荷物が重量オーバーしてしまった時の対処方法とは?
先日、友人が海外から帰国の際に、スーツケースが重量オーバーしてしまったそうです。もし重量オーバーになるとどういう対応をしなくてはいけないのでしょうか?
手荷物超過は、重量に応じて超過料金を支払う必要があります。
航空会社では、利用者に対して無料手荷物許容量を定めています。無料手荷物許容量とは、搭乗する利用者の手荷物(スーツケースなど航空会社へ預ける手荷物)を無料で受託する場合の許容量をさしており、重さや大きさ、個数で表示されます。これらの規定を超過(オーバー)すると、超過分に対してペナルティ=超過料金を支払わなくてはなりません。
無料手荷物許容量は、利用する座席のクラスによっても異なります。エコノミークラスがもっとも小さく、おおむね一人20キロが目安。ビジネスクラスは30キロ、ファーストクラスは40キロというように、クラスが上がるごとに範囲が広めに設定されています。また、路線によっては個数制を採用していることもあります。できればスーツケースなど航空会社へ預ける手荷物は、一人2個までを目安に、重くならないよう準備するようにしましょう。
超過料金とは、超過したキロ数を規定の率に乗じた金額をさし、航空会社のカウンター・チェックインのときに支払いを求められます。多くの航空会社では、クレジットカードを使用することができます。重量オーバーで超過料金の支払いを求められたときには、航空会社の職員の指示に従うようにしましょう。ちなみに従量制のカウント方法は、航空会社によっても若干の違いがあります。夫婦などカップル、グループで旅行するときは、仲間と一緒にチェックインすることで、合算で、重量をカウントしてくれるはず。一人が超過していても、他の誰かに余裕があれば、超過料金を請求されることはありません。できるだけ、同行者と一緒にチェックインすることをおすすめします。
近ごろでは、無料手荷物許容量の範囲が極めて小さい、もしくはゼロ(完全有料制)の航空会社もあらわれました。ローコストキャリアLCCと呼ばれる航空会社が代表例です。できるだけ手荷物は軽く、帰りの土産購入などによる荷物増を考えて、スペースに余裕をもってパッキングするとよいでしょう。例えば本は、冊数が多いと重量がかさみます。ハードカバーは持参しない、読み終わった本は現地で知人に渡すなど、工夫をするようにしましょう。
観光ジャーナリスト 千葉千枝子
日本の明日を担うインダストリーとしての観光を応援しています。
旅をテーマにさまざまな角度から魅力やノウハウをお届けしています。旅は人生をより豊かにしてくれるツールです。古今東西、老若男女のエネルギーの行く先を、私、千葉千枝子が自信をもってナビゲートします。
【URL】 | http://www.longstaystyle.com/ |
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【経歴】 | 淑徳大学 教授。中央大学卒業後、富士銀行入行。シティバンクを経てJTBに入社。96年に独立、運輸・観光全般の執筆、講演活動を行うほか、TV・ラジオにも多数出演。観光人材の育成に注力する。 |
【著書】 | 「JTB旅をみがく現場力」(東洋経済新報社)、「観光ビジネスの新潮流」(学芸出版社)など多数。 |
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