スマホの充電にかかる時間はどれくらい?
スマホの充電にかかる時間は一般的に、2~3時間と言われています。
ただし、冒頭でも紹介したように、スマホの充電にかかる時間はモデルによっても大きく変わります。
例えばiPhone14とiPhone14 Pro Maxを比較すると、iPhone14 Pro Maxの方がバッテリーの容量が大きく持ちが良いです。
そのため、同様の充電器を使って充電をすると、iPhone14 Pro Maxのほうが時間がかかります。
つまり、バッテリー容量の小さいモデルから、容量の大きいモデルに機種変更をすると、相対的に充電が遅いと感じやすくなります。
また、充電器の性能によっても充電時間は大きく変化するので注意が必要です。
一般的に充電器は出力(W数)が大きいほど、充電スピードも早くなります。
例えばAppleが販売している充電器にもさまざまな種類があり、5Wの充電器もあれば、20Wの充電器もあります。
この2つを比較するなら、基本的には20Wの充電器のほうが充電スピードは早いです。
ただし、スマホごとに対応している最大のW数は異なりますし、対応のケーブルを使うことも重要です。W数が大きい充電器を使うことで、確実に早くなるとも限らないので注意しましょう。
また複数ポートがある充電器では、ポートごとに最大W数が決まっていることもあります。充電器の最大W数を比較するときは注意してください。
スマホの充電が遅くなる原因
スマホの充電が遅くなる原因は主に以下の通りです。
● 充電器やケーブルに問題がある
● 電源の出力に問題がある
● スマホ本体に問題がある
● 本体が過熱している
● アプリを使いながら充電している
● バックグラウンドでアプリが動いている
自分のスマホに該当している原因がないか確かめて、正しく対処できるようにしましょう。
充電器やケーブルに問題がある
充電器やケーブルに問題があると、スマホの充電は遅くなります。
例えば、充電器が故障していたり、ケーブルが断線していたりすると、正常な充電ができません。
また、前述したように、出力の少ない充電器を使用すると、出力の大きい充電器と比較した場合に、充電スピードが遅く感じやすくなります。
電源の出力に問題がある
充電器ではなく、電源の出力に問題がある場合も、スマホの充電は遅くなります。
一般的な家庭用のコンセントに充電器を差し込めば、電源の出力に問題はありません。
しかし、例えばノートパソコンのUSBポートからスマホを充電すると、出力が少ないせいで遅くなる場合があります。
スマホ本体に問題がある
スマホ本体の問題により、充電が遅くなっている可能性も考えられます。
例えば、端子が汚れていたり、水没や落下などによって、バッテリーに関わる機能がダメージを受けていたりすると充電スピードに影響を及ぼしかねません。
充電方法や環境を変えていないのに、突然充電速度が大幅に遅くなったら、スマホに問題がないか疑ってみましょう。
バッテリーが劣化している
バッテリーが劣化している場合も、スマホの充電は遅くなると考えられています。
スマホのバッテリーというのは永遠に使い続けられるものではなく、使うほどに消耗していきます。
そのため、スマホを長期間使っている場合は、バッテリーの劣化を疑いましょう。
なおiPhoneの場合は、バッテリーの劣化状態を以下の方法で確認できます。
1. 「設定」をタップする
2. 「バッテリー」をタップする
3. 「バッテリーの状態」をタップする
4. 「最大容量」を確認する
上の画像だと、バッテリーが87%の状態となっています。つまり、最適な状態に比べると、このiPhoneのバッテリーは13%分劣化をしているということになります。
最大容量が80%を下回るとバッテリーの寿命といわれているので、バッテリー交換もしくはスマホの買い替えを検討しましょう。
本体が過熱している
スマホ本体が熱を持っていると、充電に影響を与えます。
スマホは過度に熱を帯びると、内部機器にさまざまな影響を及ぼし、最悪の場合スマホ本体が爆発することも考えられます。このような事態を避けるために、スマホには熱が上がりすぎないようにする安全機能が付いています。その一つが充電の停止です。
ゲームなどの負荷の大きいアプリをプレイしながら充電をしていると、熱を帯びやすいので注意しましょう。
なお、充電するだけで他のアプリなどを使っていないのであれば、熱を過度に帯びることはないので、充電が停止されることはありません。もしアプリを起動していない状態で充電するだけで、スマホが熱を帯びて停止するのであれば、スマホに何らかの不具合があるか、寿命であると考えられます。
バックグラウンドでアプリが動いている
バックグラウンドでアプリが動いている場合も、充電に影響を及ぼします。
例えば、音楽を再生しながらスマホを充電していると、音楽再生のためにスマホのバッテリーを消費しながら充電を行うことになります。そのため、充電に時間がかかりやすいです。
また、表面上ではバックグラウンドでアプリが動いていない場合でも、スマホがウイルスに感染していて見えないところでバッテリーを消耗させている可能性も考えられます。
スマホにも「ウイルス対策ソフト」「ウイルスチェックソフト」はあるので、可能な限り活用して、ウイルス感染を防ぎましょう。
急速充電とは
ここからはスマホの充電速度の上昇を見込める「急速充電」について詳しく解説していきます。
スマホの充電にはさまざまな種類があり、主に以下の3つに分けられます。
● USB Power Delivery(PD)
● Quick Charge
● 従来規格
それぞれの特徴を知り、急速充電の利用を検討してみましょう。
USB Power Delivery(PD)
USB Power Delivery、通称PDは最大240Wでの充電が可能(USB PD EPRの場合)な充電規格です。充電器側はUSB Type-Cで接続し、デバイス側はUSB Type-CとLightningに対応しているのが大きな特徴です。
PD対応の機器を接続することで、自動的に急速充電が行えます。
iPhoneは8以降、AndroidスマホもPD対応であれば、対応のケーブルとアダプタを使うことで急速充電ができます。
Quick Charge
Quick ChargeはQualcomm社が開発した充電規格で、こちらも最大100Wでの充電が可能(QC5.0の場合)で、高速充電に対応しています。
iPhoneでは利用できないのですが、一部Androidで利用されている規格となっています。
スマホ側がQuick Chargeに対応しているのであれば、Quick Charge対応のアダプタを購入して高速充電を行いましょう。
従来規格
PDでもQuick ChargeでもないUSB 3.0などは、従来規格と呼ばれています。
高速充電には対応しておらず、出力も最大15Wまでです(USB type-Cの場合)。
スマホの充電が遅い場合は従来規格ではなく、これまで紹介したPDやQuick Chargeで充電をしましょう。
スマホの充電が遅いときの対処法
スマホの充電が遅いときの対処法をまとめると以下の通りです。
● 急速充電器を使う
● アプリを終了させる
● バッテリーを交換する
原因に合わせた対処をして、スムーズに充電を行えるようにしましょう。
急速充電器を使う
スマホに特に異常がなく「何となく充電が遅いと感じる」のであれば、急速充電器を使いましょう。
スマホのバッテリーは年々大きくなっているので、急速充電に対応していないアダプタを昔から使っている場合は、充電が遅いと感じるのも不思議ではありません。また、スマホによって最大の充電速度は異なります。
iPhoneの場合は、8以降であれば急速充電が可能です。iPhoneはUSB-PDに対応しているので、Appleが販売している、18W・20W・29W・30W・35W・61W・67W・87W・96W・140Wの「USB-C電源アダプタ」もしくは「PD対応の電源アダプタ」と「USB-C - Lightningケーブル」を用いることで、早いスピードで充電が可能です。
USB-C 電源アダプタとは、ケーブルの差し込み口が、下の画像のような形になっているアダプタのことです。
W数は電源アダプタのコンセント部分で確認できます。下の画像では20Wになっていることが分かります。
Androidスマホで急速充電をする場合は、そのAndroidスマホに対応している規格の急速充電をしましょう。
例えばXperia 5 IVやGoogle Pixel 7はPDに対応しているので、PD対応のケーブルとアダプタが必要です。
購入時にPDに対応しているかを確認しておきましょう。
アプリを終了させる
アプリを終了させるのも一つの手です。
原因で解説したように、アプリがバックグラウンドで動いていると充電に影響を及ぼします。
そのため、一度すべてのアプリを終了させてから充電を行いましょう。また、スマホを一度再起動させてリフレッシュさせるのも一つの手です。
バッテリーを交換する
バッテリーの寿命が原因で、充電が遅くなっているのであれば交換を検討しましょう。
iPhoneは、AppleCare+に加入していて、バッテリーの状態が80%未満の場合にバッテリーの無償交換が可能です。AppleCare+に加入していないとしても、交換は可能なので一度「iPhone のバッテリーサービス」から費用を確認してみましょう。