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海外旅行でのスーツケースの選び方とパッキングの方法とは?
今度初めての海外旅行に出かけます。どんなタイプのスーツケースを購入したらよいか教えてください。また、スーツケースのパッキング(詰め方)のコツがあれば教えてください。
スーツケースは軽量素材のハードタイプがおすすめです。割れ物は、スーツケースの中ほどにタオルなどに巻いてパッキングしましょう。
スーツケースの選び方
・無料で預かってくれるサイズとは スーツケースは、それぞれ容量やサイズが定められています。これは、航空会社が無料で手荷物を預かるときに、重量・大きさに制限や規定を定めているからです。縦・横・奥行の3辺の和は、おおむね203cm以内(キャスターや持ち手含む)が条件で、このサイズに収まれば無料で預かってくれます。
・重量の量り方 重量は中身が入った状態で量りますが、スーツケース自体が軽いに越したことはありません。座席のクラスによって、無料で預かれる許容量が異なりますので注意しましょう。
・スーツケースはハードタイプとソフトタイプどちらがおすすめ? スーツケースは、軽量素材のハードタイプがおすすめです。わずかな力で軽々持ち運べて、耐久性にも優れたものが多く出回っています。 布製のソフトタイプは、海外旅行にはおすすめできません。ハードタイプに比べて安定感がなくて壊れやすく、施錠してもナイフで裂かれてしまう恐れがあるからです。
歩行移動に楽なのは、四輪のスーツケースです。コロ(キャスター)が二つなら、小さいサイズを選びましょう。キャスターにストッパーがあるものが安全ですが、ストッパーがない場合は手すりなどに固定できるワイヤーロックやバンドを使うと固定できます。
滞在日数別のおすすめスーツケースとは
・2~3泊の海外旅行の場合 韓国・台湾などアジア近隣への2~3泊の海外旅行には、容量50L程度の中・小型タイプのスーツケースがおすすめです。 また、ビジネスマンで海外に1泊する程度であれば、日本の国内線に機内持ち込みが可能なサイズのスーツケース(3辺の和が100~115cm、容量にして25~27Lタイプ ※機材の大きさによって異なります)が使い勝手が良いでしょう。
・滞在日数が1週間程度の海外旅行の場合 また、欧米路線などの長距離移動で、滞在日数が1週間程度と長い場合は、容量60L以上のスーツケースがおすすめです。100L入る大型のスーツケースでも、軽量素材で四輪キャスターであれば女性でも軽々持ち運ぶことができますよ。
スーツケースのパッキング(詰め方)について
スーツケースのパッキング(詰め方)については、できるだけ隙間がないようにバランスよくパッキングすると、スーツケースの中身やスーツケース自体の破損も防げます。ただし、帰国時には土産物などで荷物が増えるため、多少の空きスペースも忘れずに。
・下着類のパッキングの仕方 下着類などは、メッシュタイプの専用ケースに入れてパッキングします。メッシュタイプの衣装ケースは大小揃っており、衣類の区分けに便利です。例えばメッシュの洗濯用ネットを衣装ケースの代わりに使用して脱いだ洗い物を入れておき、帰国後そのまま洗濯機へポン、といった工夫をされている方もいます。通気性があるメッシュ袋は、臭いがこもらないという利点もあります。風呂敷も便利ですが、下着の中に課税品などを隠し持つ人がいるため、税関を通るときに開封検査されてしまいます。税関で開封されることを考えれば、中身がみえるメッシュタイプが重宝しますね。
・化粧品類のパッキングの仕方 化粧品類やグルーミング(シェービングクリームなど)は、気圧の関係で万が一中身が漏れても安心なようにビニールでくるみ、撥水素材のポーチなどに入れておきましょう。 ハンガーフックがついたものなら、現地のホテルで壁にかけるなどして利用できて便利ですね。 なお、爪切りや髭剃り、毛抜きなどの刃物類は保安上、機内に持ち込むことができません。これらは必ず、航空会社に預ける手荷物(スーツケース)の中に入れてください。
・お酒など液体物のパッキングの仕方 お酒などの液体物は、空港免税店で購入したもの以外は機内に持ち込むことができませんので、航空会社に預ける手荷物(スーツケース)に入れて持ち運ぶことになります。できれば、宅配便などで利用されているような酒類専用の段ボール箱に入れて、隙間には緩衝材を敷き詰めて、スーツケースのなかほどにタオルなどに巻いてパッキングするとよいでしょう。 航空会社にスーツケースを預けるときは、「取扱い注意」のステッカーを貼ってもらいます。「フラジャイル・プリーズ(Fragile Please)」と伝えましょう。このとき航空会社によっては、万が一の破損に航空会社は責任を負わないとする書面にサインを促されます。
・パソコンなどの電子機器について パソコンなどの電子機器は、スーツケースなど航空会社に預ける手荷物に入れるのは避け、機内へ持ち込むようにしましょう。貨物の取扱いとなり、強い衝撃がかかる可能性が極めて高いため破損の恐れがあるからです。 また、パソコンの替えのバッテリーは、スーツケースの中であっても機内持ち込みであっても、いずれも禁じている航空会社が多いので、あらかじめ確認しておくとよいでしょう。
・発酵食品にはご注意を 注意したいのは、キムチなどの発酵食品です。スーツケースのなかに入れてしまうと、発酵が進むなかで気圧がかかり、膨張して梱包した袋やタッパーを破って中身が散乱することがあります。発酵食品を持ち運ぶ場合は、現地販売店で持ち帰り方を確認してから購入するようにしましょう。
情報提供 千葉 千枝子
淑徳大学 教授。中央大学卒業後、富士銀行入行。シティバンクを経てJTBに入社。96年に独立、運輸・観光全般の執筆、講演活動を行うほか、TV・ラジオにも多数出演。観光人材の育成に注力する。