高速道路でタイヤがパンクした時の対処方法とは?
先日友人が高速道路で自動車を運転している時に、右側の後輪がパンクしてしまったそうです。 もし自分だったら・・・と考えるとゾッとするのですが、高速道路でタイヤがパンクした場合の、正しい対処方法はどうしたらいいのでしょうか?
ゆっくりと移動してでも100%安全な場所を確保しましょう!
高速道路でタイヤがパンクした場合、側道でのタイヤ交換と思いがちですが、側道は自動車が走る可能性があるので、絶対に停まらないようにしましょう。タイヤ交換は、安全な場所へ移動して行います。
街中のパンクなら安全な場所はコインパーキングかガソリンスタンドですね。しかし最近では都心からガソリンスタンドが少なくなりました。近くに駐車スペースがあったら訳を話して停めさせてもらいましょう。まずは停めた場所が平らな場所かどうか確認することが大切です。ジャッキをかけるので、坂道では危険です。安全な場所を確保したらロードサービスを呼ぶのもいいでしょう。また、自動車保険によっては、ロードサービスが付いている場合もありますので、加入している自動車保険の補償内容を確認してみましょう。
■具体的なタイヤの交換方法とは
①まず取扱説明書を確認して、交換に必要な「スペアタイヤ」「ジャッキ」「レンチ」が何処に搭載されているか確認します。ほとんどの乗用車はトランクルームの床下に収納されています。
②車を降りる前に必ずサイドブレーキがかかっている事を確認し、AT車の場合にはシフトをPレンジに、MT車の場合には1速にギヤを入れます。一輪だけジャッキアップする時に車が前後に動くとジャッキが倒れて車が落下する恐れがあります。
③次に車をジャッキアップする前に、交換するタイヤの取り付けナットを少しだけ緩めておきます。ジャッキアップした不安定な状態でナットを緩めると、ジャッキが倒れてクルマが落下する恐れがあります。タイヤが地上に接地した状態で全ての取り付けボルトを半回転位緩めておきます。
④取扱説明書に記載されている指定の場所にジャッキを当てて、車をジャッキアップします。ほとんどの車は、床下にあるサイドレールがジャッキアップポイントとして指定されていますが、指定場所以外のポイントにジャッキを当てるとジャッキアップした時にクルマが不安定になり、ジャッキが倒れて落下する恐れがあります。
⑤ジャッキハンドルを回してジャッキアップします。あまり高くジャッキアップするとクルマが不安定になるので、地面からタイヤが2~3cm浮いたら十分です。そして取り付けナットを全て緩めてタイヤを取り外します。
⑥スペアタイヤを車に取り付け全ての取り付けナットを仮締めします。ほとんどのタイヤの取り付けナットはタイヤの偏心を防ぐため締付面が平らになっていません。そこで円錐状の面をホイール側になるよう取り付けます。また仮締めはレンチを使い手で締められる程度の力で十分です。
⑦スペアタイヤの取り付けが終了したら、ジャッキハンドルを回してクルマを降ろしジャッキを外します。ジャッキを外してから最後に取り付けナットを本締めします。この場合締めすぎに注意し、両手でレンチの両端を持って腰を落とし体重をかけるぐらいで十分です。
モータージャーナリスト 清水和夫
環境問題という点から車とエコについて解説します。
国内外の耐久レースで活躍する一方、モータージャーナリストとして自動車の運動理論や安全性能を専門にしつつ、最近ではクルマ好きが考える安全と環境をライフテーマとして執筆しています。
【URL】 | http://kaz-administration.blogspot.com/ |
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【メディア】 | 「ディーゼルこそが、地球を救う」(ダイヤモンド社)、「車安全学のすすめ」(NHK出版) 、「モーターマガジン」「ENGINE」「GENROQ」などで連載中、TV番組のコメンテーターやシンポジウムのモデレターとしての出演も多数。 |
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