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ハワイ旅行でトライしてほしいおすすめB級グルメとは?
初めての海外旅行でハワイに行くことになりました。せっかくハワイに行くので現地のB級グルメを食べてみたいのですがおすすめのB級グルメがあれば教えてください。
日本人の口にあうメニューがいっぱい!アメリカ料理とは一味違う、多民族の料理を味わいましょう。
ハワイの食は、とてもバリエーション豊か。多民族の島らしく、伝統的なハワイ料理に各国の味がミックスしたユニークな料理が目白押しです。
約1500年前にポリネシア人がカヌーでたどり着いたときから始まったハワイの歴史。1800年代にはキリスト教の宣教師によって西洋文化が持ち込まれました。20世紀になるとサトウキビとパイナップル農園で働くため、日本、中国、ポルトガル、フィリピンなどから移民が押し寄せ、彼らが持ち込んだ食習慣がハワイの食材や気候、くらしと混ざりあい、独特の食文化が育まれました。日系人が多いだけに、私たち日本人になじみ深い味が、独特の進化を遂げたものも。
手軽でおいしいだけでなく、それぞれの料理からハワイの歴史や文化が見えてくるのも面白いところ。滞在中にぜひとも味わっていただきたい料理をご紹介します。
必ず食べたい、ハワイの定番B級グルメ
ドライブインやファミリーレストラン、地元の人に人気の食堂などで必ずといっていいほどメニューに並ぶのはこの3品。店ごとに味が違うので、食べ比べてみるといいですね。
●日本でもおなじみ!ロコモコ
ハワイのB級グルメの代表ともいえるのが「ロコモコ」。ご飯のうえにハンバーグをのせてグレービーソースをかけ、目玉焼きをトッピングした、いうなればハンバーグ丼です。
ロコモコの発祥は、ハワイ第2の都市であるハワイ島のヒロ。
公園で遊んでいた高校生の男の子が、近くにあった食堂へ25セントのコインを握りしめてやってきて、「これでおなかがいっぱいになるものを食べさせて!」と懇願したところ、オーナーが知恵をしぼって考案したのが始まりといわれています。ボリュームがあるうえ、ワンプレートの手軽さからたちまち人気となり、ハワイ中に広まりました。
地元の人が集まる食堂では5~8ドルくらいで食べられ、ほとんどのプレートランチ店のメニューにも並んでいます。
ご飯は白飯が基本ですが、フライドライス(チャーハン)で提供したり、ご飯の種類を選べたりする店もあります。
目玉焼きは半熟のことが多いので、生っぽいのが苦手な場合は注文時に「over-easy(両面焼き)」とリクエストしましょう。
●ハワイ版ラーメン、サイミン
ハワイ版のラーメンといえるのが「サイミン」です。見た目は、日本のシンプルなラーメンにそっくり。しかし食べてみるとスープは全く別もの。エビなどからとったあっさり味のスープがどこか懐かしく、ボリュームのあるアメリカ料理に疲れたときに無性に食べたくなる味です。
太めの縮れ麺に、具はシンプルに青ネギと焼きのり、さらに日本でもあまり見かけなくなったナルトをのせるのが定番。ナルトの代わりにスパムをのせて出す店もあります。
これもドライブインやファミリーレストラン、ローカルの食堂で食べられ、1杯5~8ドル程度。日本でもおなじみの世界的なハンバーガーチェーン店ではハワイ限定メニューとして提供していて、1杯4ドル以下で食べられます。
●ハワイ版漬け丼、ポケ丼
ポケとは、小さな角切りにしたマグロやサーモン、タコなどの魚介を、しょうゆ、ハワイアンソルト、ゴマ油などで味つけした、ハワイ風の刺身。ハワイの代表的な前菜メニューのひとつです。これをご飯にのせたものが「ポケ丼」。日本人にもなじみ深い漬け丼のような料理はハワイでも大人気で、ポケ丼専門店があるほどです。
ポケ丼の定番は、ハワイ語で「アヒ」と呼ばれるマグロのポケをのせた「アヒポケ」。シンプルなしょうゆ味のほか、ワサビ、ハワイアンチリ、甘めのテリヤキ風味、マヨネーズなどの味付けが定番で、「リム」と呼ばれる海藻や、ゴマ、キムチなどを混ぜたものもあります。また、ご飯を白飯、玄米、雑穀米などのバリエーションから選べる店も。
地元の人が立ち寄る手ごろな店では8~10ドル、冷凍マグロを使わないなどのこだわりを持つ店では13~15ドルが一般的です。
●コンビニで買える、スパムむすび
「スパムむすび」とは、俵状のご飯のうえに両面を焼いたスパムをのせ、細く切った焼きのりでくるりと巻いた、ファストフード感覚の食べ物。コンビニエンスストアでは保温ケースに入った温かいものを買うことができます。
1個ずつラップに包んで並んでいるので、日本のおにぎりのような感覚。片手で食べられる手軽さから、ビーチやハイキング、ドライブのお弁当代わりに持っていく人もいます。
最近はさまざまな味のバリエーションが増えていますが、おすすめはご飯とスパムの間に玉子焼きを挟んだもの。少々塩味の強いスパムと玉子焼きの相性がばっちりで、人気のメニューです。ほかにも、おにぎり専門店やプレートランチ店では、たくあん、大葉、アボカドを挟んだバリエーションが並んでいることも。
価格は、コンビニエンスストアで1個1ドル50セントくらい、おにぎり専門店では1個2ドル程度です。
ノースショア名物のローカルグルメ
ワイキキ周辺のプレートランチ店やレストランでも食べられますが、ノースショア名物ともいえるローカルグルメがこの2つ。ビーチドライブのランチに、ぜひとも食べてみてください。
●食欲をそそる香り、ガーリックシュリンプ
ノースショアのカフクは、エビの養殖池で有名な場所。そのため、カフクからハレイワのハイウェイ沿いには、「ガーリックシュリンプ」の屋台やフードトラックがたくさんあります。人気の店は、派手なペイントのトラックの回りに行列ができているので、見落とす心配もありません。
バターやオイルで炒めたエビに、たっぷりの刻みにんにくを混ぜたソースを絡めて作るガーリックシュリンプ。はじめはそのまま、途中から醤油を少し垂らして食べると、味わいの変化を楽しめます。エビは殻付きなので、手づかみで豪快に食べるのが一番。
価格はライスつきで13~15ドルです。
●パリッと香ばしい、フリフリチキン
「フリフリ」とは、ハワイ語で「くるくる回す」という意味。その名のとおり屋外の屋台で、丸鶏をくるくる回しながら焼いて作るのが「フリフリチキン」です。
自家製のタレに漬け込んだ丸鶏を、じっくり時間をかけて焼き上げるため外側はパリッと、なかは肉汁がしたたるほどジューシー。もくもくと立ち上る煙と香ばしい匂いで、遠くからでも食欲をそそられます。
価格は9~11ドル。丸鶏のまま持ち帰れますが、その場で食べるなら食べやすい大きさに切ってもらうといいでしょう。
ハワイ通気分を楽しめるB級グルメにもトライ!
地元ハワイの人の食生活に欠かせない定番B級グルメはこの2つ。一度食べると、きっと病みつきになる味です。
●意外にあっさり、オックステールスープ
牛テールを茹でて余分な脂を取り除き、さらに数時間煮込んで作るのが「オックステールスープ」。もとは中国人が食べていた料理らしく、日系人好みに、よりあっさりした味にアレンジされたといわれています。
かたまりの骨付き肉がゴロゴロ入っているのでボリュームいっぱいのメニューに思えますが、澄んだスープは驚くほどあっさりしていて、胃にじんわりしみこむ優しい味。食欲がないときにもおすすめです。ドライブイン、ファミリーレストランなどで1杯13~16ドルで食べられます。
オックステールスープにはおろししょうがとご飯がセットになっているのが基本。食べ方は、まず、おろししょうがとしょうゆを混ぜた“しょうがじょうゆ”を肉につけて食べます。具がなくなってきたらスープにご飯を入れ、スープ茶漬け風に。好みによって、肉にはマスタードやチリソースをつけて食べてもおいしいですよ。
●ハワイ版鶏のから揚げ、モチコチキン
モチコとは米粉のこと。ハワイでは鶏のから揚げはモチコを使ったものが多く、「モチコチキン」とご飯の組みあわせは、いうなればハワイ版から揚げ定食。プレートランチ店、ドライブイン、ファミリーレストランはもとより、ローカルのレストランでもよく見かける料理です。
価格は定食で8~10ドル。ブリュワリーレストラン、バーなどお酒を楽しめる店では、ププ(前菜)メニューにも登場するので、探してみてください。
情報提供 永田 さち子
ライター&エディター。スキー雑誌の編集を経てフリーに。国内外の旅、食、ライフスタイルをテーマに執筆。著書に、『自然のしごとがわかる本』(共著・山と溪谷社)、『よくばりハワイ』シリーズ(翔泳社)、『ハワイを歩いて楽しむ本』(実業之日本社)他がある。