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パスポートを忘れてしまった時の対処方法とは?

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海外旅行に行く時に絶対忘れてはいけないのが「パスポート」ですが、先日主人が海外出張の際にうっかりパスポートを忘れてしまいました!電車の中で気づき、すぐに私に連絡がきたので、なんとか間に合ったのですが、もしパスポートを忘れるとどうなってしまうのでしょうか?

パスポートは身分を保証する唯一の公文書。パスポートなしでは出入国できません。

パスポート(旅券)は日本国民であることの身分証明書(国籍証明書)で、必要な保護援助を関係諸官(入国審査官、税関職員、警察官など)に対して要請できる公用文書です。パスポートがなければ国際線に搭乗することはできず、また合法な出入国をすることもできません。もしパスポートを忘れた場合、あなたは国際線に搭乗することはできません。忘れたことに気づいた時点で、自宅へ取りに戻るか、もしくは家の人などに空港へ持ってきて貰わなければなりません。


搭乗者本人であるあなたが、すでに空港に到着しており、家の人がパスポートを持って空港へ向かっている場合、まずは座席の予約番号とその状況を航空会社に伝えます。パスポートの受け取り時刻によっては、搭乗できないこともあります。貨物室への搬送にはタイムリミットがあるので、手荷物等に特別な条件が付される(受託せずに機内持込手荷物とする等)こともあります。航空会社によって規定が異なりますが、出発予定時刻の40~25分前を切るようでしたら、搭乗できる可能性は低くなります。家の人などに依頼しているのであれば、本人は空港カウンター前を離れずにパスポートの受け取りを待つしかありません。


もしも搭乗ができないと判断された場合、予定していた便の出発直前に予約を落としてもらうことになります。出発後の取り消しは、一切の返金がないからです。航空会社の職員とよく相談をしましょう。次発の便に変更する場合は、差額を支払わねばならない可能性もあります。チケットの種類によっては変更不可もあるので、カウンターで確認をとるようにします。


パスポートを持っていても、有効期間満了日を過ぎて失効したパスポートであったり、有効期間の残りが、訪問国の入国条件に足りないケースを見かけることもあります。旅行会社を通じて手配をした場合、パスポート情報をあらかじめ入手してから発券するため、適切なアドバイスをもらうことができますが、インターネットなどでの自己手配のときは要注意です。


期限切れパスポートによるアクシデントが多いのは、自己手配のケースに集中します。航空座席の予約時に、ご自身のパスポートを開き、


(1)有効期間満了日を経過していないか

(2)訪問する国の入国許可条件にあるパスポート有効残存期間が満たされているか


上記をしっかりチェックするようにしましょう。もしも新たなパスポートを取得申請するのであれば、受領までに(土日や祝日は数えないで)1週間程かかります。ですから出発日の遅くても8日前までに申請をしなければ、前日の受け取りはできません。またパスポートの受領は本人のみで、代理人は受領できません。早めの準備を心がけましょう。


観光ジャーナリスト 千葉千枝子

筆者の写真

日本の明日を担うインダストリーとしての観光を応援しています。

旅をテーマにさまざまな角度から魅力やノウハウをお届けしています。旅は人生をより豊かにしてくれるツールです。古今東西、老若男女のエネルギーの行く先を、私、千葉千枝子が自信をもってナビゲートします。

【URL】 http://www.longstaystyle.com/
【経歴】 淑徳大学 教授。中央大学卒業後、富士銀行入行。シティバンクを経てJTBに入社。96年に独立、運輸・観光全般の執筆、講演活動を行うほか、TV・ラジオにも多数出演。観光人材の育成に注力する。
【著書】 「JTB旅をみがく現場力」(東洋経済新報社)、「観光ビジネスの新潮流」(学芸出版社)など多数。

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