軽くてコンパクトな荷づくりを
海外へのフライトがますます充実し、海外旅行を予定している方もいらっしゃることでしょう。第2回目のテーマは、海外旅行の持ち物について。国内旅行との違いとは、どんな点なのでしょうか。
海外旅行の荷物づくりの際にまず気にかけることは、荷物の重さ。重量チェックが年々厳しくなっている昨今、荷物をコンパクトにしておいて損はありません。出発前に荷物の重さを量っておくと、あとどのくらい重さに余裕があるか把握できて旅行中に荷物が増えても安心ですよ。
荷物のダイエットは服の量次第
荷物の大部分を占めるのは着替えの洋服。一週間以内の旅では、洋服の枚数の目安はトップスが日数分、ボトムスはトップスに比べて重さがあるので2~3アイテムほど。服の量をぐっと減らしたい場合はコーディネートに悩まなくていいワンピースが重宝します。シックなワンピースは昼にも夜にも着まわせるので、シンプルなデザインのものを数枚持っていって小物類でアレンジすると、同じ服でも気分が変わりますよ。
観光やショッピングで忙しい昼間はカジュアルな服と靴ですごし、それに加えて夜の食事用に華やかなストールと靴を一組持っていると安心です。洋服は考えれば考えるほどきりがなくなるので、「旅先だから」とある程度のところで割りきって、できるだけ着まわししやすい服でコーディネートしましょう。
また、行き帰りのフライトでは長時間同じ姿勢でいるために、脚がむくみがち。ロングブーツがキツくて履けなくなった、パンプスが入らなかった、スキニージーンズがつらかった……などといった声をよく聞きます。ですので、ボトムスと靴はできるだけ楽なものを。ワンピースにレギンスといったコーディネートや、ワイドパンツもいいでしょう。ちなみに、機内は冷えるので寒がりの方は何か一枚はおるものやストールを持参して、席についたら早めに毛布をもらっておくようにしたいですね。
薬類も忘れずに
服選びが終わったら、パッキングは8割方終わったも同然。あとはこまごました必需品を入れるだけ。そこで必ず荷物にいれておきたいのは胃腸薬です。というのも、旅先では毎食外食つづき。これでは胃が疲れてしまいますね。また、食事が体に合わなかったり、国によっては衛生事情が日本とは異なるためにお腹を壊す可能性も大いにあります。言葉の通じない海外で病院へ行くのはできれば避けたいもの。食べることは旅の満足度を左右するひとつの指針になりますから、健やかに食べて楽しむためにもご用意ください。
同じく、飛行機や電車の中、ホテルでは空調がきいていて乾燥しているため風邪をひきやすくなります。喉が弱い方は使い捨てマスクや風邪薬、リップクリームやのど飴などを持参して。旅先は環境の変化があり、朝から晩まで行動的に動くために体力も低下します。疲れると体の弱いところに症状が出がち。頭痛薬や風邪薬、喘息など、ご自分の体と相談して適した薬をお守りがわりに持参しましょう。
便利なマルチツール
この他に、旅好きの方にオススメして「とても役立った」と言われたのは、はさみやナイフ、栓抜きや缶切りがついたマルチツール。現地の朝市やスーパーでは新鮮な食材がずらっと並んでいて、片っぱしから試してみたくなります。お酒好きの友人たちはチーズやパンなどを買いこんで、連日部屋でワインを楽しんだそう。食文化に触れるのは、旅の醍醐味。食いしん坊仲間の一人はマルチツールだけでなく、お箸やカトラリー、紙皿まで持参するというのですからその食への熱意には尊敬すらおぼえます。ところで、マルチツールは機内への持ち込みはできません。手荷物に入れていると100%没収されますから、必ずスーツケースに入れて預けましょう。
アクセスがさらに便利になって、海外がより身近になるのは嬉しいことです。旅先で大事なのは体の健康とパスポートやカードなどの貴重品。本当に大切なものはそれだけ。安全に楽しんで無事に帰ってくる。そのことを第一に考えた荷づくりをなさってくださいね。それでは、よい旅を。