未成年の貧血は男子で2~3%、女子で約10%と推定されています。著しい成長に追いつかずに鉄分が足りなくなることもあれば、ダイエットや偏った食事で、鉄分の摂取量が少なくなって貧血になる場合もあります。特に女子は初潮が始まる時期とも重なり、鉄分の必要量がさらに増します。
運動と貧血
小学~中高生は部活動などでスポーツをする子が多くなります。マラソンや柔道などの一部のスポーツでは、足や身体を床に打ちつけた衝撃で赤血球が壊れ、一時的に貧血になる場合があります。これをスポーツ性貧血といいます。
一方、バレエや新体操など体重のコントロールが必要な場合では、食事を少なくしてしまうことで栄養不足になりがちです。赤血球は全身に酸素を運ぶ役割があるので、貧血があると持久力が低下し、本来の実力を発揮しきれない可能性もあります。いずれの場合も必要な栄養素がとれるように、いろいろな食材をとるよう気をつけることや、貧血が回復するまではトレーニングメニューを変えてみることをおすすめします。食事の基本
基本は1日3食、ごはんに肉や魚、野菜のおかずをとることを心がけましょう。鉄分だけではなく、成長に必要な栄養素を過不足なくとることが大切です。夜更かしや食事を抜いたり、インスタント食品やファーストフード、お菓子ばかりの食べ過ぎは避けましょう。