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ESTAの申請方法と入力例とは?
初めての海外旅行でアメリカに行く予定です。ESTAの申請が必要らしいのですが、申請方法が良くわかりません。ESTAの申請方法や入力例を教えてください。

ESTAはオンラインで簡単に申請ができます。


ESTA(エスタ)とは
ESTA(エスタ)とは、観光やビジネスでアメリカに短期間(90日以下)滞在する渡航者に対して、ビザなしで入国できるかどうかの審査を事前に行う電子渡航認証システムのことです。
ハワイ州を含むアメリカ合衆国へのビザウェイバー(ビザ免除プログラム)での旅行の際には、米国国土安全保障省がESTAの事前取得を渡航者に義務付けています。テロが多発する近年、取得条件も多少厳しくなっています。在日米国大使館のホームページ(日本語)を参照するようにしましょう。
ESTAの有効期間は2年間
ESTAの有効期間は2年なので、失効している場合は、再度取り直さないといけません。また、出発の72時間前までに取得するのが原則です。ESTAを取得していないと、米国行き飛行機の搭乗を拒否されます。ESTA申請料金は14アメリカドルで、支払い方法はクレジットカード、デビットカード、ペイパルです。申請の際には、連絡先や勤務先などを告知しなくてはなりません。
ESTAの申請に必要なものとは?
ESTAはオンライン申請なので、インターネット環境が整う場所でしたら、いつでも申請が可能です。必要なものは、パスポートとクレジットカード、渡航認証許可がおりたページをプリントアウトしなくてはならないので、プリンターが必要です。申請から取得に要する時間ですが、申請完了後、申請画面が遷移して、ほぼ即時で画面上に回答がなされます。
ESTAの支払い方法とは?
利用できるクレジットカードは、
・VISA(ビザ)
・Master Card(マスターカード)
・AMERICAN EXPRESS(アメリカン・エキスプレス)
・ディスカバー(ディスカバーにはJCBやダイナースが含まれます)
の4種類です。デビットカードまたはペイパルでの支払いも可能です。
ちなみに、JCBカードでの支払いの場合は、ディスカバーのアイコンをクリックしてからJCBのカード情報を入力してください。入力必須項目は、
・カード名義人の姓名
・請求書送付住所
・国名
・クレジットカードの種類
・クレジットカード番号
・有効期限
・セキュリティーコード(カード裏面の下3ケタの番号)
※AMERICAN EXPRESSの場合はカード表面にある4ケタの番号
です。全ての情報が正確であることを確認したら、「Submit Payment(支払い情報送信)」ボタンをクリックして支払手続きは完了です。
渡航認証許可とは、ESTAの承認をさします。これでビザ免除プログラムでの渡米が可能になったという意味で、ビザ(査証)ではないので注意してください。渡航認証許可のページには申請番号と有効期限が表示されていますので、このページを印刷して保存しておいてください。空港で提示する必要はありません。
渡航認証保留や渡航認証拒否が表示された場合
渡航認証保留が表示された場合、ESTAは審査中であることを意味します。回答は申請後72時間以内に確認できますので、再度ESTAのページにアクセスして申請状況を確認してください。渡航認証拒否が表示された場合、ESTAはオンライン上で承認されなかったことを意味します。国内最寄りのアメリカ大使館・領事館でビザの申請が必要になります。
なお、申請に一定の時間を要すると、タイムアウトして最初からやり直さなくてはならないこともあります。申請画面を開く前に、あらかじめ必要な情報を手元にまとめておきましょう。
それでは、ESTA申請画面( https://esta.cbp.dhs.gov/esta/ )を開いてみましょう。
ESTA申請の手順

(1)右上にある言語バーで、日本語を選びます。

「公式ESTAの申請 電子渡航認証システムへようこそ」の文字が現れます。
「新規の申請」か、さもなければ「既存の申請内容を確認」と表示されます。新規の申請を選択します。

(2)「個人による申請」か「グループによる申請」かを選択します。ここでは個人による申請の方法を紹介します。

(3)「セキュリティに関する通告」という画面が表示されるので「確認&続行」をクリックします。

(4)免責事項が表示されるので、「はい」を選択して次に進みます。
ESTA申請者情報の入力の仕方

言語を日本語と選択した場合、質問事項は日本語で表示されますが、回答は英語で入力をします。大文字・小文字の別は問いません。
(1)申請者名:姓名を、パスポートと同じ綴りで入力します。
(2)性別:男性・女性を選択します。
(3)「その他の名前、別名を使用していますか?」:はい・いいえで回答します。
(4)生年月日:西暦で入力します。
(5)出生した市町村:ここでは居住地ではなく、出生地を入力します。例えば、Yokohama city
(6)出生国:日本で生まれた場合はJAPAN(JPN)を選択します。
(7)パスポート番号:パスポートに記載された旅券番号を入力します。
(8)国籍:日本の場合はJAPAN(JPN)選択します。
(9)パスポート発行日:発行年月日(Date of issue)を入力します。月は数字で記載します(MARなら3月など)。
(10)発行した国:日本の場合はJAPAN(JPN)を選択します。
(11)パスポート有効期限:有効期間満了日(Date of expiry)を入力します。
(12)「他の国からパスポートや国家身分証明書を発給されたことがありますか?」と問われています。はい・いいえで回答します。
(13)別の市民権・国籍:「あなたは他の国籍を持っていますか?」と問われています。はい・いいえで回答します。
(14)GEメンバーシップ:Global Entryプログラムのメンバーか問われています。通常はいいえと回答します。
(15)両親:両親の名前(姓と名)を入力します。すでに他界していたり(死別)、離婚した場合も、それぞれの親の名を入力します。

(16)あなたの連絡先情報:「ホームアドレスライン1」、「ホームアドレスライン2」、「アパートメントの部屋番号」と、複数行に分かれています。それぞれ埋めるようにします。
例えば、住所が東京都新宿区西新宿1-2-3新宿マンション304号室の場合、
・ホームアドレスライン1には1-2-3 NishiShinjyuku
・ホームアドレスライン2には建物名、Shinjyuku Mansion
・アパートメントの部屋番号に304
・市区町村の欄にはShinjyuku-ku
・州・都道府県・地方の欄にはTOKYO
・国にはJAPAN
と入れてください。
一戸建てにお住まいなどで建物名がない場合、ホームアドレスライン2やアパートメントの部屋番号の欄は空欄でかまいません。
(17)電話のタイプ:プルダウンすると自宅・携帯・勤務先・その他と表示されますので選択してください。
(18)国番号+電話:国際電話で定められた国番号を入力します。日本の国番号は81です。続いて電話番号を入力するときは、市外局番の最初の0をはずして入力します。携帯電話の番号を入力するときも、090で始まるのであれば最初の0をはずして、90と入力してください。
例えば03(1234)〇〇〇〇 でしたら、国番号81、電話31234〇〇〇〇と入力します。
(19)電子メールアドレス:ご自身の有効なメールアドレスを入力します。確認のため、同じメールアドレスを2回入力をします。入力欄が2つあります。
(20)勤務先情報
「現在または過去に勤務経験がありますか?」を、はい・いいえで回答します。続いて、現在の勤務先情報を英文で入力します。役職名があれば、それも英文で入力します。
おもな役職名の英文表記例は次の通りです。
会社社長はPresident、
副社長はExecutive Vice President、
理事長はBoard Chairman、
取締役や役員クラスはDirector や Member of the Board、
支社長や部長クラスはGeneral ManagerやDirector、
課長クラスはSection Chiefなどを入力します。
役職なしの人は、単にstaffと入れてもよいでしょう。
雇用主名の欄は、勤務先の会社名を英文で入力します。そして会社の所在地(住所)、電話番号を入力します。電話番号は、国番号と市外局番の最初の0をはずした電話番号を入力します。代表番号でも直通番号でも、どちらでもかまいません。
なお、定年退職者や会社が倒産などをした場合も、直近の勤務先の情報提供を求められます。
すべての入力が完了したら、「次へ」ボタンを押します。
渡航情報の書き方

(1)「米国への渡航は第三国へ向かうための乗り継ぎですか?」と、たずねられます。はい・いいえで回答します。
たとえばアメリカのニューヨークで乗り継ぎをして南米のリオデジャネイロへ向かう場合、第三国がブラジルとなり、答えは「はい」になります。その場合、次項の「米国内の連絡先情報」は未記入でもかまいません。
最終目的地がハワイ州を含むアメリカの場合、「いいえ」を選びます。
(2)「いいえ」を選んだ場合、「米国内の連絡先情報」の入力が求められます。日本で契約した携帯電話で、アメリカ国内でも通じる設定をしている場合には、自身の姓名(パスポートネーム)を入力して、電話番号を国番号+(最初の0をはずして)携帯電話番号を記入するとよいでしょう。携帯電話を現地で持たない場合は、滞在先ホテル名を書いてホテルの代表電話番号を入力します。
(3)「米国内および米国以外の緊急連絡先情報」は、家族や親、友人などの連絡先(電話番号とメールアドレスも)を入力します。これは必須項目です。
次に、「適格性に関する質問」、「申請内容の確認」と続き、これらを回答して最後に申請料の14アメリカドルを支払います。
クレジットカードを手元に置いて、カード情報を入力します。ここでたずねられるセキュリティーコードとは、クレジットカードの裏面、自筆サイン欄の上部に記載されている数字の、末尾3ケタ をさします。(※AMERICAN EXPRESSの場合はカード表面にある4ケタの番号)
ペイパルの場合は、申請後7日以内に支払を完了させるようにします。クレジットカードの認証がおりたら、即時で回答が受け取れます。パソコンの画面上に「渡航認証許可」の表示がされたら、ESTA取得手続きの完了です。
飛行機または船でアメリカに渡航するすべての渡航者は、出発の72時間前までにESTAの電子渡航認証を取得することが義務づけられています。アメリカに旅行に行く際は、忘れずに申請取得するようにしましょう。

情報提供 千葉 千枝子
淑徳大学 教授。中央大学卒業後、富士銀行入行。シティバンクを経てJTBに入社。96年に独立、運輸・観光全般の執筆、講演活動を行うほか、TV・ラジオにも多数出演。観光人材の育成に注力する。