立つ行為です。実際に、1日自動車保険の利用者は誰の車を借りているのでしょうか。
1日自動車保険を利用して運転する車は、「友人の車」が最多で約60%でした。次いで「親・家族の車」となっており、身近な方の車を利用する場面がほとんど、という結果になりました。
「友人の車」が最多という結果は、「事故を起こしたら、友人との関係が悪くなってしまうかもしれない…」という不安の表れなのかもしれません。事故へのリスクだけでなく、人間関係へのリスクヘッジとしても、1日自動車保険は有効活用できるといえるでしょう。
専門家が解説!
1日自動車保険の利用シーンとしては、主に「旅行・レジャー」「帰省」など長時間運転する場面が挙げられます。また、それ以外にも「運転練習」「引っ越し時の荷物運搬」などでも利用されており、さまざまな場面において、1日自動車保険が活用されているようです。
利用シーンの分析から見えてきたのは、1日自動車保険が「貸主との関係性を守る保険」としても機能しているという実態です。旅行中や帰省中に事故が起こると、金銭的な負担がのしかかるうえ、人間関係にも深刻な影響を及ぼしかねません。
実際に運転するのは、知人や親族の車が中心です。慣れない車を運転する際には不安が伴いますが、1日自動車保険の活用により、心理的な不安を軽減できるでしょう。
(損害保険ジャパン株式会社
自動車保険業務部 河原聖也)
手続きは大変?申込みの時間と方法をご紹介
「保険の契約」と聞くと、面倒なイメージを持つかもしれません。しかし、調査からは手続きのスピーディーさや簡便性が見てとれます。
Q.6 申込むまでにかかった時間はどのくらいでしたか?
保険の申込みと聞くと、「手続きが面倒そう」と考える方も多いでしょう。しかし、1日自動車保険の申込みにかかる時間は、一般的な自動車保険とは異なります。
約6割の方が「5分〜10分未満」で申込みが完了しています。
申込みに要した時間は「5分〜10分未満」が最多の60.2%、「10分〜15分未満」が20.9%、「5分未満」が10.2%で、約7割が10分以内に完了しています。なかには「5分未満」で完結するケースもあり、申込みの手続きは比較的スピーディーに終わっているようです。
スムーズに手続きが進む理由は、申込みに必要な情報が運転免許証番号や借りる車の登録番号など限られており、手軽に揃えられるためです。契約後すぐに補償が開始されるプランもあり、そのまま出発できる利便性もあります。
Q.2で、複数回利用している方が約7割を占めている点をお伝えしました。手続きが短時間で済むうえに、必要な時に手軽に利用できる点も、多数のリピーターを生み出している理由の1つといえるかもしれません。
Q.7 申込手続きはどこで行いましたか?
保険加入といえば、かつては代理店の窓口に出向くのが一般的でした。1日自動車保険の利用者は、どのような方法で保険に加入しているのでしょうか。
申込手続きの方法は「スマートフォン」が中心で、Webブラウザ経由37.0%、アプリ経由34.1%と、合計70%以上を占めました。次いで「PC」が15.9%、「コンビニ端末」が10.0%、「店頭窓口」は2.0%となっており、ほとんどの方がWebで申し込んでいます。「いつでも、どこでも申込める」という利便性の高さは、忙しい現代人にもマッチしているといえるでしょう。特にデジタル操作に抵抗のない若年層にとっては、スマートフォンでの手続きが支持されやすいと考えられます。
また、コンビニ端末が10.0%を占めていることから、「1日自動車保険に加入したい」と考える方のなかには、インターネットに不慣れな方も含まれているのかもしれません。
1日自動車保険へ加入する際には、申込者の氏名や運転免許証番号、車両情報(ナンバープレート番号など)を入力・登録します。必要な情報を把握しておくと、申込みがスムーズでしょう。
専門家が解説!
申込みに要した時間は7割が10分以内で、多くの方がスマートフォン経由で手続きをしています。保険会社としては申込み手続きをシンプル化し、デジタルチャネルに最適化することで、利便性を高めています。
1日自動車保険は利用期間が短いため、「手続きもいかに簡素化できるか」という点については、当社もさまざまな工夫を凝らしています。これからも多くのお客さまに利便性を感じていただけるよう、努力してまいります。
(損害保険ジャパン株式会社
自動車保険業務部 河原聖也)
利用してどうだった?加入後に感じたこと
保険に加入する目的は「安心を得るため」ですが、実際に1日自動車保険を利用した方は、具体的にどのようなシーンでメリットを感じたのでしょうか。
また、アンケートからは、他人の車を借りるにあたって、1日自動車保険が「マナー」として浸透しつつある状況が見えてきました。
Q.8 最もメリットを感じたのはどんな時ですか?
保険は「使わないに越したことはない」商品です。しかし、加入していることで得られる「安心感」には大きな価値があります。実際に1日自動車保険を利用した方は、どのような場面でそのメリットを実感したのでしょうか。
Q.3で明らかになったように、1日自動車保険を利用している多くの方が、マイカーを所有しています。「駐車場での切り返しや狭い道での接触リスクを感じた時」と答えた方が最多であり、これは自動車運転のリスクを熟知している結果といえるかもしれません。
慣れない車や場所での運転は、普段以上に神経を使うものです。そんな時、「保険に入っている」という事実が、精神的な支えとなっていると考えられます。
また、長距離運転で疲れを感じた時、運転を交代できたことで安心した方もいます。「疲れた時は事故が起こりやすい」という認識から、長距離運転時にはいつでも交代できるよう、同行者に配慮しているのでしょう。1日自動車保険があることで、「代わってもらう」という判断を下しやすくなり、結果として安全運転に貢献しているともいえるでしょう。
Q.9 1日自動車保険は、「車を借りる」という行為のハードルを下げましたか?
車の貸し借りには、常に「もしも」の不安がつきまといます。この心理的なハードルは、時に必要な助け合いを妨げることもあります。1日自動車保険は、この問題をどの程度解決できているのでしょうか。
「非常に下げた」「ある程度下げた」を合わせて約67%が、1日自動車保険によって「車を借りる」行為に対する心理的ハードルが下がったと回答しました。
1日自動車保険に加入していないと、友人や家族の車を借りる際、「もし事故を起こしたら、高額な賠償をしなければならない」という心理的な不安があるでしょう。加入しておけば、数百円〜3,000円程度の保険料で、万一の事態に備えられます。
また、保険商品として見た場合、1日自動車保険は「必要な時に、必要な分だけ」という現代のニーズにマッチしています。年間契約の自動車保険では対応できない「スポット的なリスク」に備えやすい点が、1日自動車保険の強みといえるでしょう。
スマートフォンで簡単に加入でき、年間契約よりも手続きや保険料負担が軽い点も、心理的なハードルが下がる理由の1つです。この手軽さによって「他人の車を借りるのは特別なことではなく、ごく日常的なこと」と感じる方もいるでしょう。
Q.10 友人の車を運転する際、1日自動車保険への加入は「マナー」だと思いますか?
1日自動車保険の加入は、新しい社会的マナーとして定着しつつあるのでしょうか。利用者の意識から、保険加入の社会的な位置づけが見えてきます。
約半数の方はマナーだと考えています。
1日自動車保険の加入がマナーかどうかについて、「そう思う」「非常にそう思う」を合わせて約47%、約半数の方が、友人の車を運転する際の1日自動車保険加入を「マナー」と捉えていました。これは、1日自動車保険の役割が単なる「リスク回避」だけでなく、「相手への配慮」でもあるということを意味します。
一方で、「そう思わない」「まったくそう思わない」を合わせて約38%の方が「マナーとまでは思わない」と意見していることも事実です。これらの方はまだ、1日自動車保険に加入することのメリットを十分に感じられていないのかもしれません。
専門家が解説!
アンケート調査では、メリットを感じた場面として、運転時にヒヤッとした時や長距離運転をする時が主に挙げられました。運転時におけるさまざまなリスクに備えられるためか、1日自動車保険は車を借りることのハードルを下げたとの回答が約3分の2に達しています。
また、借りる側が1日自動車保険に加入し、万一の事故の際に友人や家族へ経済的・心理的負担をかけない姿勢は、一種のマナーといえるでしょう。運転する前にスマートフォンで加入できる手軽さを活かし、相手への配慮と安心を形にすることが、今後は一般的なエチケットになるかもしれません。
(損害保険ジャパン株式会社
自動車保険業務部 河原聖也)
専門家のまとめ
今回のアンケート調査から、1日自動車保険は帰省や旅行といった特別な機会だけでなく、日常的な場面でも幅広く活用されていることが可視化されました。スマートフォンから10分程度で申込みが完了する手軽さが、利用者にとって魅力となっています。
利用実態として注目すべきは、回答者の93.2%が自身の車を所有しているという点です。これは、いわゆる「若者の車離れ」が叫ばれるなかでも、一定数が自家用車を保有しており、状況に応じて友人や家族の車も活用していることを示しています。旅行時の運転交代や帰省時の一時的な使用など、場面に応じて 他人の車を運転する柔軟性が、1日自動車保険の利用者の特徴といえるでしょう。
また、利用者の約半数が1日自動車保険への加入を「マナー」と捉えている点からは、単なる法的責任や経済的リスクへの対応だけでなく、個人のリスク管理意識の向上と、相互扶助的な価値観の両立を示しているといえます。「万一の事故の際は、友人や家族に経済的・心理的負担をかけたくない」という姿勢は、相互扶助の精神を具現化したものといえるでしょう。
1日自動車保険は、個人のリスク管理を支えるだけでなく、人と人との信頼関係を守るうえでも有用です。スマートフォンから短時間で加入できる手軽さや、必要な時だけ利用できる柔軟性も魅力といえます。現代のライフスタイルに適合した保険商品として、1日自動車保険は今後さらに普及していくかもしれません。
(損害保険ジャパン株式会社
自動車保険業務部 河原聖也)
