トラブル解決術

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雪崩に遭遇した時の対処方法とは?

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今年の冬、スキー旅行に行く予定を立てています。ゲレンデで心配なことの一つに「雪崩」があります。滅多にないとは思うのですが、もし雪崩に遭遇したら、どのように対処すればいいのでしょうか?また、雪崩を知らせる警報のようなものがあるのでしょうか?

スキー場での雪崩は稀ですが、注意点をご紹介します。

私は16年間、世界中のスキー場でスノーボードをしてきましたが、雪崩に遭遇したことはありません。

スキー場のコース内で滑走していれば大規模な雪崩に遭遇する可能性は極めて低いです。理由は、スキー場はもともと雪崩が起きにくい場所に作られているということと、スキー場スタッフやパトロールによって雪崩が起きないように管理されているためです。それでも大雪が降り続いた年などは特に、ゲレンデ内でも雪崩が起きているのが事実です。雪崩は、古い雪の上に新たに雪が積もったり、天候の変化によって可能性が高まります。

まずは行こうとしているスキー場について次の3点を注意してみてはいかがでしょうか?


(1)過去に雪崩が発生しているか?

(2)どれぐらい積雪があったか?

(3)大量の雪が降った後に気温上昇があったか? 


大雪が降り続いている時や雪崩注意報が発令されている時には、スキー場内のインフォメーションや、圧雪車からのサイレンなどに特に注意して下さい。

そして注意していても雪崩に遭遇してしまった場合は、


(1)とにかく流れから逃げる。

(2)木や岩などつかまれる障害物があればしがみつく。

(3)大声を出すなど助けを求める。


ただ、雪崩の速度は早いので、逃げ切ることは難しく、雪崩に遭遇した人の半分は死亡されているようです。雪崩を避けるためには、雪崩を知ることから。私も以前、カナダで雪崩講習を受けました。ビーコン(雪崩発信機)の使い方や、雪崩が起きやすい地形、雪崩の種類、雲などから天候の変化を読み取る方法など、雪崩以外にも雪山にまつわる知識をたくさん得ることができました。雪崩講習は全国各地で行われているので、興味のある方は是非受講をお勧めします。雪山にひそむ危険を知り、自分と仲間の命を守り、楽しいスキー旅行にして下さいね!


JSBAプロスノーボーダー 橋本通代

筆者の写真

スキー場での安全で楽しい過ごし方をご紹介します。

自身のソルトレイクオリンピックでの経験を活かし、 子どもスノーボード教室"KIRARA KAMP"を全国で開催しています。 ケガなく安全で楽しいウィンタースポーツを楽しんでいただけるための アドバイスを分かりやすくご紹介していければと考えています。

【URL】 KIRARA KAMP http://sbn.japaho.com/sbn/kirara/
【実績】 ソルトレイク五輪ハーフパイプ代表 JSBA公認プロ
【メディア】 NHK「夢の五輪へ」、BS日テレ「スーパースポーツマガジン」など多数。
【著書】 「はじめよう!スノーボード―よくわかる初中級レッスン」(スキージャーナル) 「スノーボード完全ステップアップ―フリーライディングでうまくなる 」(実業之日本社)

※上記に関するご質問、お問合せは、原則受付けておりませんのであらかじめご了承ください。