■一人暮らしを快適にするレイアウトの手順

室内の図面、おしゃれな部屋のレイアウトを考える

おしゃれなお部屋を実現するには、事前のイメージづくりが大事。“なんとなく”で家具や家電を決めて配置してしまうと、統一感のない部屋になりがちです。次の手順を踏んで、理想の部屋を作りましょう。

(1)イメージを固める

まずは、SNSやインテリア本などで情報収集をして、お部屋のイメージを固めましょう。たくさん情報収集すれば、好みのテイストが見つかります。イメージが固まれば、自然と選ぶべき家具や小物の候補も決まっていくもの。それだけに、最初のイメージづくりは大切です。

(2)ゾーニングする

間取りがワンルームや1Kのお部屋は、生活スペースが限られます。家具の配置によっては、使いにくかったり狭くなったりするので、「ゾーニング」をしましょう。ゾーニングとは、食事をするスペース、勉強や仕事をするスペース、寝るスペースなどを空間で分けることをいいます。図面に、スペースを考えながら必要な家具家電を書き込んで、シミュレーションをしてみましょう。

(3)動線をチェックする

図面に家具や家電を書き込んだら、実際に生活する想像をして、動線が悪くないかをチェック。「ここに机を追いたらキッチンへのアクセスが悪そうだ」とか「ベッドを置くとクローゼットの扉が開かなくなりそう」などと動線が悪くなりそうなら、入居時には必要最低限の家具・家電だけを購入して、住み始めてから買い足していくのがオススメです。少しずつ吟味して揃えることで、部屋を自分好みにアップデートできます。

■一人暮らしの部屋をおしゃれにする4つのコツ

ライトにこだわり素敵な部屋を考える

お部屋づくりの手順がイメージできたところで、ここからはおしゃれな部屋に仕上げるための具体的なコツに入ってきましょう。はじめての一人暮らしでも簡単におしゃれな部屋にする方法を、4つの視点からご紹介します。

(1)色を使いすぎない

色の数が多くなると、ごちゃごちゃした印象になります。あえてたくさんの色を使うインテリア上級者の方もいますが、なかなかの高難度です。取り入れる色は、3色程度にすると良いでしょう。配色の基本は下記の通りです。

・ベース70%:床、壁、天井など
・テーマ25%:テレビ台やベッドなどの家具やラグ、カーテンなど
・アクセント5%:クッションや時計などの小物

ベースの色は“元々の部屋そのものの色”で、あとから変えられない部分。なので、考えるのはテーマとアクセントの色です。お部屋選びのときには、間取りや設備だけでなく、ベース色という視点で床や壁の色をよく見ておくといいでしょう。

(2)広さに合わせた家具を選ぶ

ひとつの部屋で生活するワンルームや1Kでは、広さに合った家具を選ばなければ生活しづらくなります。デザインが気に入った家具が見つかったとしても、広さに合わなければ候補から外した方が良いでしょう。

狭い部屋の場合、家具は低めのものを選ぶと圧迫感が少なくなります。また、高さのある家具を入れたい場合は、入口から見て視界に入らない位置に配置すると広く見えます。

(3)収納を工夫する

スッキリとおしゃれな空間ができるかどうかは、収納も重要な要素。家電のコードや物干しといった、“生活感が出るもの”はなるべく隠しましょう。例えば、延長コードは専用のBOXにまとめてしまえば生活感がなくなります。

反対に、あえて見せることでおしゃれを演出できる場合もあります。例えば「おしゃれなハンガーラックを置いて服屋さん風にする」「見た目がかわいいコスメや香水、アクセサリーは飾る」など。見せてもおしゃれに見えるものを、部屋のインテリアとして使うというわけです。また、ベッドやローテーブルは、収納付きのものを選べばスペースを有効活用できます。

(4)間接照明を置く

明るさだけを考えるなら、メインの照明のみで問題ありません。でも、そこに間接照明をプラスすれば、平坦な部屋に奥行きが生まれます。

時間によって、「メインの照明と間接照明を使う」「間接照明のみにする」など、照明を使い分けると同じ部屋でも雰囲気を変えられるので、なにか作業をするときはメインの照明で明るく、夜のリラックスタイムは間接照明でやわらかく……と、シーンに合わせて変えてみるといいですよ。

なお、一人暮らしのお部屋の間接照明には、卓上の物やクリップタイプだと場所を取らないのでおすすめです。

■おすすめのテイスト5選

最後にインテリアづくりの参考になる、おすすめのテイストをご紹介します。先に挙げた色使いや家具選びなどを思い出しながら、それぞれのテイストをチェックしてみてください。

(1)インダストリアル

インダストリアルの部屋

インダストリアルは、工業的な雰囲気で無機質な素材を使ったかっこいいインテリア。色はシルバー、ダークブラウン、ブラックが多く使われます。例えば、家具は木材とアイアンを組み合わせたもので揃えたり、カーテンではなくブラインドにしたりすれば、工業的な雰囲気になります。

(2)韓国風

韓国風の部屋

韓国風インテリアは、おしゃれな韓国のカフェのイメージ。色はベージュ、白、グレーなどナチュラルな色でまとめ、ラタン(籐)素材の小物を置けば、韓国ドラマに出てくるような柔らかな空間が広がります。

(3)北欧風

北欧風の部屋

北欧風インテリアは、暖かみのある優しい雰囲気が特徴です。白やベージュなどベーシックな色にグリーンやブルー、イエローを入れると北欧らしくなります。家具は木製がおすすめです。植物のグリーンが入ると、より暖かい雰囲気が演出できます。

(4)和モダン・レトロモダン

和モダン・レトロモダンな部屋

和モダン・レトロモダンは、和と洋を組み合わせたインテリアです。和室に、ダークブラウンや黒が入った家具を入れると、モダンな雰囲気に。差し色にビビットなカラーを入れると、さらにおしゃれになります。写真は和室に洋風の家具を置いた例ですが、洋室に和風の家具を置くのもおすすめです。

(5)モノトーン

モノトーンな部屋

モノトーンは、文字通り白、黒、濃いグレーの単色でまとめたインテリアです。スタイリッシュでかっこいいイメージになります。モノトーンで統一するので、家具や小物選びが簡単。どの色を選んでも、クールな雰囲気に仕上がります。

■お気に入りに囲まれた快適な暮らしを手に入れよう

今回は、はじめての一人暮らしでもおしゃれにコーディネートする方法をご紹介しました。手順とちょっとしたコツを押さえれば、一気にあか抜けた部屋になります。一人暮らしは、すべて自分の自由にできるのが楽しみの1つ。今回、紹介した内容を参考にあなたらしくアレンジしてみてくださいね!

文:堤ひなこ、編集:木谷宗義/type-e