乗車中に車が水没した時の対処方法とは?
ニュースなどで、車が川や海に突っ込んでしまったという事故を見たことがあります。そんな恐ろしいことは起きてほしくないのですが、水没した車から脱出するにはどうしたらいいのでしょうか?
脱出用ハンマーがあるのは知っていますか?
東日本の太平洋沿岸部を襲った大津波は多くの自動車をのみ込みました。その結果、多くの方が命を奪われたのですが、こうした状況からどうやって助かるのか考えてみましょう。最近の自動車には車内に金属製のハンマーが備わっていることに気がついていますか?このハンマーは川や池に落ちた時にガラスをぶち破って車内から逃げるためのモノです。
水に落ちた時は、自動車はすぐには沈まずに浮いています。しかしそれでもドアは水圧で開きにくく、もちろんパワーウインドなど使えないでしょう。そこで大切なことはシートベルトをはずし、このハンマーでフロントガラスを力一杯内側から中央の場所を叩いてください。意外と簡単にガラスが割れ、逃げることができます。沈みかけても焦らずに慎重に行いましょう。もし同伴者がいれば、ドライバーは他の人を先に逃がしましょう。小さなお子さんは逃がしても波に呑まれるかもしれないので手を繋いで脱出しましょう。一生に一度の大仕事ですが、勇気をもって対処すれば実行できるはずです。
また多くの自動車はフロントが重いので前につんのめった形で浮いているので、後部窓のリヤウインドの方が逃げやすいかもしれませんが、自動車の形によってはリヤウインドが狭いことも考えられます。車外に逃げやすい場所から脱出しましょう。
モータージャーナリスト 清水和夫
環境問題という点から車とエコについて解説します。
国内外の耐久レースで活躍する一方、モータージャーナリストとして自動車の運動理論や安全性能を専門にしつつ、最近ではクルマ好きが考える安全と環境をライフテーマとして執筆しています。
【URL】 | http://kaz-administration.blogspot.com/ |
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【メディア】 | 「ディーゼルこそが、地球を救う」(ダイヤモンド社)、「車安全学のすすめ」(NHK出版) 、「モーターマガジン」「ENGINE」「GENROQ」などで連載中、TV番組のコメンテーターやシンポジウムのモデレターとしての出演も多数。 |
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