貧血とは、赤血球の数やその中にあるヘモグロビンという色素たんぱく質が少ない状態をいいます。
赤血球は全身に酸素を運ぶ役割があるため、少なくなると肌が青白くなったり、めまい、動悸、息切れなどの症状が現れます。貧血にはいろいろな種類がありますが、鉄欠乏性貧血が最も多く、その他ビタミンB12や葉酸不足からくる巨赤芽球貧血などがあります。
女性に多い鉄欠乏性貧血
赤血球の寿命は約120日間ですが、鉄は再び回収されて、また新しい赤血球の材料としてリサイクルされます。しかし、極端に食事量が少なかったり、出血などで鉄が失われると、徐々に体内の貯蔵鉄は少なくなり、徐々に貧血になっていきます。厚生労働省の調査では、30代女性の10人に1人は貧血といわれています。食事を気をつけているのに、貧血が改善しない場合には、胃潰瘍やポリープなど消化器からの出血や、子宮筋腫など婦人科疾患の可能性があります。原因が分からない方は医師にご相談されるとよいでしょう。
対処法
重症の場合は医師から鉄剤を投与されることがあります。しかしまずは食事をしっかりとり、食品から必要な栄養素をとりましょう。鉄を多く含むレバーや赤身肉、ひじきなどの海草だけではなく、鉄の吸収を高めるビタミンCや造血作用のあるビタミンB12、葉酸などを野菜や魚介類からもとることが大切です。