身近な場所にも自然はある!キャンプ場から始める外遊び
自然と触れ合って遊んで成長すると、集中力と工夫する想像力がつくとか。でも、どういうふうに遊ばせたらいいの?プロに聞いてみました!
教えてくれた人
アウトドアプロデューサー 長谷部雅一さん
アウトドアプロデューサー。イベント主催などを行なう「ビーコン」代表取締役。インタープリテーションを中心にファーストエイド講習やモノ作り、イラスト制作などマルチに活躍。
「近所の公園は自然遊びの宝庫。大型公園は、“キワ”がキモなんです」
子どもにとって、野外で自然に触れながら体を目いっぱい動かして遊ぶことはとても大切なことです。
「自然遊びは大自然のなかやキャンプ場など特別な場所でしかできないんじゃない?」「親になってみて子どもを外で遊ばせたいと思うけど、私はアウトドアが苦手。どうやって遊ばせたらいいかわからない」という方もいるのではないでしょうか?
そんなインドア・文化系のお母さん、お父さんでも心配することなかれ。自然学校のディレクターとして10年以上、幼児教育に携わるアウトドアプロデューサーの長谷部雅一さんは、こう言います。
「近所の自然でも十分です。小さいうちは草をむしったり、砂利を触ったり。少し大きくなったら土手など平らではない地面の上を走り回ったり、木に登ったり。子どもの思うままに、遊ばせたらいいんです。なにも、特別な場所に行ったり、スキルは必要ではないんですよ」
「大人が遊んであげようなんて思わないこと!」
シイやカシなどの木の下にはどんぐりがあり、季節の花が咲き、鳥や昆虫もいます。暑い、寒いも感じられます。身近な場所にも自然はあるのですね。
「そうなんです。自然遊びのよさは、場所や道具に頼らなくても、あるものを使って自由に遊べるところ。落ちている木の枝でも遊べますよね。魔法の杖だったり剣だったり、ときにはフライパンにもなる。この想像力が、子どもの心身の健全な発達には必要なんです。遊びに連れて行って最初はうまく遊べなかったりしても、大人がこういうふうにしたらいいんじゃない?こんなふうにしようよ、なんてコントロールしないほうがいいですね」
また、天気のいい日中だけが自然遊びの時間ではないそう。雨の日の濡れた地面や香り立つ植物の青い匂い、夕日が沈んでいく空のようす、日没後にだんだんと下がる気温、夜の散歩で知る暗闇や物音。それらを感じることも、十分な自然遊びです。
「身近な場所でできることは、たくさんあります。なので、日常的に自然遊びを取り入れてほしいですね」
特別なことはなにもなし!子どもが夢中になる遊び方
かいてみる
「“書く”、“描く”、どちらも想像力にあふれた楽しい遊びです。自然のなかでなにかを見ながらクレヨンや色鉛筆でかく、葉っぱの汁や石などを使ってかく、など道具も自由。これを使わないとダメということはありません」
ひろってみる
「きれいだな、と思うなにかを拾うのもいいですし、葉っぱなどの図鑑や写真をパッと見せて、これと同じものを探して拾ってきて! と指令を出すのもゲームのようでおもしろい。観察力と集中力が身につきますよ」
きいてみる
「テレビや音楽以外に『聴く』はあまりしていないので、楽しい遊び。鳥の鳴き声、葉ずれの音、羽をもつ昆虫が飛ぶ音、大きさの違う石を落としたときの音。いろんな音に耳をすませ、どんな音だった?と楽しみましょう」
あつめてみる
「集めるは子どもの個性、好みが光る遊びです。集めるものにルールはなし。石、葉っぱ、木の、好きなものを集めさせたらいいのです」
つかまえてみる
「アリ、ダンゴムシ、テントウムシ、カブトムシ、トンボ、おたまじゃくし、カエルなどをつかまえるには、観察する、忍び寄る、走る、急ブレーキという一連の動作が必要で、想像以上の運動量。夢中になって遊びますよね」
たかいたかいしてみる
「高い高いは世界を変えますよ。子どもにしてみたら自分の身長の倍以上、2mもの高さに視点が変わるのですから。視点が増えると、木に茂る葉っぱやそれにくっついている虫など、それだけで見えている世界が立体的に」
みつめてみる
「集中する、という静かな遊びも子どもにとっては大切。見ている対象物から動きや色、形からどれだけのおもしろいポイントが見つけられるか、想像力を膨らませてストーリーが紡ぎ出せるかといった遊びもできます」
ぶらさがってみる
「ある程度腕力がある年齢になったら、自分の背より高い木の枝や遊具などにぶらさがってみましょう。足を使ってぶらさがると、世界が逆さに。親もいっしょにぶらさがったら楽しいですよ」
なげてみる
「拾った葉っぱや、木の枝、木の実を投げてみる。ひらひらと落ちていくのか、ぴゅーんと飛んでいくのか、どうやったら遠くまで投げられるのか、どんな音がするのか、それも遊び。いうまでもないですが、周囲に気をつけて」
しゃがんでみる
「子どもと自然遊びなんてなにをしたらいいかわからないという方は、まずいっしょにしゃがんでみてください。土の手触り、葉っぱのカーペット、木の芽、昆虫の営みなど、大人でも新鮮な発見がありますよ」
取材協力◎NPO法人あそびっこネットワーク
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